10月の国内家電出荷額は3カ月ぶりのマイナスに

~省エネ製品への関心はあるが、市場の押し上げには至らず

 一般社団法人 日本電機工業会(JEMA)は、2012年10月における生活家電の国内出荷実績を発表。国内出荷金額は1.434億円で、前年同期比で4.4%減と、3カ月ぶりのマイナスとなった。

 製品別で見ると、冷蔵庫が同比2.3%増の312億円と、3カ月連続でのプラスとなったが、エアコンは同比4.7%減の227億円で3カ月ぶりのマイナス、洗濯機が同比10%減の203億円と、2カ月ぶりのマイナスとなった。

 台数ベースでは、冷蔵庫が同比1.2%増の30万8千台と、3カ月連続のプラスだったが、同比16.1%減の電子レンジを筆頭に、洗濯機(同比8.2%減)、掃除機(同3.6%減)、炊飯器(3.3%減)とマイナスが続く。

 オーブンレンジについては、同比11.8%減の18万5千台と、8カ月連続のマイナスとなっている。しかしJEMAでは、ヘルシー志向や節電に対応したタイプが、市場に定着してきたと指摘している。

 エアコンは同比0.6%減の28万3千台と微減だったが、過去10年の平均出荷台数は25万6千台のため、平均を若干上回っている。

 JEMAでは今回の結果を受けて、消費者の省エネ型製品への関心は継続しているものの、全体を押し上げるまでには至っていないとコメントしている。

10月の家電製品の出荷・金額動向。金額ベースでは3カ月ぶりの対前年マイナスとなった





(正藤 慶一)

2012年11月29日 17:31