家電製品ミニレビュー

安いのに高性能! 1カ月使ってたらトリコになった活動量計

 普段まーったく運動しない私。職場と自宅の距離は4km程。職場と家との往復以外は基本動かない! GPSで見ると「ブレ」程度で済まされる程しか動いていない私が、オムロン ヘルスケアの活動量計「カロリスキャン HJA-405T」を使ってみた!

 宝の持ち腐れにならないか最初からちょっと及び腰。結果から言うと、普段の自分の活動量を目で見ると、全く見ていない時と比べてちょっとだけ歩いたり階段を使ったりするようになって、ちょっとだけアクティブになった! 楽しい! 私の中でもう手放せないアイテムとなったのだ。

メーカー名オムロン ヘルスケア
製品名カロリスキャン「HJA-405T」
実勢価格4,580円(Amazon)

 活動量計……。イメージとしては「歩数計」に消費カロリー表示機能が付いてるくらいの違い? そんな認識の私の元にオムロン ヘルスケアの「カロリスキャン HJA-405T」が届いた。リストバンドタイプのウェアラブルデバイスが主流の活動量計だけれど、こちらはポケットに入れて使うタイプ。

 リストバンドタイプの場合、10,000円台〜という感じだけれど、こちらは実売価格で5,000円を切っている。手始めの1台としては敷居も低くて良さそうだ。

 約78×12×33mm(幅×奥行き×高さ)とかなり小さいし、28g(電池含む)という軽さだ。電源はリチウム電池。電池の寿命は約3カ月。Bluetooth通信機能が搭載されているので、測定したデータをスマホに転送して、専用ソフトで簡単に確認・管理できる。

ポケットにスポッと入る大きさに28gという軽量さ
電源をつけると順番に設定画面が。性別・身長・体重など上下ボタンや決定ボタンを押しながら設定していく

 測定できるデータは「活動カロリー」「総消費カロリー」「脂肪燃焼量」「歩数」「距離」「階段登り歩数」「早歩き歩数」だ。その他に、4週間後の減量目標値を設定すると、1日どれだけ活動すれば良いか自動的に計算して消費目標を算出してくれる。減量目標も体重×0.04kgまでと、無理な減量目標を立てる事はできないようになっている。

 加速度センサーと気圧センサーというものが付いているので、「早歩き歩数」や「階段登り歩数」をカウントできるという。歩数計にちょっと色を付けたくらいのイメージから、グググっとイメージアップだ。小さいのに色々できるのねぇ。

 まずは本体に身長や体重、減量目標などを設定。簡単な設定が完了すると、活動量計として稼働し始める。封を開いて1分程で使える。

 本体の設定が終わったら、続いて専用アプリ「OMRON connect(オムロン コネクト)」をスマートフォンにインストール。iPhone/Android共に対応しているが、私はAndroid携帯。アプリを起動してから、画面に従ってデータの入力や端末の認識を行なう。画面に従って操作するだけなので、そんなに難しいことではないのだが、本体に設定したデータとの重複が多いので、先に本体を接続させて重複しないデータだけ入力できればいいのに、と思った。

専用アプリをインストールする
候補の機器として「HJA-405T」が表示される!
基本情報をアプリでも設定を行なう
機器接続でエラーとなってしまった

 データ入力が終わってから最後に端末を接続するだけ。ところが、何故かエラー画面が表示されて端末の接続ができない。何故だ!? 間違うような難しい手順は何一つないのに、まさかのつまづき。もちろんBluetoothはONにしている。

 何度か試してみたが、やっぱりエラーとなって接続できない。こんな時に表示されるエラーコード、意味が全然分からないので、エラー内容を表示してくれるか、各メーカーのサポートページのわかりやすい所に、エラーコード一覧などを用意して欲しいと常々思う。何なんだエラーコード6031よ!

 一旦諦めて、時間がある時にじっくり再挑戦することに。データは本体の中に最大14日分保存される(端末での表示は最大7日分)のでまぁ安心だ。接続設定は、数日後の休日に再度試してみると、あっさりと端末連携ができてしまった。結局原因は不明のまま。少し気持ちが悪いがまぁ結果オーライ。

 スマホでいつでも状況が見られるのは嬉しい! モチベーションも上がる! と楽しみにしていたのだが、いつまで経ってもスマホにデータが届かない。何日経っても最初に同期したときの記録のまま。

 設定画面を確認するも「自動で同期する」は「ON」となっている。数分おきに自動連携する設定になっているのだ。起動時に「データを同期するには画面をスワイプしてください」と表示されるので、メッセージに従って手動で同期を試みるも、グルグルグルと実行中のマークがしばらく出て終わり。何も起こらない。

 エラー画面も出ない。アプリもシンプルなのに、なぜまたこんな所でつまずく!?「キーーー!」っと腹を立てながらまた放置。端末の接続時と同じく時間が解決するかな? なんて楽観的に放棄。数日後……解決されなかった(笑)。

更新ボタンを押しても、画面をスライドさせても、実行したようで更新されない
説明書にちゃんと手順が書いてあった!
機器の設定画面で自動データ転送の設定があるのだが使用できない!?

 本体もアプリも、とてもシンプルで分かりやすいので、説明書なんて1度も読んでいなかったんだけれど、同期できない時のトラブルシュートなど載ってるかなぁと、説明書を引っ張り出してみる。

 すると、本体の丸印のホームボタンを長押しして画面スワイプしてください。と書いてある! そういう仕様なのか(笑)説明書は読むべきだなと思った。

 ただ、自動で同期できないなら、自動で同期するという設定は紛らわしいので設定できないようにして欲しい。自動同期の設定にしていると、スマホの電池の消耗が早いようなので、設定をOFFにした。iPhoneだったらできるのか、はたまたHJA-405Tではなく別のオムロン製品だったら出来るのか、その辺りも不明。

 無事に同期はできたが、ポケットに入れたまま「今日はどれくらい歩いてるかなぁ」とスマホで確認する。という使い方をしたかったので、手動でしか同期できないと分かった時点で、テンションが50%程落ちた。

 やっとまともに使い始めた……と思いきや、普段活量計を使っていない私は持ち歩くのをすぐに忘れる(笑)。使い方や機能以前の問題だ。1日が終わって寝る前に、日々持ち歩く鍵などと一緒に置いておけばいいのだけれど、我が家は家の鍵もキーレスなので、鍵を毎日鞄から取り出すということもしない。スマホは持ち歩くけれど、目覚まし代わりに枕元に置いて寝るので一緒には置いておけない。「あー! 今日も家に忘れた!」と、前半2週間は何度も悔しい思いをした。結局、リビングのテーブルの上に置いて、朝起きたらまずは同期させる。ということを習慣にしたら忘れなくなった。

 もう一つ困ったこと。女性の場合は特に、ポケットが付いていない服を着ることも多いと思う。その場合どう持ち歩けばいいのか困るのだ。1日中外出している場合はバッグの中に入れておけばいいのだろうが、私は普段内勤なのでバッグは持ち歩かない。やはり女性の場合は体に装着できるウェアラブルタイプの活量計の方が、相性がいいのかもしれない。

 ネックストラップを使ってもいいかもしれないが、見た目的に微妙。私の場合は、ポケットが付いたパンツスタイルで日々過ごすという、自分の洋服を活量計のスタイルに寄せるという事でこの問題を解決(?)した。そして、軽くて小さいので、持ち歩いている事も忘れて、何度か洗濯しそうになった! 今の所未遂で終わっているけれど、いつかやってしまいそう(笑)。

 普段家と職場の往復くらいだし、そんなに歩いていないと思っていたが、自分が思っていたよりもずっと歩いていた。トイレに行ったりランチに行ったり、会議室までのちょっとした距離でも、塵も積もれば山となるとはまさしくこの事だ。何も無い日で9,000歩くらい歩いている。1,000歩くらいかと思ってた!

 そして、せっかちな性格というせいもあるかもしれないが、私は結構歩くのが速い。実際に毎日3分の2程が早歩きとしてカウントされている。早歩き歩数だけでなくて、階段登り歩数もカウントしてくれるのは凄い! 階段なんて言っても数十センチの高さの違いなのに。燃えろよ燃えろ、脂肪よ燃えろ♪

今から15階まで階段で上ります
342段登った。カウントは360歩。私の息は絶え絶え
筋肉痛は翌々日

 本当に階段登りのカウントを正確にしているのだろうかと思い、15階の自席まで階段で登ってみた! なんと342段だ。階段を登り始める時と、登り終わった時でチェックすると階段登り360歩となっている。踊り場も少しだけ階段とみなされたようだ。18歩、5%の誤差。ほぼ正確。検証で関心しつつも心臓が飛び出しそうなほどしんどかった。もう2度とやらない! そして筋肉痛は翌々日に現れるという悲しい結果だった(笑)。

 特に何もしなくても、予想よりは歩いていると思ったけれど、それでも目標消費量には全然到達しない。(私の場合、痩せ目標をMAXにしたせいもあるかもしれないけれど)そんな中、予定が立て込んでいて帰りが遅くなった日、今日は結構歩いた気がすると活量計を見ると、目標消費量まで早歩きで残り「18分」と、20分を切っている! 目標カロリー設定できる上に、残りの目安も表示されるのだ。

 初めての目標達成かも! と嬉しくなって地下鉄1駅分歩いて帰った! これ、こうして数字として見えていなかったら絶対に歩いていない。しかも、エスカレーターじゃなくて階段を使っちゃった!

 帰宅すると、活量計に「バンザイ」マークが!

 カロリー消費目標を100%達成できた時は、左下にバンザイマークが表示されるのだ! これは嬉しい! そして初めてバンザイマークが表示されてから私の活量計生活は一皮剥けた感じがした! この小さなバンザイマーク、別にご褒美も何も無いんだけれど、ゲームクリアしたような清々しさがある。

 結構無理の無い範囲でちょっと意識しただけで目標達成ができることも分かったので、「あと何分歩けばいいかな」と、毎日ゲームクリアを目指したくなったのだ。ここまで来ると完全に活量計のトリコ。完全に習慣化されている。

カロリー消費目標を達成できた時の達成感ったら!
150%達成すると、とても疲れを感じるほどの運動

 そしてそして先日1日中歩いた休日、帰ってきたらバンザイマークの横にさらに音符マークが! 目標150%達成で音符マーク付きのバンザイマークが表示されるのだ! やったー! 疲れも報われる! 音符付きは、さすがに疲れるほど歩かないと見えないレアなハードステージだ。めちゃくちゃ嬉しい! 1カ月使って、この音符付きバンザイマークを達成したのはこの1日だけでありました。

さいごに

 アプリ接続のトラブルやら、持ち歩き忘れやら色々あって、中々使いこなせずにいた前半だったが、1度目標達成すると俄然楽しくなってくる。

 そして目標達成はもちろん、前日よりも1歩でも2歩でもより良い記録を残したくなる! レコーディングダイエットと同じ仕組みだろうけれど、可視化されると行動が変わる。エスカレーターにはほぼ乗らなくなった。階段は、15階はもう登らないけれど、時間がある時は3階下で降りて3階分だけ歩くなど、細々と消費カロリーを稼いで遊んでいる。

 結構歩いたつもりでも、走っているわけでは無いので、さほどカロリーは消費されない。1万歩以上歩いても消費カロリーは2,000kcal行かない。脂肪燃焼量は20g程度だ。頑張って足で稼いだその数gの消費をこの一口で水の泡……。と思い、間食もやめたのであります。

日曜日は家にいるとつい持ち歩くの忘れる。家事などで案外動いているのでは!?

 アプリは見やすいし、本体も軽い。ウェアラブルタイプと比べると持ち歩きがちょっと不便だったりするけれど、この値段で結構高性能だということを考えると、なかなか良い活動量計だと思う。

 私は日々パンツの後ろポケットに入れて無造作に扱ってるもんだから、結構細かい傷が付いてしまっている。胸ポケットなど他にポケットがある場合は、他ポケットを使ったほうがいいだろう。

 欲を言うなら、スマホに自動で同期できて、消費カロリーの進捗を20%ごとくらいにアプリのプッシュ機能で教えて欲しいなぁ。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。