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フィリップス、赤ちゃんが泣いた時間、飲んだミルクの量まで管理できるアプリなど
2017年9月7日 17:05
フィリップスは、9月1日~6日にドイツ・ベルリンで行なわれた世界的な家電の展示会「IFA2017」において、同社の今後の方向性を発表、主要な製品も併せて紹介した。フィリップスのヘルス&ウェルネスビジネス部門のトップを務めるEgbert van Acht氏は、ビジネスの具体的な目標として、「2025年までに年間30億人の人々の生活を向上させること」を掲げ、それを実現するためのフィリップスの取り組みとして、“ヘルスケアプロセス”を紹介した。
これは「健康な生活」「予防」「診断」「治療」「ホームケア」を一連のプロセスとして、統合的な医療、リアルタイム分析、及び付加価値サービスを通じて人々の健康と効率性を改善するというもの。また具体的な製品として、睡眠時無呼吸症候群の治療機器「ドリームファミリー」を始めとするより専門的な機器、赤ちゃんの成長をアプリで統合的に管理する「u Grow」、アプリと連動して最適な室内環境に導く「空気清浄機 2000i」、正しい歯の磨き方をガイドする電動歯ブラシ「ソニッケアー ダイアモンドクリーン スマート」、特殊な光を用いて行なう脱毛機器「Lumea Prestige」の5つを紹介した。
いずれもアプリと連動して使うことが可能で、医療機器や電動歯ブラシにおいては、その情報を医師とシェアできるという。「よりダイレクトで先進的なヘルスケアが可能」(Egbert van Acht氏)としている。
泣いていた時間、飲んだミルクの量まで管理できるアプリ「u Grow」
赤ちゃんの成長を総合的に管理できるアプリ「u Grow」は、ベビーモニターや体温計など様々な機器と連携する。温湿度計も兼ねたベビーモニターでは、日常的に赤ちゃんの様子を見られるだけでなく、赤ちゃんがいつ泣いたか、いつ寝たかなどを検知、アプリで管理できる。ベビーモニターはAmazonの音声認識技術「Alexa(アレクサ)」との連携にも対応する。
また、すでに発売している体温計では毎日の体温測定のデータをアプリで一括管理できるという。さらに今後発売する計量機能付きのほ乳瓶を使うことで、赤ちゃんが何時にどれくらいの量のミルクを飲んだかもアプリで管理できる。
これらのデータは、赤ちゃんの成長記録として活用できるだけでなく、体調不良の際に医師に提出するデータとしても有用だという。
肌のトーン、最適な周期なども管理できる「Lumea Prestige」
特殊な光によるIPL脱毛(インテンス・パルス・ライト)用の機器「Lumea Prestige」は、アプリと連携して使うことで、より効果的な脱毛が可能。アプリでは、自分の肌のトーンを選択、より効果的なプログラムを設定できる。また、毛の生えてくる時期には、一定の周期があり、時期に合わせて継続的な施術を行なうことで、より効果的に脱毛できる。「Lumea Prestige」のアプリでは、施術のスケジュールを管理、次にいつ施術するのが良いか、アプリで推奨してくれる。
最上位モデルには、顔用、足用、ビキニ用、ワキ用の専用ヘッドが用意されている。顔用のヘッドではより繊細な制御など、ヘッドに応じてプログラムが異なる。各ヘッドには、チップが搭載されており、ヘッドを交換するだけで自動でプログラムが設定される仕組み。
歯ブラシの情報を歯科医と共有できる「ソニッケアー ダイアモンドクリーン スマート」
日本でもすでに発売している電動歯ブラシ「ソニッケアー ダイアモンドクリーン スマート」は、アプリと連動して正しい磨き方を指導する。本体とスマートフォンアプリはBluetoothで連動しており、歯ブラシの動きやどこを磨いているかなどを検知できる。
ブラシを動かしすぎた場合や、歯に強く押しつけ過ぎた場合は、アプリの画面でアラートがでるほか、本体のランプが点灯し、注意喚起を行なう。アプリ画面では歯を3Dで立体的に見ることができ、磨き残しなども確認できる。
またドイツにおいては、これらの情報を歯科医に送り、アドバイスを受けるといった取り組みも開始しているという。