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家電製品ミニレビュー
morphy richards「イルマケトル 43121JPN」

~青く光るデザイン系電気ケトル
Reported by 本誌:伊藤 大地

イルマケトル 43121JPN
 電気ケトルは国内の大手家電メーカーが参入していない分野だ。これまで本誌で紹介してきた製品をざっと挙げても、ティファール、エレクトロラックス、ボダムと、特に欧州系のメーカーが強い印象がある。こうしたメーカーには、機能や安全性といった基本的な性能はもちろんだが、デザインを期待する人も多いだろう。

 そこで今回は、お湯を沸かしている最中、青く光るという一風変わった電気ケトルをご紹介したい。morphy richardsの「イルマケトル 43121JPN」だ。Amazon.co.jpでの購入価格は、22,800円と電気ケトルとしては最高級の部類に入る。

 まず、morphy richardsというブランドについて、簡単に説明しておきたい。国内で輸入・販売を行なうグレン・ディンプレックス・ジャパンのWebページによると、1935年、英国のマンチェスターで、ダニエル・モーフィとチャールズ・リチャーズの2人によって設立された小物家電のメーカー。1937年に発売したパイロットランプ付きのアイロンがヒットし、英国の代表的なアイロンメーカーに躍進。現在は、グレン・ディンプレックスグループの一企業として、トースター、コーヒーメーカー、フライヤー、ズボンプレッサー、調理器具などを製造しているという。日本市場には2006年から参入している。

 ヨーロッパのメーカーにはデザインへの期待が高まってしまうが、それを裏切らず、この製品もまた、デザインへのこだわりが随所に見られる。まず、半分ステンレス、半分ガラスのポット本体だ。ガラス部分の表面には鏡のような処理が施されており、ポット周囲が映りこむようになっている。顔を近づけて見ると、わずかに中のようすが伺える。決して見やすいわけではないが、水がどこまで入っているか確認できるようになっているわけだ。


正面
グリップ部
ガラス部分は鏡のようなコーティングが施されている

電源スイッチ
口は狭く、手を入れて洗うことはできない
台座

ステンレスの部分に目盛りとブランドロゴが入っている
 ステンレスとガラスの境界部分には、最小容量となる500ml、1L、最大容量となる1.7Lのところに目盛りが振ってある。この目盛りは厳密なものではなく、数字が丸印で囲ってあるだけ。正確な水量を計ることよりも、デザインをより重視していることがわかる。

 本体の形状も凝っている。台座に置いたときの角度が、微妙に注ぎ口側に傾いており、まるでペンギンのように見えるのだ。キッチン家電はイメージで言うと“やわらかい”印象のものが多いように思うが、イルマケトルのデザインも独自性の強く、曲面の多いデザインに仕上がっている。

 さて、目玉となる“青く光る”機能だが、グリップ部分に埋め込まれた2つの青色LEDが、電源ON時に光り、お湯が沸いてOFFになる際に消灯するというものだ。お湯が沸く過程にしたがって色が変わったり、点滅するなど細かい演出はない。ただ青く光り、お湯が沸くと消えるというだけなのだが、これがなんともかっこいい。

 暗い部屋で見ると、青い光に照らされながらあぶくのたつさまが、ちょっとしたオブジェのようでもある。慣れないうちは、お湯が沸いたらすぐ消えてしまうのがもったいなく感じられるくらいだ。撮影中、あまりのかっこよさに思わず3回もお湯を沸かしてしまった。


暗がりでお湯を沸かしているところ。オブジェのようだ 【動画】沸騰するところ。青いせいか、水とは別の液体に見える(WMV形式, 4.3MB)

 外見について一通り触れたところで、次に電気ケトルとしての性能を見ていこう。まず、お湯を沸かせる最大容量が1.7L、本体サイズが220×160×292mm(幅×奥行き×高さ)とかなり大きめ。重量もカラの状態で1.1kgあるので、片手で持つとずっしりとくる。

 これまで紹介したケトルは、やかんと同じ程度だったが、イルマケトルはどちらかというと、ポットに近い印象だ。注意したいのは、最小容量が500mlであること。一人分のお茶やコーヒーを淹れるには多すぎる量なので、どちらかというと大人数向きと言えるだろう。

 定格消費電力は1,200W。1Lのお湯を沸かしたところ、5分45秒でお湯が沸いた。ワットチェッカーによる実測ではほぼ定格通りの1,150~1,190W、使用電力量は0.11kWhを指し示していた。電気料金に換算すると、約2.4円となる。

 電源スイッチは本体上部にあり、ONにすると湯沸かしを始め、お湯が沸くとOFFになる、ごく一般的な動作だ。メーカーによって、沸騰状態になってすぐにOFFになるものと、しばらく沸騰状態が続いた後にOFFになるものとがあるが、イルマケトルはどちらかというと後者だ。

 フタの開閉はプッシュ式で、押し込むとフタが開く仕組み。ただ、開いているのはボタンを押している間だけ。ボタンを押したままにして、フタのフチをグリップ側に引いてやると、カチッという感触がして、開いた状態でロックされる。フタのフチに触る際、蒸気が舞い上がってくるので、お湯がまだ熱い状態で、残り湯を捨てる際などは注意して扱いたい。

 注ぎ口側のボディラインはほぼ直線で、お湯を注ぐ際は大きく本体を傾ける必要がある。また、フタの口の直径は約10cm。水の出し入れには不自由しないが、手を中に入れて洗うことはできない。このあたりは使い勝手よりデザインが優先されている印象だ。

 やはり、このケトルはデザインと青く光る機能にこそ価値がある。電気ケトルの本質的な性能とは全く関係がない機能だが、これだけ個性的なケトルもそうそうない。見た目で自慢できる希有な存在のケトルと言えるだろう。


沸かしているときの消費電力は1,180W前後 1Lを沸かしたときの消費電力量は0.11kWhだった

お湯を沸かしたときのグリップ部は約30℃ ガラス部は70℃を超える




URL
  morphy richards
  http://morphy-richards.jp/
  株式会社グレン・ディンプレックス・ジャパン
  http://www.glendimplex.co.jp/
  製品情報
  http://morphy-richards.jp/mrworld/illuma_kettle.html

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2007/04/25 00:00

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