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日本市場で11年間売れ続けるスティッククリーナー、エルゴラピードの魅力を探る

エレクトロラックスのコードレススティッククリーナー「エルゴラピード・リチウム」

 2015年は、掃除機の当たり年だった。コード付きのキャニスター掃除機はもちろん、ふとん掃除機や、ロボット掃除機といった従来とは用途や使い方が異なる製品も多く展開された。その中でも、好調だったのが、充電式のコードレススティッククリーナーだ。国内の大手メーカーはもちろん、英国のダイソンや韓国のLGエレクトロニクスといった海外大手メーカーも次々と市場に参入してきた。

 新たなメーカーが次々と市場に参入してきたこともあって、コードレススティッククリーナー自体を新しい製品だと思っている方も多いかもしれないが、実はそうではない。日本でコードレススティッククリーナーが発売されたのは、10年以上前で、その市場の一端を担ったのはスウェーデンの家電メーカー「エレクトロラックス」だ。

 エレクトロラックスのコードレススティッククリーナー「エルゴラピード」は、日本発売11周年を迎え、国内での販売累計台数は100万台を突破、海外では実に1,000万台を突破したというベストセラー製品。

 これだけ、新しい製品が出てきても、エルゴラピードの人気は今なお衰えない。今回は、売れ続けているエルゴラピードの魅力について、エレクトロラックス・ジャパン マーケティングコミュニケーション・マネージャー 車 壽子さんと、トレードマーケティング部長 室井 崇裕さんにお話を伺った。

ダストピックアップ率98%の高い吸引力

エレクトロラックス・ジャパン マーケティングコミュニケーション・マネージャー 車 壽子さん(右)と、トレードマーケティング&フィールドセールス 部長 室井 崇裕さん(左)

 今回、話を聞いたのは、2015年5月に発売になった「エルゴラピード・リチウム」についてだ。ターボパワー・リチウムイオン電池を備えた18.0Vモデルと、リチウムイオン電池を採用した14.4Vモデルの2機種を展開し、上位機種では45分間連続使用できるというスタミナが特徴。また、吸引力も過去のモデルで最高だという。

 しかし、エルゴラピードを日本で展開し始めた当初は、コードレスで使う掃除機に対して、本当に吸うの? と疑問を感じる人が多かったという。

 「エレクトロラックスでは、第三者機関に依頼して、独自のダストピックアップ率を計測。エルゴラピード・リチウム18Vモデルのダストピックアップ率は98%と、競合メーカーと比較しても優れています」(車さん)

 ダストピックアップ率とは、欧州などで多く採用されている掃除機の性能を示す数値で、掃除機を通常通りに使った際のゴミの除去率を示す。

 「日本で掃除機の性能を示すのに多く用いられている『吸引仕事率』に比べ、実使用に基づいた計測で、よりわかりやすい数値です」(車さん)という。

 「ゴミを吸い込む時に空気の流れを作ることで、小さなゴミから大きなゴミまで確実にキャッチできるように、ヘッド部分に三角の突起を設けた『トライアングル・パワーノズル』や、ホコリがゴミが詰まりにくいプリーツ状のフィルターを採用するなど、吸引力を維持するためのギミックを搭載しています。実際、ユーザーの皆様からは、思っていたよりもずっと吸う、キャニスター掃除機の出番がなくなった、など嬉しい声をいただいております」(室井氏)

ヘッド裏側には三角の突起が設けられている。これが、空気の流れを作ることにより、小さなゴミから大きなゴミまで確実にキャッチできるという
ホコリがゴミが詰まりにくいプリーツ状のフィルターを採用

人間工学に基づいた使いやすいデザイン

 エルゴラピードの大きな特徴の1つが、さっと取り出せるデザインと、ハンディクリーナーとしても使える2 in 1構造だ。

本体を充電スタンドに収納しているところ。リビングに出しっ放しにしておけるデザイン性の高さが魅力
ハンディクリーナーとしても使える2 in 1構造を採用
本体重量は2.6kgだが、手もとにかかる負担はわずが500g程度だという

 「特に女性のお客様からは、使いやすいと好評をいただいています。本体のデザインや構造は、人間工学に基づいており、使いやすさを追求しています。本体重量は2.6kgと、他社製品に比べて圧倒的に軽いという訳ではありません。エルゴラピードは、モーターを下部に配置することで、手元にかかる負担を軽減、手にかかる負担を500g程度にすることで、片手でも楽に操作できます」(車さん)

 本体カラーも、ローズゴールドやタングステンといった他社にはないカラーをチョイス。

 「トレンドを意識した本体カラーはお客様からも好評です。やはり北欧メーカーとして、カラーや本体フォルムに関してのこだわりは強いです」(室井氏)

最大45分連続使用できるから大掃除にもバッチリ対応

 エルゴラピードは、今の時期、気になる大掃除にもオススメだという。

 「コードレススティッククリーナーと聞くと、どうせ吸引力が弱いんでしょ、バッテリーもすぐ切れてしまうんでしょうというイメージが根強いですが、エルゴラピードは45分連続使用できます(標準モード設定時)。日常のシーンで、45分掃除機を使い続けるということはまずないと思いますが、大掃除の時は別です。エルゴラピードなら豊富なアタッチメントで、床だけではなく、すき間や高いところ、車の中など様々な場所の掃除に適しています」(室井氏)

豊富なアタッチメントを使って家の中の様々な場所を掃除できる
布団を吸い込みにくい構造を採用した布団用ノズルも新たに採用
車内の掃除にも便利

 「特に主婦の方からは、使ってみて良さを実感した、という声をいただいております。本体は自立するので、片付けながらの掃除機がけもストレスなく、スムーズにできます。45分連続して使用した場合、180畳相当のスペースを掃除できるので、ワンルームやマンションのお客様だけでなく、戸建ての大掃除にも充分対応できます」(車さん)

日本の消費者のニーズに対応

 エレクトロラックスは、世界150カ国以上で製品を展開する世界的なメーカーだが、中でも日本は重要な市場の1つに数えられる。これまで、日本市場向けに開発した紙パック式掃除機「エルゴスリー」や、日本先行発売の製品を数多く展開する。「エルゴラピード・リチウム」においても、それは同様で、世界に先駆けた取り組みが成されている。

 それが、今回から採用した6つのアタッチメントだ。従来からのすき間ノズル、ブラシノズルに加えて、エルゴラピード・リチウム18Vモデルには、日本市場用に開発した布団ノズル、ホース、ロングすき間ノズル、布用ノズルが付属する。

ブラシノズル
ロングすき間ノズル
すき間ノズル
布団ノズル
ホースに布用ノズルを装着したところ
大掃除でもこれらのアタッチメントが活躍する

 「これは、日本チームからのリクエストにより実現したもので、ふとん掃除機の人気など日本市場の状況を反映しています。これらのアタッチメントを使い分けることで、床だけでなく、様々な場所の掃除に対応できるようになりました。スティッククリーナーというと、2台目、3台目の掃除機というイメージが強いかもしれませんが、エルゴラピードなら充分メインの掃除機として活躍できます」(室井氏)

エルゴラピードの歴史は改善の歴史

 実際、掃除機市場を見てみても、コード付きのキャニスタークリーナーがコードレススティッククリーナーの勢いに押されている。市場が変わっていく中で、エレクトロラックスは、製品名や手軽に使えるというコンセプトを変えずに「エルゴラピード」を販売し続ける。そこには、製品に対する強い自信が見え隠れする。

 「エルゴラピードは、日本で発売して11年の歴史ある製品です。その間、私達は日本のお客様の声はもちろん、世界中のユーザーの皆様からの声を元に、製品を改善し続けています。例えば、ブラシに絡んだ毛をカッターで自動切断、約5秒でそのまま吸い込む『ブラシロールクリーン』なども、お客様の声から搭載した他社にはない機能だと自負しております」(車さん)

ヘッド部分。「PRESS」と書いてある部分を足で踏む
ブラシ周りに絡んだ毛をカッターで自動切断する「ブラシロールクリーン」。ユーザーのニーズを反映した他社にない機能だという

 「エレクトロラックスのブランドコンセプトの1つに“thinking of you”というものがあります。これは、お客様の事を考えて、お客様に寄り添った製品を提供していくというものです。この言葉こそ、まさにエレクトロラックスを体現しています。エルゴラピードの歴史は、改善の歴史であり、ごく最近からコードレススティッククリーナーを作り始めたメーカーには負けないという気持ちがあります」(室井氏)

 手の届きやすい場所において、手軽に使えるという本来のコンセプトに加え、より使いやすく、パワフルに進化を続けるエルゴラピード。2台目のサブ掃除機としてだけでなく、メインの掃除機としても存在感を高めていきそうだ。

(阿部 夏子)