やじうまミニレビュー

コクヨ「SYSTEMIC」

~カスタマイズ性と手軽さを兼ね備えたノートカバー
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やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


 近年、文具店などを見ていると「手書き」が復権しているのを強く感じる。ビジネス書などで思考を整理する道具として紹介されていることもあるだろう。しかし、私自身も経験していることだが、道具選びがけっこう難しい。

 たとえば、システム手帳はカスタマイズ性が高いが手帳自体が大きい割には、リング穴があって書ける面積は少ない。綴じ手帳は、携帯性や書くスペースはシステム手帳よりはマシだが、逆にカスタマイズ性が低い。私の場合、自由にメモを取れるスペースを夏に入る前に使い切ってしまう。ノートは軽くて安いが、紙が傷みやすいのとカスタマイズ性が低いのが痛い。

 今回紹介するコクヨS&Tの「SYSTEMIC(システミック)」は、システム手帳のカスタマイズ性と、ノートの気軽さのいいところどりをした、いわば「システムノート」と言うべき存在である。


メーカーコクヨS&T
製品名SYSTEMIC(システミック)
購入価格1,575円
購入店舗Amazon.co.jp


しおりがついているのでページを繰るのも簡単レシートや資料なども挟み込んで、簡単なクリアファイルも兼ねる背表紙側には名刺専用のポケットもある

 とはいってもこの製品、一言で言ってしまえば「ノートカバー」である。しかし、ノートの表紙をただ保護する、ありがちなカバーではない。ビジネスシーンで使うことを徹底的に意識した作りが特徴的だ。

 B5ノートを2冊まで格納できるこのカバーには、紐のしおりや、名刺を入れるスペース、ペンを刺すポケット、カバンの中で勝手に開かないよう、冊子を綴じるゴムが付いている。カバーには撥水性の高いキャンバス地を使用し、手触りもよい。購入時には罫線のノートが1冊だけ、同梱されている。

 一番面白いのは、ただの高機能カバーではなく、2冊ノートが入るようにしたこと。これにより、使い手によって様々なバリエーションを生み出せる。たとえば1冊をメモ、もう1冊をスケジュールにしたり、イラスト用の無地と文章用の罫線を組み合わせたり、過去の記録と現在の書き込み用に分けたりと、無限の組み合わせを生み出せる。もちろん、1冊だけ持ち歩くことも可能だ。

ノートは2冊格納できる。汎用品が使えるので選択肢は広い表紙には大きなポケットが付いており、ペンなどを格納できる。クリップを挟んでも良いだろう撥水加工が施されているので、水を垂らしても染みこまない

 実際に使ってみると、なるほどこれは実用的だ。私が普通のノートを持ち歩かないのは、まず筆記用具とばらけてしまうのと、ノートそのものが使い切る前に痛んでしまうからなのだが、この点はSYSTEMICで全く問題がなくなってしまう。また、当たり前だが汎用のノートを使い回せるのがうれしい。コクヨ製品にこだわらず、自分の好きなノートを自由に選んで差し込める。あるいはサイズさえ合えばノートでなくても、冊子資料を挟み込む、なんて使い方もできるだろう。

 今回レビューしたのはB5サイズだが、このほかA5、A6サイズをラインナップ。カラーバリエーションも全4種類あり、カジュアルからビジネスまで取りそろえている。

 まだ使い始めて間もないが、よく考えられた製品だ。名刺入れやしおり、ゴムバンドなど細かい機能が、ただのノートを「手帳」に仕立て上げてくれる。また、ノート単位で差し替えが効く、というのはありそうでなかった発想だ。価格も手ごろ。手書き派は一度試してみてはいかがだろうか。


 




2009年 9月 15日   00:00