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アイリスオーヤマ、銘柄炊き分けできる約2万円のIH炊飯ジャー

 アイリスオーヤマは、同社初となる5.5合サイズのIH炊飯ジャー「銘柄炊きIHジャー炊飯器 KRC-IB50-B」を、2月1日に発売する。価格は19,800円(税抜)。

銘柄炊きIHジャー炊飯器 KRC-IB50-B

 容量5.5合のIH炊飯ジャー。底ヒーターと蓋ヒーターで釜を均一に加熱するという。IHならではの大火力により、庫内に対流を発生させ、米の芯までふっくら炊き上げるという。また上下からの加熱により保温時の釜の内部の温度ムラが少ないため、庫内に結露が発生しにくく、長時間の保温でもごはんがムダな給水をしにくくなっているという。

 さらに同社の炊飯器の特徴でもある「銘柄炊き分け機能」を搭載。選択した銘柄に合わせて、最適な火力調整を行なうことで、銘柄の特徴を最大限に引き出すプログラミングが施されているという。

 また釜には、厚さ3mmの「極厚銅釜」を採用。高い熱伝導率と蓄熱性により、釜内に熱が均等に加わり、ムラの少ない炊き上がりを実現するほか、蓄熱効果によって熱源からの熱を効率的に米に伝えることができるとしている。

蓄熱性の高い厚さ3mmの極厚銅釜を採用
底面と内蓋部分(写真左の突起)の温度センサーが釜本体と内部の温度を同時に検知。微妙な火力調整を行なうという
新製品で炊いた「コシヒカリ」の試食も実施。コシヒカリの持つ甘みや香りが感じられる炊き上がりだった

 本体サイズは、268×S332×223mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4.5kg。炊飯時消費電力は1,130W。

2016年は家電とLED事業が堅調に推移

 あわせて、2016年の業績も発表。2016年のアイリスオーヤマグループの総売り上げは3,460億円、うちアイリスオーヤマの売り上げは1,220億円となり、前年の1,060億円から160億円伸長。家電事業およびLED事業が堅調に推移したことが要因として挙げられるという。

炊飯器の発表のほか業績説明も行なわれた
2007年~10年間の売上推移(予測を含む)

 生活用品を中心に手がけてきた同社は2009年に家電事業に参入。2013年には家電の開発拠点となる「大阪R&Dセンター」を開設し、大手家電メーカー出身の技術者を多数採用した。売り上げの順調な伸長には、こうした技術力が蓄積し、アイデアが次々に形になっていったという背景がある。

 結果、2016年の売り上げ1,220億円のうち、485億円を家電・LED事業と、約40%を占め、2017年度は約730億円を見込んでいるという。また、この売り上げの伸びに合わせて販路も拡大。従来のようなホームセンター中心より、家電量販店やネットでの販売の割合のほうが増えていくと見込んでいる。

精米事業を起点においしさを開発

 またアイリスオーヤマは2013年に精米事業に参入。「新鮮なお米をおいしいごはんに変えて、食卓に届ける」という考えのもと、炊飯器や精米機などの”お米家電”に特に注力しているという。

 同社の炊飯器のコンセプトは「おいしさ」「値ごろ」「なるほど」の3つ。特に「値ごろ」については、「ただ安いという意味ではなく、商品が持っている付加価値と価格のバランスが取れていることが大切」との考えから、「高級炊飯器がブームとなっているが、そのトレンドを覆す思いで、値ごろな炊飯器を訴求していきたい」という。

 高級炊飯器を使わずに、おいしくお米を炊くには、「米を知ることが大事」だと考える同社の強みは、精米事業を行なっていること。米に関する知見が豊富なことから、お米の特徴を引き出す炊飯器の開発を可能にしたという。その結果、お米家電の売り上げは順調に推移し、2016年は事業計画である10億円を達成。2017年は3倍の30億円、2018年は6倍の60億円を見込んでいる。

米家電事業の実績