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やじうまロングレビュー

手のひらサイズで手軽に涼む! 「USB扇風機」9製品を試す

by 山口 真弘


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


今回試用した9製品

 節電が叫ばれる中、手軽なクーリンググッズとしていま注目を浴びているのが、USB扇風機だ。PCなどに搭載されるUSBポートから電源を供給することで、コンセントに接続しなくても駆動させられる、手のひらサイズの扇風機である。

 もともとUSB扇風機は、USB規格が一般的なものになり始めた2000年前後に初めてお目見えし、クールビズという言葉が話題になった2005年ごろから急速に普及した。実売価格が数百円から数千円程度と、個人で手軽に買える価格帯であるうえ、机上でも邪魔にならないコンパクトなサイズであることも手伝って、オフィスに持ち込んで使用するユーザも多い。職場の同僚が使っているのを見て、初めてその存在を知ったという人も多いだろう。

 もっとも、すべての動力をUSBからの給電でまかなわなくてはならない制約上、風量はかなり控えめであり、また一般的な扇風機では当たり前の機能が省かれていることも多い。風量調節は、せいぜい「弱」と「強」の2段階であり、自動首振り機能をもつ製品もほとんどない。構造も単純化されていることが多く、風切り音やモーター音なども、よく確かめずに買うとびっくりするくらい騒々しいこともしばしばだ。

 今回は、登場から数年を経て成熟期を迎えたUSB扇風機について、ロングセラー製品から今年登場した新製品まで、店頭で見かける機会の多い9製品をまとめて試用してみた。簡易な騒音測定もあわせて行なったので、購入の一助になれば幸いだ。

サンワサプライ〜持ち運びにも対応した折りたたみ型USB扇風機 


メーカー サンワサプライ
製品名 USB-TOY24N
希望小売価格 1,554円
購入価格 980円

 サンワサプライの「USB-TOY24N」は、折りたたみが可能で持ち運びにも便利なコンパクトな製品。風量は無段階調節で、単三電池×3本でも駆動する。ビニール製のファンの直径が小さいためピンポイントでしか風が当たらないが、風量はそこそこある。ただし風切り音がかなり騒々しいので、オフィスで常時つけっぱなしにすると周囲から苦情が来るかもしれない。

 汗をかいて会社に戻ってきた直後の5分や10分の間、風にあたりたいという場合に向きそうだ。ケーブルは硬めで取り回しに難があり、置き方によってはデスクに回転が響いたり、本体が引きずられてしまう場合があるのはいただけない。

カラーバリエーションは1色のみ。筐体は若干オモチャライクだが、かなりのロングセラーモデルに当たる 背後から見たところ。完全に折りたたんでしまうこともできる。台座には単3電池ボックスも備える 風量は無段階調節。つまみは小さく、やや操作しにくい

運転中の様子。騒音(参考値)は93dbと、そこそこ騒々しい

・サンワサプライ
http://www.sanwa.co.jp/
・製品情報
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=USB-TOY24N&cate=1

グリーンハウス〜4色のカラーバリエーションをもつボックスタイプのUSB扇風機 


メーカー グリーンハウス
製品名 GH-USB-FANSTシリーズ
希望小売価格 オープンプライス
購入価格 1,480円

 グリーンハウスの「GH-USB-FANSTシリーズ」は、ボックスタイプの扇風機。風量は弱と強の2段階で、本体左側面にある吸気口から空気を取り入れる構造。駆動部が筐体に覆われていることから静かかと思いきや、低い回転音が響くので、隣に人がいるオフィスなどでは使いづらい。

 ピンポイントでかなり強い風を送ることができるが、上下方向の角度調節は40度とかなり狭いので注意したい。フットプリント(底面積)もかなりあり、風向きを変えたい時は本体ごと向きを変えなくてはいけないため、狭い場所への設置は不向き。雑貨感覚で選べる4色のカラーバリエーションをラインナップしており、外見が扇風機らしくないモデルを探している人は選択肢に加えてもよさそうだ。

今回試用したのはライトブルー(GH-USB-FANSTB)で、ほかにライムグリーン、ピンク、チョコレートの計4色がラインナップされる 背後から見たところ。吸気口は本体の左側面のみで、右側面はふさがっている 送風口の可動範囲は狭め。真上などには向けられない


運転中の様子。騒音(参考値)は100dbと、今回試用した製品の中で唯一大台を越えた

 


・グリーンハウス
http://www.green-house.co.jp/
・製品情報
http://www.green-house.co.jp/products/pc/usbvariety/fan/gh-usb-fanst/

エレコム〜いかにも扇風機といった外観を持つワイヤータイプのUSB扇風機 


メーカー エレコム
製品名 FAN-U18シリーズ
希望小売価格 1,470円
購入価格 934円

 エレコムの「FAN-U18シリーズ」は、扇風機ライクなワイヤー製の筐体が特徴。他社からもほぼ同様の外見を持った製品が発売されているが、本製品は1,000円を切る低価格を実現するためか、風量は1段階のみ、またガード部はネジ止めでドライバーを使わないと取り外せないなど、随所にコストダウンの跡が見られる。

 ただし風量の強さに比べて音がかなり静かなため、オフィスで常用するのに向きそうだ。本体、ワイヤー部とも金属製。真上に向けられるなど、上下方向の角度調整の自由度が高いのもメリットだろう。

カラーはホワイト(FAN-U18WH)。羽根の色が異なるブラック、グリーン、ピンクの計4色がラインナップされる 背後から見たところ。デスクに振動が響きにくいよう脚部にゴムが取り付けられている。風量は1段階のみ 上下方向の角度調節の自由度は高い。完全に上を向けてしまうことも可能

運転中の様子。騒音(参考値)は87dbで、かなり静かな印象

・エレコム
http://www.elecom.co.jp/
・製品情報
http://www2.elecom.co.jp/accessory/cooling-sheet/fan-u18/index.asp

シグマA・P・O〜マグネットでスチール面に取り付け可能なUSB扇風機 


メーカー シグマA・P・O
製品名 UMF01R
希望小売価格 オープンプライス
購入価格 1,680円

 シグマA・P・Oの「UMF01R」は、80mmファンを内蔵したスタンドタイプ。昨年まで販売されていた初代モデル「UMF01」に比べ、最大風量が約160%アップしたとされる。風量調節は弱と強の2段階。

 ピンポイントで強い風を送ることができるが、回転数が高いためか騒音もそこそこある。本体は360度回転させることができ、マグネット内蔵の台座によりスチール面に取り付けが可能だが、ケーブルの差込口が本体上部ということもあり、スチール面以外では倒れやすい。コネクタは一般的なminiB仕様で、好みのケーブルに交換して使える。

今回試用したのはホワイト(UMF01RWH)で、ブラックもラインナップされる 背後から見たところ。基板レイアウトの関係か、ケーブルは上部から出ている 完全に上を向けてしまうことも可能。台座にマグネットを装備しスチール面にも取り付けられる

運転中の様子。騒音(参考値)は89dbで、さきのFAN-U18シリーズと数値上はほとんど変わらないが、回転数が高いせいか体感上はこちらのほうが騒々しく感じる

・シグマA・P・O
http://www.sigma-apo.co.jp/
・製品情報
http://www.sigma-apo.co.jp/front/products/detail/UMF01R

シグマA・P・O〜120mmファン内蔵のUSB扇風機 


メーカー シグマA・P・O
製品名 UMF02
希望小売価格 オープンプライス
購入価格 1,980円

 同じくシグマA・P・Oの「UMF02」は、120mmファン内蔵のUSB扇風機。先に紹介した「UMF01R」の大型版に相当する。サイズ以外に目立った機能の違いはないが、ファンのサイズが大きいためか、音は本製品のほうがおとなしく感じられる。

 風量は強弱2段階に調整が可能で、マグネット付きの台座で送風の向きを360度変えることが可能。UMF01Rに比べて本体重量が増しているため、マグネットについてはやや不安定に感じられる。扇風機としての利用のほか、機器の冷却用途にも便利だ。

カラーはホワイト(UMF02WH)を選択。ブラックもラインナップされる 背後から見たところ。基板レイアウトの関係か、ケーブルは上部から出ている 風量は弱と強の2段階
完全に上を向けてしまうことも可能だが、小型版の「UMF01R」に比べると不安定になりがち UMF01R(左)とのサイズ比較。80mmと120mmのファンサイズの違いがそのまま製品サイズの違いになっている

運転中の様子。騒音(参考値)は78dbと、サイズ違いのUMF01Rに比べるとかなり静か

・シグマA・P・O
http://www.sigma-apo.co.jp/
・製品情報
http://www.sigma-apo.co.jp/front/products/detail/UMF02

サンワサプライ〜底面の大型吸盤で固定が容易なハイパワーUSB扇風機 


メーカー サンワサプライ
製品名 USB-TOY61W
希望小売価格 1,890円
購入価格 1,480円

 サンワサプライの「USB-TOY61W」は、底面に大型の吸盤を備えたUSB扇風機。吸盤はかなり強力で、試用期間中はデスクトップPCの側面に固定した状態で約1週間脱落することもなかった。風量は弱と強の2段階で、ウレタン製の4枚羽根を採用することもあってかなり強い風を送ることができるが、そのぶん音は騒々しい。

 本体は上下左右の角度調整機能を備え、吸盤でガッチリ固定された状態でも向きを自由に変えられるのは、利用シーンをよく考えていると感じる。机上のほか、机の下などに吸盤で取り付け、足元に送風したい場合に重宝する。スイッチが背面にあるためやや操作しづらいのがネックだ。

今回試用したのはホワイト(USB-TOY61W)で、ブラックもラインナップされる 背後から見たところ。風量は弱と強の2段階。スライドタイプのスイッチはやや操作しづらい 底面に大型の吸盤を装備
台座上面のレバーで抑えつけて吸盤を固定する構造 本体を倒してしまうことも可能。左右方向の角度調整にも対応する

運転中の様子。騒音(参考値)は88.4dbと、数値上はそれほどでもないが、上下左右方向にも音がかなり響く

・サンワサプライ
http://www.sanwa.co.jp/
・製品情報
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=USB-TOY61W&cate=1

エレコム〜オーソドックスな3枚羽根のUSB扇風機 


メーカー エレコム
製品名 FAN-U17WH
希望小売価格 1,260円
購入価格 934円

 エレコムの「FAN-U17WH」は、スタンダードな形状のUSB扇風機だ。ウレタン製の3枚羽根を採用しており、径があまり大きくない割に風量はそこそこある。フレキシブルアームで上下左右の角度調節が可能なので、いったん設置したら台座を動かさずに送風の向きを変えることができる。

 風量は無段階調節が可能で、ファンの音を考慮しながら調節ができるなど、使い勝手に優れる印象。後述のバッファローコクヨサプライ「BSOTOS07WH」とは台座部を除いた形状が酷似しており、使い勝手もほぼ同じ。

カラーバリエーションはホワイトのみ 羽根はウレタン製で安全。アームはフレキシブルに曲げることができる 風量は無段階調節。つまみは適度なサイズで操作しやすい

運転中の様子。騒音(参考値)は85.5dbと平均的

・エレコム
http://www.elecom.co.jp/
・製品情報
http://www2.elecom.co.jp/accessory/cooling-sheet/fan-u17/

 

バッファローコクヨサプライ〜台座に時計および温度計表示機能を備えたUSB扇風機 


メーカー バッファローコクヨサプライ
製品名 BSOTOS07WH
希望小売価格 1,320円
購入価格 980円


カラーバリエーションはホワイトのみ

 バッファローコクヨサプライの「BSOTOS07WH」は、台座部分に時計および温度表示機能を備えたUSB扇風機。昨年まで販売されていた同社の「BSOTS05WH」と外観は同一だが、パワーが120%アップしたとされる。前述のエレコム「FAN-U17WH」と形状は酷似しており、フレキシブルアームで上下左右の角度調節が可能なこと、風量は無段階調節が可能なことも共通している。

 大きな違いは台座部分、および若干背が高いことになる。扇風機としての機能はオーソドックスだが、PCをオフにした状態でも時計が見られるのはメリットとなることもあるだろう。

羽根はウレタン製で安全。アームはフレキシブルに曲げることができるが、エレコム「FAN-U17WH」に比べると可動範囲は狭め 風量は無段階調節。台座部分には月日、曜日、時間および温度表示機能を備える。電池内蔵でUSBケーブルを抜いても表示は保持される エレコム「FAN-U17WH」(左)との比較。台座以外の形状は酷似している

運転中の様子。騒音(参考値)は91.2dbとやや高めだが、体感上はエレコム「FAN-U17WH」と大差ない

・バッファローコクヨサプライ
http://buffalo-kokuyo.jp/
・製品情報
http://buffalo-kokuyo.jp/products/accessory/cooler/fan/bsotos07/index.html

バッファローコクヨサプライ〜自動首振りにも対応したタワータイプのUSB扇風機 


メーカー バッファローコクヨサプライ
製品名 BSOTOS06WH
希望小売価格 2,660円
購入価格 1,886円


カラーバリエーションはホワイトのみ

 「BSOTOS06WH」は、タワー型の筐体を持ったUSB扇風機。今年は複数のメーカーから似た形状のタワー型モデルが販売されているが、本製品はその中で自動首振り機能を備えるのが特徴。

 風量は弱と強の2段階だが、他製品に比べると風量はかなり弱めで、強にしても30cm離れると風が来ているか分からない程度になってしまうのが惜しい。ただしそのぶん騒音も低いため、オフィスの自席で弱い風を長時間浴びたいといった用途に向くだろう。スイッチ部は本体上部に集約されており操作しやすい。機構上、上下方向の送風方向の調整が行えないので注意したい。

背後から見たところ。ナナメ方向から空気を取り入れる 風量は弱と強の2段階。右端の「SWING」を押すと自動首振りが行える 本体の高さは500mlのペットボトルとほぼ同程度とコンパクト

運転中の様子。騒音(参考値)は86.8db。自動首振り時は、左→右のスピードと、右→左のスピードが一定していないことが分かる

・バッファローコクヨサプライ
http://buffalo-kokuyo.jp/
・製品情報
http://buffalo-kokuyo.jp/products/accessory/cooler/fan/bsotos06/index.html

総評〜用途に合わせて選ぶのがポイント

 冒頭でも述べたが、USB扇風機は給電能力の関係上、じゅうぶんな風量を得られなかったり、自動首振りなど機能そのものが省かれている場合が多い。そのため購入時には、あらかじめ用途をはっきりさせた上で、その特性に合わせた製品を選ぶ必要がある。そうしないと、購入後にまるで的外れの製品であることが分かり、途方にくれることも珍しくない。

 以上を踏まえた上で、利用シチュエーション別にベストチョイスを見ていこう。まず、オフィスのデスク上で常時利用するのであれば、エレコムの「FAN-U18シリーズ」を推す。風量調整ができないなど機能には乏しく、筐体は高級感があるとは言えないのだが、価格が安く、なにより音が静かであることを重視した設計が個人的には高評価だ。ただし風量は強いとは言えないので、店頭でよく製品をチェックしたい。

 次点としては、同じくエレコムのロングセラー製品「FAN-U17WH」と、ほぼ同形状のバッファロー「BSOTOS07WH」を挙げておく。これらは角度調節の自由度の高さ、および静音性という点で高ポイントだ。自動首振り機能を装備したバッファローのタワー型USB扇風機「BSOTOS06WH」も、卓上利用にはおあつらえ向きのサイズなのだが、肝心の風量が弱いことから、積極的にはプッシュしにくい。

 デスク上ではなく足元などに送風するのが目的であれば、サンワサプライの「USB-TOY61W」を推す。今年発売されたばかりの新製品だが、底面の吸盤による固定はかなり強力で、オフィスデスクの脚部パネル面や、足元に設置したデスクトップPCの側面などに取り付けて、足元に送風するのにぴったりだ。動作音が大きいことからデスク上での利用にはあまり向かないが、設置の自由度の高さでは今年の新製品の中で突出している。

 扇風機としての利用だけではなく、ノートPCの冷却など汎用性を求めるのであれば、シグマA・P・Oの「UMF02」がよいだろう。USBケーブルを汎用品と交換できる取り回しの良さもポイントだ。風量よりも筐体のコンパクトさを求めるのであれば、小型版である「UMF01R」をチョイスするとよい。

 今回はおもにデスクまわりに設置できる製品を中心にチョイスしたが、持ち運んで使うのであれば、サンワサプライの「USB-TOY24N」は悪くない選択肢だ。音が大きいのが難だが、折りたたみもできて単三電池でも駆動することから、外出先での利用にも向く。いずれの場合も、どのように使うのかをイメージした上で、それに合ったタイプを選ぶことをおすすめする。


 





2011年 6月 14日   00:00