【IFA 2012】
エレクトロラックス、最大60分連続で使えるスティッククリーナー
25.2Vの「ULTRA POWER plus」(左)、バッテリーが24Vの「ULTRA POWER」(右) |
スウェーデンの家電メーカー「エレクトロラックス」は、掃除機にも力を入れている。
IFA2012のブースでは、日本未発売の製品も含めて様々な製品が展示されていた。その中で、記者が注目したのはスティック型掃除機「ULTRA POWER plus」。日本でも高いシェアを誇るスティック型掃除機エルゴラピードの最新モデルで、バッテリー容量を大幅に向上している点が特徴。
従来のエルゴラピードは、モーター搭載部を取り外してハンディクリーナーとしても使える「2in1」構造だったが、ULTRA POWER plusではその機能を省略。25.2Vの大型バッテリーを搭載しており、従来最長30分だった連続運転時間は60分に延長している。本体は自立し、掃除中に床に置いておくことも可能。バッテリーが24Vの「ULTRA POWER」と合わせて2機種が用意されている。
ヨーロッパではすでに発売されており、日本でも来年下期以降に発売予定。
25.2Vの大容量バッテリーを搭載 | ヘッド部 | 本体は自立する |
充電スタンド | 手に持ったところ |
ヨーロッパで展開する最新モデルとしては、サイクロン式掃除機「ANIMAL CARE」が展示されていた。これはペットユーザー向けに開発されたモデルで、犬や猫の毛が絡まりにくい点が特徴。強力な遠心分離で、目詰まりしにくく、吸引力が持続するという。日本での発売は未定。
犬や猫などペットの毛を強力に吸引するサイクロン式掃除機「ANIMAL CARE」 | 本体にも「ANIMAL CARE」のロゴが入っている |
■日本向けモデル「ergothree(エルゴスリー)」をヨーロッパでも展開
今年2月に日本で発売したした日本向けの紙パック式掃除機「ergothree(エルゴスリー)」も展示されていた。ergothreeは、同社が日本の掃除機市場や日本の住宅事情を徹底的にリサーチして開発。コンパクトで静音性、排気性能に優れている点が特徴。
当初は日本限定モデルとしていたが、発売後各国で製品リサーチを行なったところ、反応が良く、今後はヨーロッパをはじめとした世界各国で展開していく予定だという。
日本向けに開発したモデル「ergothree(エルゴスリー)」。ブース内でも際立ってコンパクトだった | ヨーロッパで発売するにあたって、本体部にも電源スイッチを設けるなど、細かい仕様を変更している |
■本体の70%にリサイクル素材を使っている掃除機「エコシリーズ」
エレクトロラックスでは、環境問題にも全社をあげて取り組んでいる。その一例として展開しているのが、掃除機の「エコシリーズ」だ。本体素材の70%にリサイクル素材を使っており、そのうちの75%が再度リサイクル可能となっている。
同シリーズの本体カラーはブラックとグリーンで統一されている。これは、黒は全てのカラーを混ぜた時に出る色で、リサイクル素材から作りやすい点。漂白工程がなければ作れない白の対極にある色として、採用されているという。
本体素材の70%にリサイクル素材を採用している「エコシリーズ」 | このモデルでは、本体上部にゴムが付属していて、掃除中に邪魔なホース部分などをまとめられるようになっていた | 壁や家具などへの衝撃を吸収するバンパーとしての役割も果たしているという |
■ドラムが入った縦型の洗濯機
ユニークな製品として記者が注目したのは、縦型のドラム式洗濯機。ドラム式洗濯機といえば、投入口が横に配置された形が一般的だが、エレクトロラックスの縦型ドラム式洗濯機は、見た目は一般的な縦型洗濯機で、ドラムは真横に配置されている。以前、三洋電機からこの形式の製品が販売されていたが、本体の横幅が狭くコンパクトに配置できるので、日本で市場に投入されれば、人気が出そうな製品だ。
縦型のドラム式洗濯機 | ドラムが横に配置されている | ドラム内部 |
洗濯機全体では、乾燥機能がないドラム式洗濯機が目立った。ヨーロッパでは洗濯機と乾燥機が別れているのが一般的で、エレクトロラックスでは、ウールなどデリケートな素材も選択できる点、スチームを使って衣類のシワを少なくする点などを訴求する展示を行なっていた。
ヨーロッパでは一般的なドラム式洗濯機、ドラム式乾燥機 | ドラム式洗濯機の洗剤投入部 | 様々なモードが用意されている |
ドラム式乾燥機のドアを開けたところ | ウールなどデリケートな素材を洗うときのために、バスケットが容易されている | ドラム式乾燥機の排水タンク |
(阿部 夏子)
2012年9月7日 00:00