走るライター南井正弘のコレはホントにスグレモノ!

スント初のタッチパネル採用GPSウォッチ「スパルタン ウルトラ」

実際に履いて使って走ってから書く、ライターの南井正弘が「コレはホントにスグレモノ!」と太鼓判を押すスポーツアイテムを、毎週レコメンド!

 美しいデザイン&正確なGPS信号の捕捉機能で、ランナーから高い信頼を得ているスント。フィンランド発祥のブランドらしい洗練されたデザインは、ランニング時だけでなく、オフシーンで着用するのにもピッタリ。あらゆるモノのデザインにこだわるユーザーに信奉者が多く、数あるランニング用GPSデバイスで、随一のカジュアルシーン着用率を誇るといわれるブランドだ。

 そんなスントの最新作であるスパルタンシリーズは、スント初のタッチパネル、カラーディスプレイ採用と、その高級感あるデザインの組み合わせにより、デビュー以来注目を集める存在となった。

スパルタン ウルトラ ステルス チタニウム
メーカー名SUUNTO(スント)
製品名スパルタン ウルトラ ステルス チタニウム
購入場所スント公式オンラインストア
実売価格113,400円

 今回筆者がトライしたのは、最高のGPS精度の状態でもバッテリーの最大寿命26時間を誇るスパルタンシリーズの最上位機種となる「SPARTAN ULTRA(スパルタン ウルトラ)」。セレクトしたのは、ステルス爆撃機の機体カラーをモチーフにしたと思しきカラーリングで、「スパルタン ウルトラ ステルス チタニウム」が正式名称だ。

 ステルスというだけにカラーリングこそ目立たないが、独創的なデザイン&高級感あふれる雰囲気は存在感充分で、使用開始以来、あらゆるシーンで知り合いから声を掛けられた。このモデルに採用された大型のカラーディスプレイは視認性も高く、1kmごとのラップも確認しやすい。ラップ時には音だけでなく、バイブでも知らせてくれるのは、確認のし忘れを防止してくれる。

 スントとしてこのモデルで初めて採用されたタッチパネルは、3つあるサイドボタンのセンターを押さない限り反応しないので、走行中の誤動作も少ない。日々のランニングだけでなく、昨年11月5日開催のイングランド「シェパーズスカイラインフェルレース2016」、11月20日開催のキューバ「ハバナマラソン」、12月4日開催の「湘南国際マラソン」といったレースでも使用したが、同じスントのアンビットシリーズよりも直感で操作できる気がした。

これまでのスントのGPSデバイスと同様に走った距離や時間、ペースなどの走行データはスマートフォンにも対応するムーブスカウントというアプリで管理、確認することができる

 スパルタン ウルトラは従来のスント製品と同様に、PCやスマートフォンのムーブスカウントというアプリで走行データを管理可能。そしてこのスパルタン ウルトラ ステルス チタニウムの嬉しい点は、日常生活でも便利な機能性を提供してくれること。

 Apple Watchなどと同様にインスタグラムやフェイスブック、Gmailなどの通知を行なってくれ、スマートフォン本体を操作しなくてもメールの到着を確認できるのは忙しいビジネスパーソンにもありがたい。

インスタグラムやGmailなどの通知機能も便利

 一方で大きな問題なのが、昨今のランニング用ディバイスの価格の主流が4万円台以下であるのに対し、スパルタン ウルトラは希望小売価格が税込みで113,400円もするという点。この価格では一部の限られたランナーしか購入しにくいだろう。

 「高級感のあるカッコいい腕時計に最高クラスのランニング対応機能が付属している」と考えれば高くないかもしれないが……。

南井 正弘

フリーライター、『ランナーズパルス』編集長。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に『スニーカースタイル』『NIKE AIR BOOK』などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間56分09秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。