家電製品ミニレビュー
“さすが”と思わせるパナソニックのスティッククリーナー
by スタパ齋藤(2015/2/18 07:00)
2WAYで使える国産コードレススティッククリーナー
家電Watch編集部から「貴様は充電式掃除機派だから、新発売のコードレススティッククリーナーを試しなはれ」的なメッセージとともに、パナソニックの「充電式掃除機 MC-BU100J」が送られてきました。おっ、久々の国産コードレスクリーナー♪ 鋭意試していきますよ~。
メーカー名 | パナソニック |
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製品名 | 充電式掃除機 MC-BU100J シルバー |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 24,591円 |
「充電式掃除機 MC-BU100J」(以下、BU100J)は、その名のとおり充電式掃除機で、コードレスで使えるスティック型クリーナーです。充電は専用の充電台で行ない、電池が空の状態から満充電までにかかる時間は約5.5時間。満充電の状態から最長約30分間使えます。
特徴的なのは、2WAYで使える点。スティック型クリーナーとして使えるのに加え、バッテリー/モーター部を本体から外せばハンディクリーナーとしても使えます。
ちなみに、本体サイズや質量は、スティッククリーナー時が251×195×1,148mm(幅×奥行き×高さ)で、質量は2.7kg。ハンディクリーナー時は111×124×487mm(同)で、1.4kgです。今回はシルバーを試用しましたが、ほかにブラックとレッドもあります。
軽快に使えるスティッククリーナー
まず、BU100Jのスティッククリーナーとしての使用感から。
使ってみてすぐ感じたのは、「軽い」ということです。2.7kgという質量は、片手で持ち上げるには微妙に重い感じではありますが、床を滑らせての「かけ心地」はとても軽快。抵抗感の少ないホイールにより、床や絨毯の上をコロコロとよく転がります。重心も低めなので、手や腕にあまり力を入れることなくラクに掃除機がけできます。
床などへの「アタリ」ですが、ホイールが転がる音はするものの、わりと静か。ただ、モーター音がやや大きく、ヘッド内の電動ブラシが回転する音もありますので、夜間に使うのは気が引ける感じ。静かな掃除機というイメージではありません。
でも吸引力はそこそこあり、ヘッド内には電動回転式ブラシもありますので、床や絨毯のゴミやホコリをわりとシッカリ取ってくれます。拙宅でよく散らかりがちな「鉱物系の猫砂(細かめの砂粒のようなもの)」も、HIGH運転ならしっかりと吸引してくれました。
一発で力強く吸引、という感じではありませんが、猫砂の上を数度往復させれば吸い取れる感じです。
ヘッドには独自の「ガバとりパワーノズル」機構があり、ヘッドが壁に当たると前部が大きく開き、回転ブラシで壁際まで掃除できます。使ってみると「なかなかイイかも」と感じられる機能で、これまで掃除し残しがちだった「壁と床が交わる隅」をより効率良く掃除できました。
なお、スティッククリーナー時の吸引力はHIGHとLOWの2段階切り替えで、手元スイッチで切り換えられます。運転時間はHIGHで約15分、LOWで約30分です。ヘッド内の回転ブラシは停止することはできません。
ワンタッチで手軽に使えるハンディクリーナー
スティッククリーナーの状態で、本体横のボタンを押せばハンディクリーナー部を外して使えます。
脱着は非常に手軽なので、スティッククリーナー状態で掃除中に「あ、ここはハンディクリーナーで」と思っても、すぐにそうすることができます。ちなみに、ハンディクリーナーとして使用する場合、吸引力はHIGH相当のみで、切り替えはできません。
外せばそのままハンディクリーナーとして使えるほか、先端にアタッチメントを装着すれば、隙間部分や棚の上などを効率良く掃除できます。
またこの掃除機、スティッククリーナー状態では自立します。そこからハンディクリーナーを外しても、スティッククリーナー部分は自立します。
本体が自立するので、掃除を一時的に中断しても掃除機の置き場に困りませんな。スティッククリーナー掃除から、ハンディクリーナー掃除への移行も非常にスムーズです。
ただし、メーカーは「ハンディクリーナーを外した状態でスティッククリーナー部分を自立させないで」と言っています。スティッククリーナー部分が不意に倒れて、床に傷が付いたりすることを防ぐ目的でしょう。
というわけで、ハンディクリーナー部を外した状態で自立させるのは自己責任になります。でも率直な話、スティッククリーナー部はどの状態でも自立させることができて、これがたいへん便利です。
余談ですが、2000年頃に松下電器のテキパというコードレススティッククリーナーを買って長い間愛用しましたが、この機種も「自立」しました。
コードレススティッククリーナー愛用者として、いろいろな機種を見てきましたが、自立するコードレススティッククリーナーってほんの僅か。BU100Jが自立することを知り、なんかこう、メーカーのコダワリのひとつを痛感した次第です。
なかなかツカエル! 実用的なスティッククリーナー
話を戻しましょう。BU100Jの場合、掃除機内にたまったゴミを捨てるときは、ハンディクリーナー状態にする必要があります。ゴミ捨ては、ダストボックスを外し、まずフィルターのゴミを落としてから、ダストボックス内のゴミを捨てるという感じで、若干手間がかかります。
このタイプの掃除機によくある「パカッと開いてポンと捨てる」という感じではないんですな。なのでゴミ捨てがちょっと面倒。ただ、BU100Jに感じられた難点はその程度かも。ほかは「なかなかツカエル」というイメージで、全体的には好印象でした。
場所を取らずに設置でき、スティッククリーナーとしてまずまずの吸引力があり、手軽にハンディクリーナーとしても使えるBU100J。ヘッドの転がりの良さや自立することなど、かつては非常に実用的なスティッククリーナーを作っていた松下電工/パナソニックの「さすが」も垣間見られます。
ただ、コードレスクリーナーなので、吸引力や持った感じなどは、人それぞれの感じ方があると思います。ので、ぜひ店頭などで実機に触れてみてください。