KFE、折り畳んで持ち運べる架台付きソーラー発電・蓄電装置

~工事不要。17Ahの蓄電池も搭載
Mobile Solar 電源供給システム。左が太陽光発電用のパネル、右が蓄電池となる鉛電池

 KFE JAPANは、持ち運びできる架台付きの太陽光発電・蓄電装置「Mobile Solar 電源供給システム」を、6月1日に発売する。希望小売価格は157,500円。直販のほか、ホームセンターや家電量販店でも販売されるという。

 太陽光発電用のパネルと蓄電池を組み合わせた発電・蓄電装置。太陽光で発電した電気を蓄電池に蓄えることで、LED照明や携帯電話の充電などに利用できる。

 太陽光パネルは、出力30Wの単結晶シリコン太陽電池を2枚搭載。架台が備え付けられているため、設置に関わる工事は不要。架台の角度は、南中時の太陽に合わせた30~35度となっている。パネル1枚当たりのサイズは554×479×35mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は6kg。

 パネルは折り畳んで持ち運びも可能。室内、室外、ベランダなど、日差しのあるさまざまな場所に設置できるという。同社では、電力供給が不足している地域の緊急電源や、旅行やアウトドアにも利用できるとしている。

単結晶のシリコン太陽電池を採用架台が標準で付いている。角度は南中時の太陽に合わせた30~35度
パネルは折り畳み可能写真のように持つことができる。重量は6kg

 電池は容量17Ahの鉛電池で、20WのLEDランプの場合、9時間点灯できるという。出力は12Vの直流電力だが、市販のDC/ACインバーターを使うことで、100Vの交流電力も利用可能。消費電力が約200Wまでの機器が使用できるという。蓄電池の充電は太陽光専用で、家庭用コンセントに繋いで充電することはできない。充電時間は9~10時間(日中)。

容量17Ahの鉛電池を搭載する市販のDC/ACインバーターを使えば、コンセントが付いた一般的な家電も利用可能(写真のインバーターは市販のもので、本体には付属しません)サーキュレーターを運転するデモ

 同社は発売の背景として、環境問題や、震災により自然エネルギーへの関心が高まっている点を挙げた。さらに、日本独特の住宅事情もあるという。

 「日本は賃貸住宅に住む人の割合が高く、自宅の屋根にパネルを設置することができない。(太陽光発電導入による)補助金の支給があっても、依然として高額。そうした日本の住宅事情に配慮すると、本製品のような発電システムが十分に適応できると考えている」(KFE JAPAN エコプロダクツ事業部 村上純一課長)

 同社代表取締役社長の原田隆朗氏は、一般的な住宅用太陽光発電システムと比較し、「これまではマンションには対応できなかったが、本製品は簡単に設置でき、簡単に使える点が特徴。また、太陽光を屋根に付けると、数百万円もかかる」と、設置面と価格面でのメリットを指摘。そのうえで、本製品について「リビングの電気だけは(太陽光で)まかないたいという“プチ需要”に応える製品」としている。

FE JAPAN 原田隆朗 代表取締役社長KFE JAPAN エコプロダクツ事業部 村上純一課長

 同社はまた、今後の展開について、夜間電力で蓄電する大容量タイプや、風力と太陽光を合わせた“ハイブリッド”タイプの新製品も考えているという。






(正藤 慶一)

2011年5月18日 16:57