家電製品ミニレビュー

炊飯と同時におかずを調理できるお弁当箱「HOTデシュラン2」

HOTデシュラン 2。コンパクトなのでテーブルの隅で予約炊飯できる

 炊きたてのお米であつあつご飯が食べられる“お弁当箱”として話題になった「HOTデシュラン」。以前ご紹介したが覚えていらっしゃるだろうか。

 その「HOTデシュラン」が、「HOTデシュラン 2」にバージョンアップ。しかも、今回のキャッチコピーは“1台5役 調理ができるお弁当箱”。一体何がどう変わったのかチェックしてみよう。

メーカー 琳聡堂
製品名 HOT デシュラン2 HDS-2
購入場所 Amazon.co.jp
希望小売価格 オープンプライス
購入価格 6,280円

小さいのに、炊く、煮る、焼く、沸かす、温めると1台5役。予約機能もプラス

 そもそも「HOTデシュラン」とは、持ち運びしやすいコンパクトな炊飯器。ご飯を炊きながら、上に乗せたケースの中でついでにおかずも温められるというものだ。電子レンジなどを必要とせず、コンセントのある場所ならどこでも温かい食事ができるわけだ。スイッチ1つという非常にシンプルな操作と手頃な価格もあって、普段使いに選ぶ人もいたほどである。

 新しくなった「HOTデシュラン 2」は、164×145×230mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクトさは維持しつつも、実に多くの新機能が加えられている。炊飯だけでなく、お湯を沸かす、炒める、煮るといった調理まで可能になったのだ。

セット内容。箱を開けると、この2つが現れる。先代からはだいぶイメージが変わった
お釜とおかずケースと取り去った状態
本体の裏側
背面。電源ケーブルは固定されている
カバーを取り去ると、このような状態に

 前モデルとの違いとして、まず炊飯用のお釜の形が飯ごうのような形になり、取っ手がついた。普段は中で炊飯するが、取っ手を出せばお湯も沸かせ、調味料や具を入れれば煮込み料理もできるようになった。お釜というより鍋のような存在になったのである。

飯ごうのようなお釜
内側に目盛りがついている。容器が小さいため見にくいのが難点
このようなスタイルでお湯を沸かす、煮込むなどの調理が可能に

 炊けるご飯の量は、おかずケースを入れた状態でお米約200mlまでだったのが、今回は240mlにアップ。また、1〜9時間後まで1時間単位で設定できる「予約タイマー」も追加されているので、会社に着いてから予約タイマーをセットすることで、お昼になったらすぐ食べられる、といった計画的な炊飯も可能だ。

 お釜の上に乗せるおかずケースも1つから3つに増えた。大きなおかずケース1つと、小さなおかずケース2つの3つに分かれ、重ねて温められるようになったのだ。これにより少しだけおかずの量が増やせるようになったとともに、サラダや漬け物、デザートなど、温める必要のないものも一緒に持って行きつつ、メインのおかずだけを温めるという使い分けも可能だ。

付属の計量カップ。すり切り1杯が100mlで茶わん1杯分程度になる
おかずケース

 さらに新たにフライパンとフタが付属するようになり、鍋の代わりに乗せることで、なんと炒めものまでできるようになった。フライパンとはいってもサイズは手のひら程度であり、グラタン皿のような形で、振って調理するようなものではないが、油と食材を入れれば、極小のホットプレートとして機能するから驚きである。

 スイッチも、これまで炊飯のみだったところが、「ON/OFF 保温」「炊飯」「焼く/煮る」「沸かす」の4つに増えており、「焼く/煮る」では強さを1〜3の3段階で調整できる。「お弁当箱でそこまでするか!?」という多機能ぶりなのだ。

新たに追加されたフライパンとふた
本体の固定ストッパーを外し、フライパンを乗せる
操作ボタンが4つに増え、表示部がついた

1食分のご飯を、アツアツのおかずとともにいただく

テーブルの上においても邪魔になりにくいサイズ

 多機能化したとはいえ、「HOTデシュラン 2」の基本的な使い方は炊飯とおかずの温めである。お釜に付属の計量カップすり切り1杯分は100ml。大人の男性の1食分にちょうどよい量だ。

 1杯分のお米をお釜に入れたら、内側にある目盛りを見ながら1のラインまで水を入れる。続いて温めたいおかずの入ったおかずケースをお釜の上に乗せる。あとは炊飯ボタンを押すだけ。炊飯ボタンが点滅したら食べ頃になったサインである。炊飯中でも水蒸気は立ち上らないので、オフィスで扱っても違和感はないはずだ。

炊飯と温めの様子

 実は先代の場合、15〜20分程度で炊飯が終わっても、その後蒸らし時間が必要だった。しかしスイッチが切れると同時にふたを開けてしまい、蒸らし忘れるミスが起こりやすかった。その点「HOTデシュラン 2」では、蒸らし終わってからお知らせしてくれるように改良されているので楽である。炊飯時間は40〜45分とされているが、カップ1杯なら蒸らし時間込みでも約33分程度だった。大幅に時間がかかるようになったわけではなさそうだ。

 お米の炊きあがり具合は、このサイズにしては上出来と言ったところだろうか。高級炊飯器と比較すれば劣るが、十分おいしくいただける。屋内にいながら飯ごうで炊いているようなワイルドさも感じられて、それはそれで楽しい。

無洗米とおかずをセット
炊きたてご飯。超小型炊飯器としても十分機能している
食事の一例。おかずが足りなさそうなときは、ふりかけや漬け物を用意しておこう
お茶碗がなくても、お釜から直接食べられる
炊き込みご飯を作ってもよし

おかずケースの重ね方に注意

 おかずを同時に温める際は、おかずケース(小)を下にするといい。基本的にお釜に近い下段のほうが温まりやすいが、おかずケース(大)を下に、おかずケース(小)を上にすると、蒸気が遮断されやすいせいか、上下の温度差が激しい。逆に、おかずケース(小)を下にすると、両方とも適度な温度まで温めることができるようだ。これらはサーモグラフィの写真をみていただくと一目瞭然。

おかずケース(大)が下になった状態
おかずケース(大)を下にしたときのサーモグラフィ。測定までに少々時間が経過してしまったが、白っぽい部分は50℃以上ある。上段のおかずは赤っぽい部分が45℃、周辺の黄緑色の部分は32〜35℃ほど
おかずケース(小)を下にした状態。隙間から熱が上るようだ
おかずケース(小)のほうが温度は高いが、おかずケース(大)も赤い部分では60℃を超えており、両方ともまんべんなく温まっていることが分かった

 このようなクセがあることを踏まえ、よく温めたいおかずを下段にしつつ、全体を温めたいときはおかずケース(小)が下になるよう入れ方を工夫しよう。

 ちなみに、熱を利用して温野菜サラダのようなものが作れるかと気になり、薄切りのにんじんとジャガイモを入れて試してみた。しかし残念ながら熱が通りきらず、生状態で失敗に終わった。あくまでも温め用だと思ったほうがよさそうだ。とはいえ、電子レンジとは違い、アルミホイルを使えるところはありがたい。

調理してみよう!

 気になる調理機能も試してみよう。お釜を使ってお湯を沸かしてみると、400ml(カップ麺約1杯分)の水を沸騰させるのに約15分ほどかかってしまった。最終的にはちゃんとカップ麺は作れたが、電気湯沸かし器と比べるとかなり遅い。

鍋の取っ手の金具のあたりが400mlのようだ
お湯を沸かすときはカバーをしない
電源を入れたら「沸かす」ボタンを押すだけ
15分くらいかけて沸騰した
注ぎやすい
いざというとき、カップ麺1杯分のお湯は沸かせる

 フライパン調理だが、こちらも少々時間はかかるものの、ちょっとした食材に熱を通すことはできるようだ。炊飯のあとに強さ「3」でソーセージを焼いてみたのだが、しっかり焦げ目もついてできたてを食べることができた。先に温まったおかずでご飯を食べながら、さらに焼きたてのおかずをもう1品食べるという豪華な食事となった。蒸気で温めにくいものの温めなおしにもよさそうだ。それがお総菜の温めだったとしても、手作り感が演出できて悪くない。

少々の油とともにソーセージを入れて見た。強さは「3」
ちゃんと焼けていることがわかる
最後にチーズをのせてみた。炊き込みご飯、熱々の大根の煮物、和え物、フルーツのデザートと豪華な食事になった

手作り感も演出できる最少調理器具セット!?

取っ手をつかめば持ち運べる。専用のバッグなどは付属しない

 このように調理までできるようになってしまった「HOTデシュラン 2」。使い方によってはお湯を沸かして食後のコーヒーまでカバーできるわけで、お弁当箱というよりは最少の調理器具セットのようだ。

 メーカーのサイトには関連商品として、お箸やミニコップ、しゃもじ、醤油さしなど多数の関連商品も用意されている。専用ポーチやケースがないため、持ち運びには少々苦労しそうだが、これ1つ持っていれば、どこに移動してもコンセントがあればなんとかなりそうである。買ったお総菜でも、炊飯と同時に温めればしっとり熱々。電子レンジとは違った優しい温かさに仕上がり、手作り感も味わえる。食事が変わると気分も変わる。買ったお弁当を温めるだけの生活だった方は、1つ導入してみてはいかがだろうか?

(すずまり)

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