やじうまミニレビュー

ののじ「そーめんフォーク」

~机にスープが散らない麺類専用フォーク
by 正藤 慶一


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


ののじ「そーめんフォーク」

 9月に入って若干冷えてきたものの、まだまだ最高気温30℃オーバーの日々が続く。残暑はもう少し続きそうだ。こんな時に食べたいのが「そうめん」。ただ茹でるだけと簡単に作れて、ヒンヤリとしたのどごしが楽しめる。夏バテにピッタリの料理だ。

 そんなそうめんを、いつもよりも食べやすくしてくれるグッズが世に出ている。ののじの「そーめんフォーク」という商品だ。

 しかし、そうめんを食べるのには箸で十分という気もする。果たして、敢えて専用のフォークを使うことにどういうメリットがあるのだろうか。とりあえず購入してみよう。


メーカーののじ(レーベン販売)
製品名そーめんフォーク
購入場所Amazon.co.jp
購入価格840円

 そうめんフォークは、麺類をすくい取って食べるためのフォークだ。製品名は「そーめん」だが、パッケージの説明によれば、ラーメンやそば、うどんなど、いろいろな麺類に対応できるとのこと。箸で挟まずにすくうだけで簡単に麺が取れるほか、麺をフォークに巻くことで、汁の飛び散りを抑える効果もあるという。

 このフォークで注目したいのが先端部分。フォークの刃は3本あるが、そのうち外側の2本が、上下に波を打ったようにクネクネと曲がっている。ここに麺が引っかかることで、すくい取りやすくなっているのだ。また、柄の部分が長い点も特徴的で、全長21.5cmと、我が家にあった使い捨てのフォーク(16cm)よりも差がある。ステンレス製で、重量は38gと軽い。

そーめんフォークのフォーク部分。三本ある刃のうち、両脇が波を打ったようなデザインになっている。ここに麺が絡みんですくい取りやすくなる仕組みだ全長約21.5cmと、スリムで細長いデザイン。重量は38gと軽いプラスチックの使い捨てフォークと比較。フォーク部分のサイズは同じくらいだが、柄の細さとスリムさが目立つ

 とりあえず、これを使って食べてみよう。まずはそうめんをそーめんフォークですくうと、なるほど、確かにフォークの曲がった部分が麺に絡んですくいやすい。箸と比べると便利さはそこまで感じられないが、普通のフォークならスルッと滑って落ちそうなところが、あっさりと取れる。そばでもラーメンでも試したが、楽勝だった。ラーメンの場合は、フォークで刺せば具が簡単に取れるというのも便利だった。どちらかというと、短めの麺の方が相性が良さそうだ。

まずはそうめんに挑戦。確かに取りやすいフォークの曲がった部分に麺が引っかかるため、抜け落ちたりしない
そばも大丈夫ラーメンは太麺だったが、何の問題もなくすくい取れた

 スープが机に飛び散らなかったのも良かった。箸で麺類を食べる場合、ズズーと麺をすするため、その周囲にどうしてもスープが飛び散ってしまう。しかし、そうめんフォークで麺を巻きながら食べれば、机にスープはまったく飛び散らない。そのため、机を汚すことなく、麺類を食べることができる。

 これが特に活躍したのが、オフィスでの食事の時だ。読者の中でも、会社の机で食事を取る人は多いだろうが、そこは“ビジネスの現場”であるため、周囲に書類を置いていることもあるだろう。その中で麺類を食べると、いつのまにやらスープの飛沫が書類に移り、シミになってしまうこともある。それがこのフォークなら、そういった被害は避けることができる。もちろん「ちゃんと片付けてから食えばいいじゃん」というツッコミもあるだろうが、忙しい時は片付けるヒマがあったら今すぐに空腹を満たしたいという時もあるだろう。

巻いて食べれば、汁の飛び散りの恐れもない上が箸でそうめんを食べた場合、下がそーめんフォークを使って食べた場合。ツユの飛沫を周囲に飛ばさずに済むのがうれしい
すする音を出さないで済むのも良い。特に、オフィスなど静かな環境の場合には便利だ。写真はセブンイレブンのサラダうどん。具が多いとフォークが活躍する

 オフィスで使うに当たって、もう1つメリットがある。それは、麺をすする際のズズーという音を鳴らさずに済むという点だ。麺類は音を鳴らして食べるのもおいしさのひとつだが、静かなオフィスでズズーと緊張感のない音を出すのもまた憚られる。そーめんフォークなら、周囲に迷惑を掛けず、麺類を気兼ねなく食べることができるのだ。

 また、最初の方で「長い」と評した柄部分も、意外と使いやすい。軽くスリムなので、持ちやすく簡単にクルッと回せる。長いので広口のどんぶりに乗せ易いのもありがたい。最初は「麺専用のフォークなんて」と甘く見ていたが、意外とちゃんと作られていることに驚いた。

 デメリットとしては、食感が波形なので口に入れた際にボコボコと当たってしまうところと、麺を巻いた場合に、麺のツルツルとした食感が味わいづらい点か。特に後者は、そうめんのような細麺にそういった傾向があるようだ。もちろん味自体は同じなのだが、麺の食感にこだわりのある人には納得できないだろう。

 基本的には、外国人や子供が簡単に麺類を楽しむためのものだが、箸で麺を掴むことなど朝飯前の日本人にも、意外に便利な製品だ。一家またはオフィスに1つあれば、麺類をより楽しむことができるだろう。




2010年 9月 13日   00:00