やじうまミニレビュー

オーブントースターで5分! 気軽にパンが作れる「もちもちパンクック」

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

30分あればパンが作れるアイテム

東洋アルミエコープロダクツ「もちもちパンクック 0465」

 我が家では、炊飯器と並んで大事な家電製品といえば、ホームベーカリーが挙げられる。基本は、材料を入れたら焼き上がりまでお任せの食パン作りがメインだが、カレーパン、あんパン、フォカッチャ、ピザ生地など、アレンジが必要なときもパン生地は全部ホームベーカリー任せ。正直、ゼロから自分でパン作りをしたことはなかった。なぜなら手間と時間がかかると思っていたからだ。

 しかし、超ハイスピードでパンを作れるアイテムがあることを知った。それが今回ご紹介する「もちもちパンクック」だ。

メーカー名東洋アルミエコープロダクツ
製品名もちもちパンクック 0465
購入場所Amazon.co.jp
購入価格2,494円

 もちもちパンクックの製品構成は、シリコン製のパンクックボウルが1つに、材料すべてが計量できるパンクックスプーンの2つだけ。ここにオリジナルレシピカードが4枚付属し、基本的なパン1種類と、アレンジできるパンやお菓子6種類分のレシピが紹介されている。

 パンクックスプーンは、1本で大さじと小さじを兼ねる。それぞれ、内側にラインが設けられており、大では80cc/100cc、小では5cc/30ccが計量でき、粉から水まですべて計量できる。別にゴムべらは必要だが、付属のパンクックボウルとパンクックスプーンさえあれば生地が作れてしまうのだ。

 どのくらい早いかというと、紹介されている「基本のプチパン」は作業時間15分、焼き上げもオーブントースターでわずか5分というスピードである。これでピンポン球くらいのパンが6個焼ける。そんな馬鹿な! と思ったら事実だった。

 しかも“もちもち”の名にふさわしいおいしさで、アレンジもしやすい。基本のプチパンの作り方さえマスターすれば、フォカッチャでも、ナンでも、自在にアレンジできちゃうのである。しかも、いずれも準備から食べるまで30分と掛からない。

 先に種明かしすれば、「もちもちパンクック」という製品がパンの焼き時間を劇的に早めているわけではない。ドライイーストをやや増やし、発酵時間を短くしているだけ。ただ、少量なのと、軟らかいパンクックボウルで直接こねられるという手軽さが、パン作りの手間とハードルを大きく下げており、総合的に手早く作れるというわけだ。

パッケージ内容はこれだけ
金魚鉢のようなパンクックボウル。プチパン6個分がこねられるサイズ
パンクックボウルはとても柔らかいため、生地をこねることもできる
これだけで粉から水まで計量できるパンクックスプーン

オーブントースターで発酵から焼き上げまでできる

 そんなわけで、まずは基本のプチパンを焼いてみたところ、本当に簡単だった。まるでクッキーを焼くような感覚で作業が進み、簡単につまめるパンが焼き上がった。「あれ。パンって簡単だったんだ」と思わず笑ってしまったほどである。

 付属のレシピに従ってパンクックボウルに強力粉、塩、砂糖、ドライイースト、水を入れて、まずはゴムべらで混ぜる。その後、パンクックボウルを両手でつかんで、周りの粉が生地となじんで無くなるまでこね上げる。

 あとは6等分して成形し、アルミホイルを敷いたオーブントースター用のトレイにのせて15分間発酵。発酵が済んだら、そのまま5分焼けば完成。お餅のような焼き色のついた手作りパンの完成だ。5分は目安なので、焼き色などをみながら時間は調整すればよい。

 発酵もオーブントースターでできるところが嬉しい。こねている間にオーブントースターを3分間運転させて予熱しておくのだ。予熱が終了したら、成形後の生地をトレイに並べ、それをオーブントースターの中に入れ、予熱で発酵させる。

 これだけで約1.5倍くらいに膨らんでくれる。膨らみが足りないと思ったら、一旦中からトレイを取りだし、予熱してから再度発酵させればいい。時間をかけるほど膨らむが、15分程度でもパンとして十分美味しくいただけるレベルになる。

材料をパンクックスプーンで計ってパンクックボウルに入れる。レシピでは粉を2回に分けて混ぜている
パンクックボウルごと生地をこねる。パンクックボウルの周りに粉がなくなるほどまとまったら6分割。パンクックスプーンの小で型どりしてもいい
余熱で発酵させる。イースト菌が働いている様子が実感できて楽しい
発酵時間は短くてもしっかりパンになっている。噛むともちもち

「基本のプチパン」をベースにいろんなパンが作れる

 「基本のプチパン」作りに慣れたらこっちのもの。レーズンを入れればぶどうパンになるし、細長く成形してごまをまぶし、発酵時間を短くすればスティック状のパンだ。

 分割せずに平たく成形して発酵させ、上に薄くスライスしたじゃがいもとローズマリーを乗せ、粒塩を振りかけてオリーブオイルを回し掛けて焼けば、じゃがいものフォカッチャができる。

 フォカッチャは、イタリア料理店で食べるパンというイメージがあるせいか、家でできるのかと驚かれることもあるが、ご覧の通りの早業で完成だ。

 ちなみにもっと伸ばして、上のトッピングをチーズやトマトソースに変えるとピッツァになる。ワインが好きなら、作れて損はないはずだ。

 ヨーグルトを足して平たく伸ばし、発酵後に油を敷いたフライパンで焼いてみたところ、インドカレーでおなじみのナン風になった。いつものカレーも、ガラムマサラを少々加えて辛みをプラスし、焼きたてのナンでいただくと、まったく違った味わいになって楽しい。

味よし、香りよしのフォカッチャに
カレーの日は、ナンを焼いてみようという気になれる

「もちもちパンクック」ならビギナーでもすぐにパン作りができる

 今回、「もちもちパンクック」を使うことで、初めてパンをこねた。器具も汚れも最小限で済むこともあり、非常に気軽に取り組むことができた。

 もし、「もちもちパンクック」がなくてもゼロからパンを焼くだろうか? と自問してみたが、答えは怪しい。粉飛びや片付けのことも考えてちょっと萎えてしまう。やはりパンクックボウルの中ですべてが完結するからいいのだろう。

 プチパン、ぶどうパン、グリッシーニ、フォカッチャ、ナン。これだけでも十分楽しいが、そこからさらに材料、具、形、発酵時間などをアレンジすれば、オリジナルのパンが無限に楽しめる。オーブンやホームベーカリーがないからパン作りはできないと思っていた方でも、これならチャレンジしやすいはず。今日からパン作りを楽しんでみよう!

すずまり