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三洋、60万円のスポーツ車と折りたたみタイプの「eneloop bike」

〜カーボンコンポジットフレームを初採用

写真右がスポーツタイプの「CY-SPK227」、左が折りたたみタイプの「CY-SPJ220」
 三洋電機は、同社が発売する電動アシスト自転車「eneloop bike(エネループ バイク)」に、カーボンフレームを採用したスポーツタイプ車の「CY-SPK227」と、小径で折りたたみタイプの「CY-SPJ220」の2機種を、追加すると発表した。発売日、価格については以下の表の通り。

品番 CY-SPK227 CY-SPJ220
希望小売価格 627,900円 オープンプライス
店頭予想価格 - 10万円前後
発売日 ※10月1日 9月21日
※受注生産のみ。受付開始は9月1日

  「繰り返して使う」をテーマとした三洋電機の商品群「eneloop universe」の電動アシスト自転車。同社では2月に第一弾としてシティサイクル「CY-SPA226」を発売しており、三洋電機コンシューマエレクトロニクスの家電事業部 サイクル商品企画部部長の谷口哲也氏によれば「4〜6月は前年の1.5倍の売上」と、好調な売れ行きを記録しているという。その一方で、「試乗会などに参加した方から、男性では“通勤に使いたい”“スポーティなデザインが欲しい”といった声や、女性からは“オシャレに乗りたい”“可愛いデザインが欲しい”といった声があった」という。さらに、マンションに駐輪場がなく使えないなど、保管場所に関する声もあったという。

 そこで今回は、スポーツタイプの「CY-SPK227」、コンパクトに収納できる小径車の「CY-SPJ220」の2製品を展開することとなった。

三洋電機コンシューマエレクトロニクスの家電事業部 サイクル商品企画部部長 谷口哲也氏 ユーザーからは、よりスポーティーに、よりスタイリッシュな電動アシスト自転車が使いたいという声が寄せられた

 両製品の共通仕様としては、ブレーキをかけた時や下り坂の走行時に生まれるエネルギーをバッテリーに充電する回生充電機能「ループチャージ」を、従来製品に引き続き採用する。これにより、走行距離が最大で約1.8倍伸びるという(CY-SPK227の場合。CY-220は最大約1.6倍)。

 このほか、前輪はモーターによる駆動、後輪は人力による駆動で動くことで、安定感がありスムーズに走行できる両輪駆動方式も採用。人間と動力の割合は、引き続き1:2となっている。

下り坂などで自動的に充電する「ループチャージ」機能を引き続き搭載。CY-SPJ227では、電池容量の約1.8倍の距離が走行できるという 前輪に駆動部を設けることで、ペダルで動く後輪と合わせた「両輪駆動」が実現 前輪のハブモーターの内部構造

“世界初”のカーボンフレームを採用した高級スポーツタイプ「CY-SPK227」

スポーツタイプのCY-SPK227。CY-SPK227を持っているのは、開発に協力したMTBプロサイクリストの山口考徳さん
 スポーツタイプのCY-SPK227は、市販の電動アシスト自転車では“世界初”となるカーボンコンポジットフレームを採用した点が特徴。剛性と振動吸収性を最適化することで、心地よい加速感と、乗り心地の良さが実現できるという。これにより、20kgを切る19.5kgという軽量を実現した。

 運転モードには「スポーツトラクションモード」というモードを搭載。車輪がスリップするような悪条件でも、ペダルを踏む力を感知して、前輪のモーターが回り続けて路面を捉えようとするため、走行時の安定感を高めスムーズに走行できるという。なお、このスポーツトラクションモードは、マウンテンバイクのプロサイクリストである山口考徳さんが開発に協力している。

 ハンドル部には、運転モードの切り替えのほか、速度や走行距離、走行時間などの情報も表示できる「セントラルコントローラ」を搭載。電池切れをあらかじめ知らせるパワーリザーバー機能も備えている。

 このほか、素材にマグネシウムを採用したサスペンションフォーク、内装8段の変速機、eneloopバッテリーを使用する高輝度LED前照灯などを採用する。本体カラーはブラックのみ。

カーボンフレームを電動アシスト自転車では“世界で初めて”採用した 心地よい加速感と乗り心地の良さが味わえるという 手前がカーボンフレームで、奥が一般的な電動アシスト自転車に採用されているアルミフレーム。手で持ってみると、カーボンの方がとても軽い
出力比率を1:2まで上げる「スポーツモード」のほか、車輪がスリップしてもモーターが回転し続ける「スポーツトラクションモード」も新採用 「スポーツトラクションモード」の開発に協力したのは、MTBプロサイクリストの山口考徳さん
運転モードの切り替えや、速度や走行距離、走行時間などが表示できる「セントラルコントローラ」 このほか、タイヤなどに“こだわり”の部品が散りばめられている


 小径・折りたたみタイプの「CY-SPJ220」


CY-SPJ220のホワイト(右)と、レッド(左)。ホワイトを持っているのは、三洋電機のバドミントン部に所属する潮田玲子選手。レッドの方は、ラグビートップリーグの三洋電機ワイルドナイツに所属する北川智規選手
 CY-SPJ220は、20型・折りたたみでは業界で初めて両輪駆動方式を採用した電動アシスト自転車。玄関や室内に収納したり、小型のエレベーターも乗せられるよう、折りたたんで835×520×730mm(幅×奥行き×高さ)と小型にできる。また、自動車のトランクに積むことで、目的地到着後の短距離移動は自転車でという“パークアンドライド”式の使用法もできるという。

 20インチの小径タイヤを生かし、重量は18.5kgに抑え、持ち運びの負担を軽くした。またハンドル部には、手を放さずに運転モードやライトが切り替えられる「手元パネルスイッチ」を採用。内装三段の変速機も搭載しており、こちらもハンドルを握りながらギアが切り替えられる。

 本体カラーはレッド、ブラック、ホワイトの3タイプが用意される。


 

小型に畳めるので、玄関や室内にも置ける。車に乗せて“パークアンドライド”的な使い方も可能 折りたたんだ後のCY-SPJ220。奥にある使用時の状態のものと比べると、幅も高さも半分程度におさまっている 小型・折りたたみタイプの電動アシスト自転車では初となる両輪駆動方式。キビキビとした動きと安定感が味わえるという

もちろんループチャージ機能も搭載。電池容量の約1.6倍の距離も走れるという 「手元パネルスイッチ」で運転モードやライトを切り替える

CY-SPJ220を折りたたんでいる動画

【CY-SPK227とCY-SPJ220のスペック表】
品番 CY-SPK227 CY-SPJ220
車輪サイズ 700×37C
(外径700mm×幅37mm)
20インチ
車体重量 19.5kg 18.5kg
全長 1,830mm 1,550mm※
全幅 595mm 580mm※
充電1回あたりの
走行距離
標準モード 約57km 約28km
オートモード 約100km 約46km
電源 リチウムイオン電池
25.2V/5.7Ah
リチウムイオン電池
24V/3.1Ah
充電時間 約3時間30分 約2時間15分
充電時消費電力 約67W 約57W
変速機 内装8段 内装3段
本体カラー ブラック ホワイト
レッド
ブラック
※折り畳み時は835×520×730mm(幅×奥行き×高さ)


 「電動アシスト自転車のキーデバイスを自社内でまかなっているのは三洋だけ」


 三洋電機コンシューマエレクトロニクス 取締役副社長 家電事業部事業部長 和田隆弘氏は、eneloop bikeについて「三洋電機では“エネルギーを創る/蓄える/活かす”というClean Energy Loop(クリーネナジーループ)というものを目指しているが、電動アシスト自転車の二次電池、コントロールユニット、ハブモーターというキーデバイスを、自社内ですべてまかなっているのは三洋だけ」とコメントし、三洋の技術力が詰まった製品であることをアピールした。

 また、記者からはCY-SPJ227の価格が60万円と高額な点が指摘されたが、和田氏は「確かに高いが、自転車のマニアの方なら、カーボンフレームの価格の高さはご存知のはず。また、タイヤにはドイツのコンチネンタル社のものを使うなど、パーツにには世界の一流ブランド品が入っている」と、価格に応じた装備となっていることを説明した。

 和田氏はこのほか、同社の電動アシスト自転車事業を海外展開する方針も披露。まずはヨーロッパ市場に向け、モーターや電池、駆動・電装システムといったパーツを自転車メーカーに提供し、いずれは完成車を展開していきたいと語った。

電動アシスト自転車のキーデバイスを自社内でまかなっているのは、三洋電器だけとのこと 三洋電機コンシューマエレクトロニクス 取締役副社長 家電事業部事業部長 和田隆弘氏


 発表会には、CY-SPK227の開発に協力した山口さんのほか、三洋電機のバドミントン部に所属する潮田玲子選手、ラグビートップリーグの三洋電機ワイルドナイツに所属する北川智規選手も参加した。

 山口さんは、CY-SPK227のカーボンフレームについて「軽くてしなやかで、振動吸収性が良いです。長距離を走るには持ってこいです」とコメント。さらに、自身が開発に協力した「スポーツトラクションモード」については、「通常の電動アシスト自転車では、スリップするとアシストを止めてしまうが、このモードなら、ライダーがペダルを漕いでいる限りはアシストを続け、ライダーの意志に忠実にアシストしてくれます」と自身を見せた。

 潮田選手と北川選手は、CY-SPJ220に乗ってステージ上に登場。潮田選手は「本当にスタイリッシュでかわいいデザインなので、ファッションとして、オシャレに乗れると思います」とデザイン面に触れると、北村選手は「一漕ぎでシュッと伸びるので“やるな〜”と思いました」と、乗り心地の良さをアピールした。

 

MTBプロサイクリストの山口孝徳さんは、カーボンフレームの乗り心地の良さをアピール “オグシオ”で知られる三洋バドミントン部の潮田玲子選手は、CY-SPK220のデザインがお気に入りのようす ラグビー・三洋電機ワイルドナイツの北村智規選手。CY-SPK220に乗って登場したが「カーボンの方(CY-SPK227)が好みですね」と正直なコメント

潮田選手がCY-SPK220に乗って登場するシーン



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(正藤 慶一)

2009年7月24日 17:18

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