やじうまミニレビュー
パナソニック「ザ・タップZ」
パナソニック「ザ・タップZ WHS2523WP」 |
電力需要が足りないと言われていた7~8月も、企業や家庭の節電で停電なしで乗り切ることができた。東京電力管内のでんき予報も、日中で80%を下回る日が多く、電力に余裕が出てきた。
ところで、この夏に節電に取り組んだことで、電気の無駄遣いを見直す癖がついた人がいるかもしれない。実は私がそのクチで、家の無駄な電気をこまめに切るようにしたら、8月の電気代は対前年で20%近く安くなった。社会のためにやっていた節電が、実は自分の利益にもなっていた。これはオイシイ話だ。今後も節電を続けて、いくばくかの小遣いを確保していきたい。
今回は、私のように今後も節電を継続しようと思っている人の一助になると思われる、節電にこだわたった商品を紹介しよう。パナソニックの電源タップ「ザ・タップZ」である。
メーカー | パナソニック |
製品名 | ザ・タップZ |
品番 | WHS2523WP |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入店舗 | Amazon.co.jp |
購入金額 | 1,180円 |
今回購入したのは、3個口でコードが2mの「WHS2523WP」。このほか、4個口タイプやACアダプタ用にコンセントの感覚が広いタイプも用意される |
購入したのは、ザ・タップZシリーズのうち、配線2mの「WHS2523WP」。本体サイズは90×50×300mm(幅×奥行き×高さ)で、側面に3口のコンセント穴が開いている。コンセントの差し込み口付近には通電スイッチが用意されており、このスイッチで、コンセントに機器を差し込みながら通電のON/OFFが切り替えられ、待機電力がカットできる。
ここまでなら、よくある電源タップだ。では何が特徴かというと、通電スイッチのランプの有無だ。一般的なタップに付いているON/OFFの通電スイッチは、スイッチに内蔵されたLEDが光って通電を知らせる製品が多い。
しかし本製品は、通電スイッチは残しつつ、スイッチに搭載されているランプを完全に省いた。つまり、ON/OFFスイッチの“ランプレス化”を実現したわけだ。本製品の通電スイッチは四角形で、スイッチを押すごとにON/OFFを切り替える。上部に開いたスリット部の色が、赤なら通電状態、白ならOFFを表す。
コンセント穴の上に付いている、四角形のボタンが通電スイッチだ | よくある一般的な電源タップ(写真上)との比較。ザ・タップZでは、通電スイッチの明かりを省いている |
ランプレス化することのメリットは、ランプによる通電表示の消費電力を完全に無くすため。同社の2007年度のタップでは、ランプ表示だけで0.15Wの消費電力があったとのこと。それが本製品を使うことで、完全にゼロにできるというのだ。0.15Wでも十分に少ない数値だが、それでも使わないにこしたことはない。
使い心地は、一般的なタップと変わらない。四角形のスイッチはポンと押せば簡単に切り替わるし、赤/白の通電表示も問題なく判別できる。発光しないため、暗い場所だとさすがにON/OFFの状態の目視はできないが、逆に就寝時などには無駄な明るさが抑えられる。
通電スイッチが「白」だと、通電がOFFになる | 赤だと通電する。切り替えは通電スイッチを軽く押すだけ |
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発熱対策やトラッキング防止などの機能も備えている |
また、本体はスイッチが突出しないフラット設計のため、誤ってスイッチを押してしまうことも少ない。さらに、タップの側面からコードを差し込む構造のため、タップ全体が薄くまるのも良い。安全仕様として、発熱対策やトラッキング防止などの対策が施されている点も見逃せない。
コンセント同士が近いため、大きめのACアダプターをつけるのには不向きだが、そのときは同じシリーズの「ACアダプター対応型」を購入するのが良いだろう。
通電中の消費電力は、ザ・タップZでも通電ランプ付きのタップでも、ワットチェッカーで0W表示となった。劇的な節電効果は期待できないが、完全に消費電力をゼロにするのがザ・タップZだ |
ただし、通電スイッチ付きのタップから交換することによる節電効果は、あまり期待できない そもそもタップの通電ランプ自体の消費電力はわずか。自宅にあった別のタップの通電ランプをすべてONにしても、ワットチェッカーで表示された消費電力はゼロワット表示だった。もし劇的な節電効果を期待しているなら、タップよりも先に、接続する家電製品自体を買い換えた方が良いだろう
とはいえ、通電スイッチの消費電力がまったくのゼロになるというのは、数字上では決定的な差だ。タップを4個や5個などたくさん使っている方の場合、本製品のランプレス構造と通電スイッチによるON/OFFの切り替えで、それなりの節電効果があるだろう。少しでも“ある”のと“まったくない”の差はとても大きい。
節電にこだわる人はもちろんお勧めしたいが、通電ランプが明るすぎると感じる人、普通に新しいタップが欲しいという人にも使っていただきたい。今後も社会的な節電への取り組みは続いていくだろうが、電源タップの新しいスタンダードになりそうな製品だ。
2011年 9月 8日 00:00
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