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長友のトレーナーも太鼓判! 「コアトレチェア」は手っ取り早くインナーマッスルが鍛えられる

 パナソニックは、2月下旬より発売する体幹トレーニング機器「コアトレチェア EU-JC70」の記者向けセミナーを開催した。座るだけでインナーマッスルが鍛えられるトレーニング機器で、女性や高齢者でも簡単に使える点が特徴。本体デザインもリビングチェアとしても使えるようなインテリア性の高いものとした。価格はオープンプライス、店頭予想価格は30万円前後(税抜)。

体幹トレーニング機器「コアトレチェア EU-JC70」

 コアトレチェアは、座面がVの字に揺れ、揺らされる身体を反射的に支えようとする力でトレーニングを行なう。専門知識がないとなかなか鍛えられないインナーマッスルまで刺激し、深層の筋肉まで鍛えられるという。本体には6つの自動コースを搭載し、鍛えたい部位に合わせて選べる。身体をひねる、足を伸ばすなどの動きも加わり、これらの指示は全て音声ガイドによって行なわれる。

本体のスケルトンモデル
座面の下には、バランスボールのような丸いエアーバッグが配置されている
腹筋や内転筋、外転筋などのインナーマッスルを無理なく鍛えることができるという
本体には6つの自動コースを搭載する
身体をひねる、足を伸ばすなどの動きも加わる。これらのガイドは音声で行なう

 コースの監修はプロトレーナーの木場克己氏が担当する。同氏は、イタリアのサッカーチーム、インテル・ミラノで活躍する長友佑都選手や競泳リオ・オリンピック日本代表の池江瑠花子選手のパーソナルトレーナーのほか、ガンバ大阪ユースを始めとした多くのチームでアドバイザーもつとめる。

 同氏は、インナーマッスルのトレーニングは専門知識が必要だと語る。

 「インナーマッスルを鍛えるというのはとても大変な作業で、知識を持ったトレーナーがいないと難しい。たとえば、長友選手も最初、私のところに来たときは、腰痛や姿勢の悪さで悩んでいた。彼は高校時代から腹筋、背筋を毎日300回やっていたが、それはアウターマッスルだけを鍛えるトレーニングだった。正しい知識を持ってトレーニングをするのが重要」

 しかし、コアトレチェアを使えば「短時間で効率的なインナーマッスルトレーニングが可能」だという。

 「直接インナーマッスルに働きかけるようなトレーニングができるので、時短になる。これまで、モニターさん始め、プロのスポーツチームのメンバーにも製品を試してもらったが、今のところ、試してもらった人全員に何らかの効果が出ている」

プロトレーナーの木場克己氏
インナーマッスルを鍛えるには、正しい知識を持ったプロのトレーナーの指導が必要だという
木場氏が特に注目するのは、姿勢。姿勢が悪い人はインナーマッスルが弱いという
実際には、かなりの筋力がないとできないインナーマッスルを鍛えるためのトレーニングも、コアトレチェアを使えば、簡単にできるという

 一方、パナソニックでは過去にJOBAという乗馬型運動器具も展開していた。JOBAは、馬の歩行動作を簡素化した振動を繰り返すことで、ユーザーが自然とバランスを取り、反射的な筋活動を促す運動器具。パナソニック株式会社 アプライアンス社 ビューティ・リビング事業部 課長 川治久邦氏にJOBAとコアトレチェアの違いを聞いた。

パナソニック株式会社 アプライアンス社 ビューティ・リビング事業部 課長 川治久邦氏
パナソニックが10年ほど前に展開していた乗馬型運動器具「JOBA」

 「一番は安心感、そしてコアトレチェアの方がより筋トレを意識したコースを搭載している。JOBAの反省点は、またいで乗るというところ。不安定で、高齢者や女性の方からは乗るのが怖いという声もあった。コアトレチェアでは、肘置きをや骨盤を安定させる構造にしたことで、安心、安全かつバリエーションも豊富になった。プログラム自体はメリハリのあるトレーニングが中心で、漠然と乗っているわけではなく、そこもJOBAとの大きな違い」

 大阪電気通信大学 医療福祉工学部 理学療法学科 小田邦彦教授は、コアトレチェアについて「骨盤を傾けて、正常な姿勢からずらすことで、反射運動を誘発させている。骨盤をしっかり支えて、つかむエアバッグがあり、安定性も優れている。ほかにはない機器」だと話した。

大阪電気通信大学 医療福祉工学部 理学療法学科 小田邦彦教授

 パナソニックは、コアトレチェアの開発理由として、超高齢化社会、膨らむ社会保障給付費などの社会的背景を挙げる。「家電メーカーならではのノウハウを集結して、家庭でのトレーニング習慣を家電で実現していきたい」(パナソニック 川治久邦課長)。

超高齢化社会により、地方自治体の国民保険費用の負担が増大することが予想される。健康寿命を伸ばすことが、負担減につながる
家電メーカーのノウハウを集結し、日常的に続けられる「トレーニング家電」として、コアトレチェアを開発したという