長期レビュー

ダイソン「エアーマルチプライアー タワーファン&フロアーファン」 その1

~「羽根のない扇風機」の新型2機種を試す!!
by スタパ齋藤

 
「長期レビュー」は1つの製品についてじっくりと使用し、1カ月にわたってお届けする記事です。(編集部)



 家電Watch編集部から「貴様は最強に暑がりだし、現在は猛暑だし、ちょうどダイソンの羽根ナシ扇風機の新型が出たことだし、試してみなはれ」的な内容が書かれたメールとともに、新型Air Multiplier(エアマルチプライアー)が2機種送られてきた。うおぉおぉぉぉ!! 羽根無し扇風機の大風量バージョン!! 汗だくの季節だし鋭意試用しつつの長期レビューを書いてゆきたいッ!!

ダイソン「Air Multiplier AMO2 タワーファン」。ホワイト/シルバーとアイアン/サテンブルーの2カラーが用意されている。メーカー価格は54,000円ダイソン「Air Multiplier AMO3 フロアーファン」。カラーはホワイト/シルバーのみ。メーカー価格は54,000円

メーカーダイソン
製品名Air Multiplier
型番AMO2 タワーファンAMO3 フロアーファン
希望小売価格54,000円
購入場所ダイソンオンラインストア


 ダイソンのエアマルチプライアーは、前述のとおり“羽根のない扇風機”だ。が、扇風機として十分実用的な量の風を吹き出す。その詳しいしくみはダイソンのウェブページで説明されているが、大雑把に言えば「本体底部からリング部分に送られた空気が高圧で吹き出し、その空気が周囲の空気を誘引し、前方に風が送られる」てな感じ。
エアマルチプライアーが動作するイメージ。少量の空気を吸い込んで高圧にして吹き出すことで、多量の空気を前方に放出できるリング部分の断面はこのようになっている。断面左端下部が空気を吹き出す部分。ここから右側に向けて高圧の空気が出る高圧の空気が周囲の空気を誘引して空流を起こすため、吸気した15倍以上の空気が前方に送られるという

 ま、とにかく、このよーなシクミにより風が出るゼ、と。では、そのメリットは? いろいろあるのだが、風という観点で見ると、従来型の羽根がある扇風機よりもずっとスムーズな風が送り出されるということが大きい。

羽根のある扇風機から出る風のイメージ。複数枚の羽根が空気を押し出すので、ムラがある風になる。風が肌を断続的に叩くような印象ですなエアマルチプライアーからの風はスムーズ。自然の風のように滑らかななので、顔などに直接受けても違和感が少ない

 エアマルチプライアーは、これまで2種類発売されていた。「Air Multiplier AMO1 テーブルファン25cm」「Air Multiplier AMO1 テーブルファン30cm」。これらは基本的に卓上扇風機となる。これら既存機種に加え、今回、床置きタイプの2機種、「Air Multiplier AMO2 タワーファン」「Air Multiplier AMO3 フロアーファン」が登場したというわけだ。

「Air Multiplier AMO1 テーブルファン25cm」。写真はアイアン/サテンブルーで、このほかにホワイト/シルバーも用意されている。メーカー価格は37,000円「Air Multiplier AMO1 テーブルファン30cm」。写真はホワイト/シルバーで、このほかにオンラインストア限定モデルとしてアイアン/サテンブルーがある。メーカー価格は39,000円左が既存のAM01。中央と右端は新たにラインナップに加わったタワーファンとフロアファンだ

 新型各機種の細かな機能/性能や使用感などは次回以降にレポートするが、今回はとりあえずザザッと使ってみての印象などを。

 まずは「Air Multiplier AMO3 フロアーファン」。コレはアレですな、既存機種の「Air Multiplier AMO1 テーブルファン」の風量をUPして床置きにした的な機種で、テーブルファンとフロアーファンは兄弟機という印象だ。

 フロアーファンは文字通り床置きで、台座部分が回る首振り機構があったり、中央のポール伸縮で高さを120~140cmに調整できたり、リングの根本部分で風向の上下角度調整(上下各20度)を行なえたりする。機構自体は異なるが、こういう機能はテーブルファンにもありましたな。てなわけで、既存機種との大きな違いは風量や置き場所。床に置き、リング部の高さを調節しつつ、部屋中に行き渡る風量が得られるパワフルな新型がフロアーファンということですな。

 もうひとつの新型こと「Air Multiplier AMO2 タワーファン」だが、コレも床置きタイプ。パッと見、テーブルファンのリング部分を縦にグィ~ンと引き伸ばしただけ、的な新型に見える。

 が!! コレ、使ってみたら比較的に衝撃的で拙者的に好み!! 猛暑真っただなかの拙者におけるタワーファンは、ほか一連の扇風機よりずっと魅力的&実用的に感じられた。ダイソンのフロアーファンやテーブルファンと比べても、より強い利便をタワーファンに感じた。

拙宅における「Air Multiplier AMO3 フロアーファン」の利用例。まさかのテーブル上設置!! 背高でも軽量なので、この状態でも不安ナシなのだ。サーキュレーターとしても大活躍中。拙宅における「Air Multiplier AMO2 タワーファン」の利用例。スリムな扇風機なので狭い脱衣所での使用も現実的。タワーファンのおかげでシャワー後がマジで快適なんですが!!仕事中はタワーファンを小脇に置いて弱運転。十分静音で自然な風が出るので、一般的な扇風機にありがちな微妙なストレスのようなものもない。気分良く涼を得まくりなんですが!!

 タワーファンの良さをちょっと書くと、スリムなことと、ほかのエアマルチプライアーシリーズと同様に違和感のないスムーズな風が出ること。これにより設置の自由度が高く、いろいろな場面で心地良い風を堪能できる。また、全機種中最も風量があるような印象も……

 最大風量は、エアマルチプライアー全機種中でフロアーファン(AM03)がイチバンで、既存機種テーブルファンの約1.5倍の風が出るとのこと。タワーファン(AM02)はテーブルファンの約1.3倍の風量。なのだが、なーんかこのタワーファンから大量の風が出ているように感じる拙者であり、細かいレポートを書く前から既にタワーファンが超お気に入りになっていたりする。

 ともあれ、次回以降、「Air Multiplier AMO2 タワーファン」や「Air Multiplier AMO3 フロアーファン」の実使用感をレポートしていきたい。マジで猛暑ゆえ本気で利用しつつ、どの程度快適なのかをアレコレ織り交ぜてのレポにしていくつもりですので、ぜひご愛読をよろしくお願いいたします~。



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2010年7月30日 00:00