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靴底に100個のLEDを内蔵し、光を自在にデザインできるスニーカー

 no new folk studio(以下nnf)は、フルカラーLEDをソールに内蔵し、様々な光り方を設定できるスマートフットウェア「Orphe(オルフェ)」を、9月9日に発売する。23.5/25.5/27.0/28.5/30.5cmの5サイズ、ブラックとホワイトの2色を展開。価格はいずれも44,800円。

スマートフットウェア「Orphe(オルフェ)」
ブラックとホワイトの2色をラインナップ

 約100個のフルカラーLEDをソールに内蔵し、多彩な光を放つスニーカー。このLEDの一つ一つがICを持ち、個別に色が制御できる。また、9軸モーションセンサーを搭載し、ユーザーの動きをリアルタイムに取得可能。ユーザーの動きと連動して、スニーカーを光らせ、スマートフォンなどから音を出することも可能だ。

 光り方や音の出し方は、iOSやAndroidとBluetooth接続してパターンを設定する。例えば、踏み込んだ時に赤く光り、足を蹴り上げると音がなる、というように光と音の組み合わせをデザインできるのだ。この組み合わせを「シーン」と呼び、ほかのユーザーと共有できる。

 デザインした「シーン」をクラウド上にアップロードすれば、他のユーザーがその「シーン」をダウンロードして、光り方を合わせることも可能。また、アーティストがステージ上で履いている「シーン」を、オルフェを履いているオーディエンスがダウンロードして、同様に光らせるというような演出も考えられるという。

iOSとAndroidに対応したアプリも配布している。スニーカーの色を変えられるほか、いくつかの「シーン」がプリセットされている
Mac対応の「HUB App」では、様々なアプリケーションと連携するためのアプリケーション。さらに複雑なカスタマイズが可能になる

「周りの人が魅了されるような新しい物を目指しました」

 オルフェは、nnfの代表取締役 菊川裕也氏が首都大学東京大学院で、楽器の研究開発を行なっていた過程で着想されたもの。2014年にはプロトタイプを発表。その後nnfを起ち上げ、翌2015年にはクラウドファンディングサービス「Indiegogo」で資金調達を開始し、同年6月に製造をスタート。2016年6月には、クラウドファンディング分を発送し、7月には伊勢丹で先行発売していた。

代表取締役 菊川裕也氏

 同社の代表取締役 菊川裕也氏は、製品への思いとネーミングを次のように語った。

 「オルフェはギリシャ神話に出てくる吟遊詩人、竪琴の名人であるオルフェウスから取った名前です。オルフェウスの演奏は、周りの人を魅了してしまうんです。

 元々のオルフェのイメージは楽器でした。動きに応じた音や光の組み合わせによって、見ている人が魅了されてしまうような、新しい物を作りたかったんです」

 年内にはオルフェの光や音をさらに自由にカスタマイズできるようにする、SDK(ソフトウェア デベロップメント キット)を公開する予定とのこと。このSDKを使うことで、iOSやAndroidのデベロッパーであれば、誰でも自由にオルフェに対応したアプリ制作が可能になるという。今後、オルフェを使った、様々な表現方法が発想されていくことに期待したい。

発表会場には、デザイナーの山本寛斎氏とのコラボモデルが参考展示されていた
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