【CEATEC JAPAN 2012】
ローム、センター部分の影を抑えたLEDシーリングライト

~有機ELのような薄型LED照明も

 映像・情報・通信機器の総合展示会「CEATEC JAPAN(シーテックジャパン) 2012」が、千葉県千葉市の幕張メッセで開幕した。開催日程は10月2日~10月6日の5日間。一般公開日は10月3日~6日で、入場料は1,000円だが、事前登録を行なうことで無料となる。最終日の土曜日は無料。

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LEDシーリングライトにありがちなセンター部分の影を解消

センター部分の影を抑えたLEDシーリングライト「AC602YC」

 ロームのブースでは、センター部分の影を抑えたLEDシーリングライト「AC602YC」が公開された。参考出品のため、価格や発売日などは未定。

 ロームの100%子会社であるアグレッド株式会社が製造したLEDシーリングライトで、カバーセンター部分に影が発生しにくい点が特徴。一般的なLEDシーリングライトは、本体中央に電源アダプタ部が配置されるため、この部分には発光ユニットが配置できなかった。

 しかし本製品では、電源ユニットの上にフタをかぶせるように、発光ユニットを配置。全面に合計600個のLEDを配置することでカバーがムラなく光り、センター部分の影が解消できるという。

従来のLEDシーリングライトでは、中央に電源ユニットが位置するため、影ができることが多かったこちらが中央に電源ユニットを設置したモデル。ほとんどのLEDシーリングライトが、中央にLEDが設置されていない
しかしAC602YCでは、中央まで発光ユニットが設置されている消灯時。中央までLEDが並んでいるのが分かる電源ユニット部にフタをするように、LEDを配置した
調光も可能。写真は寒色暖色

 また、厚さは現行品「AC200YC」の151mmに対し、それよりも約45%薄い約85mmとなった。灯部に限ると40mmという薄さとなり、同社では“業界最薄”としている。

 さらに、11段階の調色、13段階の調光機能も搭載。省エネも蛍光灯に比べ、約40%の節電になるという(100%点灯時)。生体サイクルに合わせて24時間自動調光する「サーカディアン機能」も備えている。また、器具全体で5年間の保証が付く。

LEDの数は約600個と非常に多いが、厚さは約85mmと薄い横から見たところ
消費電力は全灯時でも、蛍光灯の約40%節電となる。写真は調光していたため、さらに消費電力が抑えらている製品全体で5年保証となっている

有機ELのようなLED照明「優輝-YUKI」

 このほか、薄型タイプのLEDとして、「優輝-YUKI」という有機ELのような照明も展示された。価格は未定。

 優輝は、物本来の色を示す演色性が高く、かつ薄型のデザインが特徴の照明。演色性の高さを示す平均演色評価数はRa98と、自然光(Ra100)に近い数値となっている。また、紫外線をほとんど含んでいないため、色あせや変色などの劣化もほとんどないという。

有機ELのように、薄くてやさしい光のLED照明「優輝-YUKI」平均演色評価数はRa98と非常に高い(右が優輝)

 薄さについては、ローム独自の薄型LED「LED BAR」を採用。LEDの直線的な光を、厚さ5mmの導光板を用いて広げている。照明が書籍に反射するような不快な明るさ(グレア)を感じることもないという。

 同社では同じく薄型光源の有機ELと比べた場合、それよりも安価で導入できるメリットがあるとしている。また導入場所については、色の再現性が求められる博物館や美術館、また街灯や車内灯などにも向いているという。






(正藤 慶一)

2012年10月3日 00:00