家電製品ミニレビュー
三洋電機「eneloop mobile booster KBC-L2BS」
三洋電機「eneloop mobile booster KBC-L2BS」 |
ケータイ電話やスマートフォン、携帯音楽プレイヤーなど、すっかり暮らしに身近になったモバイル製品。出かけている間は肌身離さずという人も多いのではないだろうか。しかし、モバイル機器を使う上で不安なのが、バッテリー残量。筆者もiPhone4を酷使する余り、外出から4時間くらい経つと必ずバッテリー残量を心配してしまう。
そんなときに役立つのが、外部バッテリー。乾電池タイプから充電できるリチウムイオン電池のモバイル電源など、多種多様な製品が登場している。
今回は“モバブー”の愛称で人気を集めている、三洋のモバイルバッテリー「eneloop mobile booster(エネループ モバイルブースター) KBC-L2BS」が10月21日に発売されたばかりということで、さっそくチェックしてみたい。
メーカー | 三洋電機 |
製品名 | eneloop mobile booster (エネループ モバイルブースター) |
品番 | KBC-L2BS |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 5,420円 |
■見た目は従来モデルとまったく同じ
本体サイズは、37.5×65×27mm(横×奥行き×高さ)と、手のひらに収まるサイズ。女性用のカバンでもそれほど場所を取らないだろう。重量は約90g。白基調の丸みを帯びた柔らかいデザインをしている。
付属物には充電用USBケーブル、ACアダプター、USB-miniB型プラグをmicroUSBに変換するアダプタとなっている。
本体正面部には通電スイッチがある。モバイル機器につないで、このボタンを押せば充電がスタートする。側面にはUSB出力用のスロットが2口、USB入力用(充電用)スロットが1口、ACアダプター用のコネクタが1口設けられている。
本体正面。スイッチが1つあるだけとシンプルだ | 裏面はスペックシートがあるだけで操作ボタン類は一切ないが、ストラップホールが用意されている |
側面の出力にはUSB端子×2が用意されている。出力性能は、DC 5.0V 1A MAX | 側面の入力部はACアダプターとUSB。ACアダプターの場合は、約7時間、USBの場合は約14時間で本体の充電が完了する | 付属品の一覧。USBケーブル、ACアダプター、microUSB変換アダプタの3つが付属する |
しかし、すでにeneloop mobile boosterを持っている人が見ると“どこが変わったの?”というくらい、外見上の変化はない。操作方法も同じなので、すでに「モバブー」のユーザーであれば、使い方に迷うことはないだろう。電池容量についても、従来モデルと同じ5,000mAhだ。
2009年に発売されたKBC-L2ASと今回紹介するKBC-L2BSを並べてみた。手前がKBC-L2BSとなるが、見た目の違いはない | 外観的には、裏面のスペックシートが一部違うだけだったりする。その違いについては次の段落で紹介する |
■バッテリーの出力電流アップでiPadに対応。Xperiaも大丈夫
前年のモデルであるKBC-L2ASからパワーアップしたのは「出力」だ。これまでは出力電流が「500mA」だったのが、KBC-L2BSでは「1A(1,000mA)」と、2倍になった。一見、地味な強化だが、これにより、現時点でもっとも電気を食うと評判の「iPad」も、起動させたまま充電可能になった。従来のKBC-L2Aでは、スリープ時のみ充電可能だったので、大きな進化だ。なお、出力が1Aとなるのは、機器1つを充電している場合のみで、2本接続した場合は従来と同じ500mAとなる。
また、前項でさらっと述べてしまったが、microUSB用の変換アダプタも付属しており、配線的に外部バッテリーとの相性が悪かったドコモのスマートフォン「Xperia」にも対応している。Xperia以外にも、microUSBを採用するケータイ端末が増えているので、このアダプタはうれしいところだ。
付属のmicroUSB変換アダプタ。小さくなくしやすいので、ストラップを通せるフックが欲しかったところ | 出力が強化されたことで、大半のモバイル製品の充電が可能といえる |
詳細な充電対応表は、三洋電機のサイトにあるのでチェックしてもらいたい[リンクはこちら]が、大半のケータイに対応しているので、汎用性の高さがよくわかるだろう。
それでは、実機に接続してチェックしてみよう。まずはXperiaから。付属のmicroUSB変換アダプタを利用して接続する。Xperiaについては、配線が特殊であったため、充電できる/できないがくっきりとわかれているのだが、KBC-L2BSはすんなりと充電できた。
Xperiaを充電しているところ。とくに問題っぽい様子はなかった | 「Xperia mini」も充電OKだった。念のためだが、もちろんデータ通信はしていない |
次はiPad。iPadの要求電力は2.1Aと、モバイル製品としてはかなり高いが、これも問題なく、あっさり充電中のアイコンが表示された。ものは試しと、iPadを2枚同時に接続してみたら、意外にも2枚とも「充電中」の表示が出た。しかし、あまり実用的な使い方でない。製品情報によれば、KBC-L2BSはiPadを40%まで充電するとあるが、2台接続だとiPad1台当たりの充電量はさらに少なくなるからだ。
続けて“2本挿し”をいろいろ試してみたが、iPhone4とiPod touch、iPhone4とBlackBerry Bold、そして、iPhone4と高輝度LED28基搭載のライトの点灯も問題なく行なえた。ただし、このあたりは規格外の過剰負荷なので、保証するものではない。また、無理な使い方を推奨するものではない。「それだけ余裕がある」と受け取ってほしい。
iPadは普通に充電できた | 思い切ってiPad2枚の同時充電に挑戦。できないだろうと思っていたのだが、結果はできてしまった。あまり見ないシチュエーションだが…… | 確認のため、KBC-L2AでiPad2枚を充電してみたところ。小さくてわかりにくいが「充電中ではありません」と表示されている |
iPhone4とiPod touch(新型)を充電してみたところ。これも問題ナシだ | iPhone4とBlackBerry Boldも大丈夫 | iPhone4と高輝度LED28基搭載のライトを点灯させた状態でも光量落ちもなかった |
■全モバイラーに安心してオススメできる一品
KBC-L2BSは、前年モデルからは大幅なアップデートは施されていないが、人気のiPadやXperiaに対応した点は大きな魅力といえるだろう。iPadとXperiaユーザーで、電池の減りが気になる人は、必携のアイテムである。
もちろんそれ以外でも、最近スマートフォンを手にした人や、ケータイとスマートフォン2台持ちの人、もしくは筆者のようにiPhone4とiPad、BlackBerry Bold、ウォークマン、モバイル無線LANルーターを持ち歩くモバイル人間にも、手軽に便利に使えるだろう。気がつくとモバイル機器のバッテリー残量がギリギリまで減っている、という経験のある人にお勧めしたい。
■モバブーのTwitter
http://twitter.com/eneloop_mobaboo
2010年10月25日 00:00