家電製品ミニレビュー
20分で絞り出せる家庭用ソフトクリームメーカー
by コヤマタカヒロ(2015/7/27 06:00)
良くないことはわかっているが、子どもをおとなしくさせたいときはつい「おやつ」を使ってしまう。なかでも効果抜群なのが「冷たいおやつ」。
そこで、家庭用のソフトクリームメーカーに挑戦してみた。今回試すのはわがんせの「ソフトクリームメーカー Blanche」だ。
メーカー名 | わがんせ |
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製品名 | ソフトクリームメーカー Blanche |
品番 | WGSM892 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 7,070円 |
まず製品の外観から見ていこう。ボディサイズは220×230×430mm(幅×奥行き×高さ)。ソフトクリームの抽出口が中央部の底にあるため、背は高い構造になっている。
質量は約3kgだがそのほとんどが、冷却容器の重さだ。スイッチは本体上部のカバー上に配置されており、回転のオンオフができる。あとはソフトクリームを抽出するためのレバーがあるだけと非常にシンプル。
ソフトクリームを作るには、事前に冷却ポットを8時間ほど冷凍庫(-18℃)に入れて、キンキンに冷やしておく必要がある。そこにアイスクリームのもとを入れて冷やし固めるという仕組みだ。
本体各パーツの取り付けは非常に簡単。また、冷却ポットにも別途持ち手となるポットガイドリングが付いているので、一緒に冷凍庫に入れておけば、素手で持ってセットできるようになっているなど配慮が行き届いている印象だ。
本体上部に取り付けるクリアカバーや、スイッチを配置したモーターユニットなどはすべて取り外せ、メンテナンス性も高い。ただし、本体そのものは折りたたんだりできないため、収納スペースはそれなりに必要となる。
ミキサーもしくはブレンダーで材料を混ぜてソフトクリームに
では早速ソフトクリームを作ろう。基本の材料は、牛乳、生クリーム(動物性)、砂糖。これらをよく混ぜて冷凍庫から取り出した冷凍容器に入れる。
最初は間違えて、牛乳、生クリーム、砂糖をダイレクトに冷凍容器にいれてしまった。これらの材料がソフトクリームになるまで約20分ほど冷凍容器内で混ぜ続けるため、多少は混ざるのだが、とはいえ砂糖が混ざりきらず、甘い部分と味の薄い部分で分かれてしまった。説明書通り、事前にしっかりと混ぜておく必要があるようだ。
筆者はハンドブレンダーを使ったが、ジューサーミキサーなどでも可能。基本のソフトクリームぐらいなら、手で混ぜてもいいが、後述のフルーツ入りソフトクリームなどは、ミキサーやブレンダーがないと厳しそうだ。
材料をしっかり混ぜた状態で、冷凍庫から冷凍容器を取り出し、本体にセット。上部のスイッチをオンにして、羽根を回転させた状態で、材料を流し込んでいく。あとは固さを確認しながら20分ほど回し固めていくだけだ。
材料が固まってきたら、抽出レバーを倒して、ソフトクリームを絞りだす。しかし、このときにちょっと問題が発生した。ソフトクリームが出てこないのだ。
Blancheのソフトクリーム抽出は、ミキシングユニットの先に付いているスクリューによって絞り出す仕組み。さらに生地の固さは冷却ポットと材料の温度、そして時間のバランスで決まる。
何度か試した結果、絞り出す方法を発見した。絞り出すタイミングになったら一度回転をストップする。その状態でレバーを開いて、抽出口に竹串などを差し込んで、固まってしまっている生地をほぐしてあげるのだ。
抽出口周辺の生地は最も冷えているため、スクリューの中で固まってしまってそれが栓になっていることがある。ここを砕いてあげることで、ソフトクリームが出やすくなるのだ。
あとはコーンなどを抽出口の下に構えて、レバーを倒すだけ。筆者も全く上手ではないのだが、コツとしてはコーンを大きく回すことで生地をぐるぐると巻けるようだ。
いろんな材料を入れたテイストソフトクリームも作れる
「ソフトクリームメーカー Blanche」には料理研究家が監修したレシピが付いており、普通のソフトクリーム以外にもいろんな味が作れる。
筆者宅で評判が良かったのが、チョコレート味だ。砂糖や牛乳の量をちょっと減らして、そこにチョコレートシロップをプラス。HERSHEY'Sのチョコレートシロップを使ったが、甘さ控えめで子どもたちが取り合いするぐらい人気だった。
さらにもう一種類挑戦したのが、ストロベリー味。とはいえ、テストしたのが7月なのでどこのスーパーに行ってもいちごが売っていない。自宅周辺はもちろん、都内の高級スーパーなども回ったのだが結局入手できず、あきらめていた頃、業務スーパーで冷凍いちごを発見した。
フルーツをつかったソフトクリームを使う場合は、果肉をしっかりと潰す必要がある。そこでハンドブレンダーのヘッドをチョッパーにして、牛乳などを加えた状態でしっかりとクラッシュした。なお、冷凍イチゴは固すぎるので、事前に30秒ほど電子レンジにかけてちょっとだけ溶かしている。
イチゴを150gほど使ったストロベリー味のソフトクリームは酸味が強い本格派。子どもが喜ぶかなと思ったのだが、逆に大人向けの味となった。
「ソフトクリームメーカー Blanche」は冷凍庫に冷凍容器を入れておく必要があるものの、手軽にソフトクリームが作れるのが楽しい。コーンがなくてもカップに入れてあげれば、コンビニのアイスなどとは違うテンションで子どもたちが喜んでくれた。
作る上でちょっと気になったのが、標準レシピが生クリーム(動物性)となっていることだ。レシピによると、生地をしっかり固めるために、低脂肪乳ではない普通の牛乳と動物性生クリームを使うように書かれている。動物性生クリームは300円超と高価な上、賞味期限が非常に短く常備しておくのには不向きだ。
そこで半額ぐらいで購入でき、賞味期限も長い、植物性ホイップクリームも試してみた。結果としては植物性ホイップクリームでも問題なく固まり、ソフトクリームは作れた。さらに動物性生クリームを使ったときよりも、味が軽く食べやすかった。濃厚さを求めるなら生クリームだが、個人的にはホイップクリームの爽やかさが好みだった。
材料を入れるだけで簡単にソフトクリームが作れる「Blanche」。筆者も最初は手間取ったが、抽出しやすい生地の固さがわかってくると使いやすくなった。このあたりは慣れで解決できそうだ。
一度に作れる量は、小さめのソフトクリームで7~8個分と多め。子どもが少ない家庭には使いにくいかもしれないが、たくさん集まるときなどにあると楽しめそうだ。夏場に子どもたちが集まるようなとき、作ってあげると喜ばれるだろう。