ノーリツ、太陽光発電と太陽熱利用を組み合わせた「ダブルソーラー」

~自社ブランドで「エコウィル」の販売も開始
太陽光発電システムと太陽熱利用システムを組み合わせた「ダブルソーラー」

 ノーリツは、太陽光発電システムと太陽熱利用システムを組み合わせた「ダブルソーラー」を8月21日より発売する。総モジュール容量3.75kWの場合の希望小売価格は3,930,570円(工事費別)。

 ノーリツ製の太陽光発電システム「PVMDシリーズ」と、太陽熱利用システム「XFシリーズ」を組み合わせた製品。太陽のエネルギーを発電、給湯、暖房の3つの用途に利用することができるほか、1つのリモコンで電気、ガス、お湯の使用状況やそれぞれの料金をリアルタイムで確認できる点が特徴。ノーリツでは、“業界初の商品”としている。

 設置の際、見た目にも統一感がでるように、太陽電池モジュールと太陽熱利用システムの集熱パネルを一体化させている。切妻屋根のみに設置可能で、対応屋根材はスレート、河原、支持河原、金属横葺き、アスファルトシングル。垂直積雪量は50cm以下。

 太陽熱利用システムで使用する熱源一体形蓄熱ユニットは、狭いスペースにも設置できるコンパクト設計を採用。高効率のガス給湯器「エコジョーズ」を搭載しており、曇りの日や夜間にお湯を使う際も、ガスの使用量を抑えることができるという。

ダブルソーラーシステムの構成。屋根の上には太陽電池モジュールと太陽熱利用システムの集熱パネルが搭載されている。太陽エネルギーを発電、給湯、暖房に利用できる
「エコウィル」は、発電ユニット(右)と排熱回収ユニット(左)から成る

 また、ノーリツでは「エコウィル」のパッケージ商品の取り扱いを8月1日より開始する。エコウィルとは、家庭に供給された天然ガスやLPガスをガスエンジンで発電し、発電時に生じるエンジンの排熱を利用して給湯する、家庭向けの発電・給湯システム。発電ユニットと排熱回収ユニットから成る。

 ノーリツではこれまでエコウィルの排熱回収ユニットを生産し、LPガス事業者や大手都市ガス事業者に供給してきた。今回、本田技研工業が開発した発電ユニットと、自社で生産している排熱回収ユニットをパッケージ商品として取り扱いを開始、ノーリツからエコウィルを発売するのは今回が初めてとなる。

 今回の発売に合わせて、ノーリツではエコウィルの10年保証や定期点検のメンテナンスも進める。それにより、これまでエコウィルを扱っていなかったガス事業者との連携を深め、節電貢献製品としてさらに販売を拡大する構え。

 また、同社で扱っている住宅用太陽光発電システム「PVMDシリーズ」と「エコウィル」を組み合わせた「ダブル発電」も提案。自家発電量を向上させることで、太陽光で発電した電気をより多く売電に回すことができるとしている。

 エコウィルの発電出力は1kW、定格発電効率は26.3%、定格排熱回収効率は65.7%、定格総合効率は92%、貯湯タンクの容量は90L、貯湯温度は75℃。発電ユニットのサイズは580×298×750mm(幅×奥行き×高さ)、貯湯ユニットのサイズは720×300×1,690mm(同)。価格はオープンプライス。






(阿部 夏子)

2012年6月27日 16:22