家電製品ミニレビュー
想像以上の実力! 1万円台で買える布団クリーナー
by 藤原 大蔵(2015/2/5 07:00)
アレルギー対策の1つとして、こまめに布団の表面を掃除するのは有効だ。今回は、数ある布団クリーナーの中から、ハンディクリーナーとしても活用できる、1台2役の布団クリーナーを紹介しよう。オークセールの「siroca crossline 2WAY ハンディ&布団クリーナー stingray SVC-350A」だ。
結論から言いたい。stingray(スティングレイ)の布団クリーナーとしての実力は想像以上だった。それこそゾッとするほどの「ゴミ」が、布団、ベッド、カーペットからガッツリ取れたからだ。
メーカー名 | オークセール |
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製品名 | siroca crossline 2WAY ハンディ&布団クリーナー stingray SVC-350A |
購入場所 | 家電量販店等 |
購入価格 | 12,800円(税抜) |
スティングレイの最大の特徴は、ワンタッチで布団クリーナーヘッドからクリーナーが取り外せることだ。布団クリーナーとして使わない時は、取り回しやすいハンディクリーナーとして毎日活用できる。電源は充電式ではないコード式だが、その分電池切れをまったく気にせずに、思い立った時に思う存分掃除ができる。
布団クリーナー時の大きさは、292×418×192mm(幅×奥行×高さ)で、4.5mのコードを含まない重さは約1.8kg。ハンディクリーナー時は105×365×137mm(同)で、重さは約1kgだ。
着脱はワンタッチ!
ヘッド(布団クリーナー部)と本体(クリーナー部)の取り付け、取り外しはとても簡単だ。取り付けは、ヘッドの先端に本体のノズルを差し込み、本体を下ろすだけ。「カチッ」と音がして確実に装着できる。取り外しは、本体のハンドル内側にあるレバーを引いて、本体を引き上げれば簡単に外れる。
ハンディクリーナー単体として使う時は、本体のスライドカバーを引き出し、ブラシの付いた隙間ノズルを取り付ける。嬉しいのは、隙間ノズルをヘッドに収納したままでも布団クリーナーとして使えるので、失くしにくい。
ヘッド部の裏には、毎分3,600回たたく振動板とUVランプが組み込まれている。UVランプで除菌しながら、布団表面を叩いてゴミを効果的に吸引するという。
使い方は一般的な掃除機と同じ。電源プラグをコンセントに差し込み、本体の電源ボタンを押すと吸引がスタート。ヘッド裏にある3つの安全センサーが布団などに接すると、UVランプが作動する。振動板は、掃除するものに合わせて独立した専用スイッチでON/OFFできるが、3つの安全センサーが対象物に接していないと作動しない。
集じん方法はフィルター式で、容量は0.6Lだ。ダストカップは、カップの取り外しボタンを押せば簡単に取り外せ、手入れができる。
ギャーッ! 取れたゴミを見て思わず冷や汗
早速自分のベッドを掃除した。普段はシーツを変えるたびに、ベッドマットに掃除機をかけているものだ。だが今回は、スティングレイがどのぐらいゴミを取るのか試したく、わざと1カ月間シーツを替えなかった。ベッドサイズはセミダブルだ。
まず、掛け布団とタオルケットを取り払い、タオル地のシーツをつけたままスティングレイをスタートした。ゆっくり動かしながら、念入りにベッド全体を約3分間クリーニングした。
スティングレイは自走式ではない上、結構な吸引力を感じる。そのため、取り回すのに、ある程度押す力はいるにもかかわらず、ハンドルの位置が良いのだろう、シーツをまったく巻き込まずに、思い通りにグイグイ動かせた。
布団の上に置くと安全センサーが解除され、UVランプが点灯する。取扱説明書には「UVランプを5秒以上同じ場所に当て続けると、布など表面の傷み、変色の原因になる」とあったので、スティングレイをできるだけ静止しないように気をつけた。
スタートしてすぐに、ダストカップ内に綿埃が高速回転しながら溜まっていくのが見える。ヘッド下に手を差し入れてみると、振動板は勢い良くマットを叩いているのが確認できた。
次に、シーツをはずし、ベッドマットの表面を丁寧にスティングレイをかけた。ベッドメーキング後、枕と掛け布団の表面にもスティングレイをかけ、トータル約10分で、セミダブルベッド一式の掃除を終わらせた。掛け布団は羽毛だが、表地も巻き込まれず、布団内の空気を吸い込みながら進められた。
ダストカップには、綿埃の塊がたっぷり溜まっている。パウダー状のチリも見えるが、ダストカップ内から漏れずに留まっており、排気口付近にチリは付着していなかった。運転音は、一般的な掃除機と変わらない程大きいので(取扱説明書には80dbとあった)、夜中の使用は気を使うかもしれない。
冷静にいられたのはここまでだった。
さて、どのぐらいのゴミが取れたかなー? とダストカップをはずし、フィルターケースを引き抜いたところ、思わず「ギャーッ!」と叫んでしまった。綿埃、髪の毛はまだわかる。だが、ゾッとしたのはパウダー状の多量のチリ……。この上で1カ月も寝ていたのかと思うと、再びゾッとしてしまった。
シーツも、掛け布団の表地も巻き込まずに掃除機がかけられるのは、一般的な掃除機ではなかなか得られない手軽さがある。一度使って実感すると、毎日使う寝具を、できるだけキレイにキープしようというモチベーションも湧いてくるというものだ。
ホットカーペットをスティングレイして、再びギャー!
スティングレイは布団のほか、カーペットやソファの掃除もできる。ならばと、リビングルームのホットカーペットも試してみた。大きさは1.5畳タイプで、1年を通して毎日使用しているだけでなく、今回のように、撮影でも使用している。撮影にあたって、普段の掃除機で入念に掃除しておいたものだ。
毛足が長めのホットカーペットの使用感を試すべく、布団と同じようにゆっくりと縦方向、横方向とスティングレイを動かしていくと、運転前はカラだったダストカップに、予想に反してゴミがどんどん溜まっていくではないか! 振動板の効果もあるのか、約5分間掃除しただけで、ダストカップにはベッド全体をかけた量と同じぐらいのゴミが溜まっていた。
二度目のギャーッが出てしまった。ダストカップ内のゴミを広げたところ、数時間前にしっかり掃除機をかけたはずなのに、取りきれなかった綿埃に、これまたパウダー状のチリがどっさりと集じんされたからだ。
冒頭に「stingray(スティングレイ)の布団クリーナーとしての実力は想像以上だった」と書いた理由はここにもある。床に這いつくばる必要はあるが、その分より丁寧にカーペットの手入れができる。
ゴミ捨ては、本体をヘッドから外し、ダストカップを取り外す。次に、カップの中からフィルターケースごと取り出し、カップ内のゴミを捨てる。さらにカップからフィルターを取り外し、付属のブラシなどで手入れをする。だが、パウダー上のチリが飛び散り、周りを汚しやすい。ダストカップに溜まったゴミ、フィルターの手入れは、手持ちの掃除機で吸い取ったほうが簡単にできた。
もちろん、ハンディクリーナーとしても十分に実力を発揮する。コードレスではないので、コードは多少邪魔に感じるかもしれないが、1kg程度の本体の取り回しは難しくない。隙間ノズルのブラシは柔らかく、細かな場所も丁寧に掃除ができた。
消費電力は、布団クリーナー時は360W前後で、ハンディクリーナー時は380W前後だった。
手入れは簡単だ。ダストカップ、フィルターケースは掃除機で吸い取れば細かなゴミは取れるが、水洗いできるのでより清潔に保ちやすい。ヘッド裏のブラシやUVランプ周りの汚れは、ハンディクリーナーで吸い取ればよいだろう。