やじうまミニレビュー

ハリオグラス「V60 アイスコーヒーメーカー」

~カフェのようなアイスコーヒーが自宅で簡単にできる
by 森 あつこ


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


ハリオグラス「V60 アイスコーヒーメーカー」。 この夏は、自宅でアイスコーヒー!

 蒸し暑く、陽射しのまぶしい季節がやってきた。気温が20℃を超えると、冷たい飲み物がおいしい。麦茶や冷茶は自宅で気軽に作っているが、コーヒー党の我が家でも、アイスコーヒーだけは市販のものを買っている。理由はアイスコーヒーを作るのは手間がかかって面倒だから。

 これまで実際に自宅で何度か作ってみたことはあったが、おいしい! と感じたことがなかったし、お店で飲むようなあのスッキリとした苦みとコクのあるアイスコーヒーとは別物だったからだ。「おいしいアイスコーヒーが飲みたかったら、お店で! 」という暗黙のルールが我が家には存在していた。この商品、ハリオの「V60アイスコーヒーメーカー」に出会うまでは……。

 


メーカーハリオ
製品名V60アイスコーヒーメーカー
希望小売価格2,100円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格1,580円

 

ドリップしながら氷で一気に冷やす。「急冷式」って知ってる?

 このV60アイスコーヒーメーカーは、フィルターとコーヒー豆をセットしてお湯を注ぐと、コーヒーをドリップできるというもの。さらに、熱湯でドリップしたコーヒーを氷で急速に冷却する「急冷式」という方式を採用し、冷たいコーヒーを短時間で作れる点がポイントだ。

 急冷することでコーヒーの酸化を防ぎ、ドリップしながら氷で一気に冷やしていくので時間が省ける。だから、手間をかけず手軽に、本格的なアイスコーヒーを自宅で楽しむことができるというわけだ。

円すい形のドリッパー。大きな1つ穴とスパイラルリブがおいしさの秘密という分水器この穴が氷の上に効率よくコーヒーをかける仕組み

 「急冷式」を可能にするのが、ガラスポットの底まで届く長いアイスストレーナー。スリットの位置と数、大きさにも意味がある。ドリップしたてのコーヒーを急冷し、コーヒーの酸化を防ぐための工夫がこのスリットに詰まっているという。

氷がたっぷり入る長いアイスストレーナー本体ポットは耐熱ガラス製。電子レンジ・食洗機の使用OK!ウェーブ状のハンドルは持ちやすい
目盛りやドリップ杯数の目安がシンプル&分かりやすいペーパーフィルターが10枚付いている

 作り方はとっても簡単。まずは氷を用意する。使用する氷の分量は2杯分で約120g。3杯分で150g、4杯分で200g。

 続いて、ガラスポットにアイスストレーナーをセットする。杯数分の氷を入れ、分水器をのせ、ドリッパーをセットしてドリップ。氷の上を通して落ちるコーヒー量が、ガラスポットに表記されている杯数分の「ドリッパーはずす」ラインまで上がればできあがり。あとは、ガラスポットにフタをして氷を入れたグラスに注ぐだけだ。この手軽さ、いいかも。

用意するものは、まずは氷ストレーナーの上から見た氷氷の入ったグラスも準備しておいて
コーヒー豆を用意分水器をのせてドリッパーをセットするコーヒーをドリップする。30秒ほど蒸らして

 手順を確かめながら淹れてみたが、初回から大成功!

 失敗するポイントがないから、失敗しない。そこがまず、嬉しいし、安心できる。初回の成功体験はとても嬉しかった。

中心から、うず状にお湯をゆっくり注いで抽出すると、この通りコーヒーの量が杯数分のラインまで上がれば、抽出終了
氷の入ったグラスにいれるできあがり!


涼しげな音をどうぞ

 

器具を増やしたくない人にオススメ。収納にもひと工夫アリ! 

 収納面の工夫にも注目したい。高さのある器具の収納は場所を取るだけでなく、収納する場所を探すところから始まる。収納が面倒だと、すぐに使う気にならず、気づいたら戸棚の奥に入ったまま…なんてことも大いにありえる。その点V60アイスコーヒーメーカーは、収納時にドリッパーと分水器を入れ替えて、すべてのパーツがガラスポットの中に収まるコンパクト設計を採用しているため、かさばらずに収納できる。

使用時収納時。収納時は高さ22センチ我が家の小さな冷蔵庫のドアポケットにも収納できる

 ちなみに、このアイスコーヒーメーカーは、アイスストレーナーをはずせば、いつものようにドリップしてホット用にも使える。これ以上、キッチンや収納棚にモノを増やしたくないと思っている我が家にはぴったり。道具1つで、アイスもホットも楽しめるなんて、ちょっと得した気分♪

ホット用にも!ストレーナーをはずしてドリップ
ホットもおいしい1つの道具でアイスもホットも。これって、嬉しい!

コーヒー豆にも、こだわってみて

 コツをつかんでくると、もっと手軽にアイスコーヒーを楽しめるようになってきた。たっぷりとミルクを入れてアイスカフェオレを楽しんだり、ボトルに入れて職場まで持参したり、余ったコーヒーに寒天を入れて固めてコーヒーゼリーにしてみたり……。

 さまざまな淹れ方、楽しみ方を試してみた結果、やっぱり、コーヒー豆選びが大事だということに気づいた。普段、ドリップして飲んでいるコーヒー豆(ブレンド)を、豆の量を調節して少し濃い目にドリップしてみても、氷を入れて冷たくした途端、なんとなく物足りない。コクのようなものが足りないのだ。試行錯誤の末、イタリアンローストなどの深煎り豆の「中挽き」、これが一番おいしい! と、思った。ホットで飲むときには香りがよくて満足でも、アイスにした途端、物足りなくなってしまう。なぜだろうか?

アイスコーヒーに適した豆を選んでみておいしそうでしょう?

 その答えは、あるコーヒー専門誌にあった。「人間の舌の苦味の感じ方と、氷に関係がある。 苦味の感じ方というのは、冷たいものより暖かいものの方が苦味を感じやすい、と言われている。つまり、冷たいアイスコーヒーでは、ホットコーヒーと同じ焙煎でも、温度が低い分、あまり苦味を感じない」ということだった。

 なるほど!! 道具や淹れ方にこだわり、本格派を追求するなら、やっぱり豆にもこだわりたい。豆を選ぶことで、自宅でカフェで飲むような本格派のアイスコーヒーが愉しめる。





2012年 6月 12日   00:00