パナソニック、容量と自然放電抑制性能が向上した「eneloop pro」

~2013年4月から「エボルタ」と「エネループ」のダブルブランドを展開
左から単四形4個パックの「HR-4UWXB-4」、単三形2個パックの「HR-3UWXB-2」、単三形4個パックの「HR-3UWXB-4」、eneloop proが4本付属する急速充電器セット「BC-KJR1WB40」

 パナソニックは、容量と自然放電抑制性能が向上した充電式ニッケル水素電池「eneloop pro」の新シリーズを10月25日より発売する。単三形電池と専用充電器のほか、今シリーズから単四形電池もラインナップに加わる。

 単三形2個パックの「HR-3UWXB-2」の希望小売価格は1,260円。そのほかのラインナップは全てオープンプライスで、単三形4個パックの「HR-3UWXB-4」の店頭予想価格は1,880円前後、単四形4個パックの「HR-4UWXB-4」は1,680円前後、単三形eneloop proが4本付属する急速充電器セット「BC-KJR1WB40」は4,480円前後。

 通常のエネループよりも容量が大きい“ヘビーユーザー”向けの充電式ニッケル水素電池。パナソニックでは、eneloop proの用途として、デジカメやライトのほか、カメラのストロボやLEDランタン、乾電池式のモバイルバッテリーなどを挙げる。

 新シリーズでは、さらなる高容量化を実現した点が特徴。単三形の電池容量は2,450mAhで、従来のeneloop proの2,400mAhよりも高容量化している。例えばデジタルカメラの場合、通常のeneloopが約514枚連続撮影できるのに対し、eneloop proでは622枚の撮影が可能。従来のeneloop proに比べても13枚多く撮影できるという。

【お詫びと訂正】初出時、数値に誤りがありました。訂正してお詫びさせていただきます。

 また、消費電流300mAのLEDライトを連続点灯する場合、通常のeneloopは約253分間なのに対し、eneloop proでは約364分間の連続点灯が可能。アルカリ乾電池「LR6D」に比べると4倍以上長持ちするという。

左から単三形2個パックの「HR-3UWXB-2」、単三形4個パックの「HR-3UWXB-4」容量2,450mAhで、自己放電抑制技術も向上。1年後の残存容量は2,080mAhで、自然放電抑制性能は約85%を実現している従来モデルからデザインの変更はない。本体側面の容量2,450mAhという記載が新しいeneloop proの目印となる

 自己放電抑制技術も向上している。満充電後に1年間放置しても、残存容量は2,080mAhで、自然放電抑制性能は約85%。従来のeneloop proに比べても約10%性能が向上している。一般的に電池の容量が高いと、使用回数が少なくなったり、自然放電が多くなりやすいと言われているが、パナソニックでは独自の電池設計の最適化により、この問題をクリア。高容量を維持しつつも、自然放電抑制性能を向上させたという。

 そのほか、デザイン面では変更はない。従来のeneloop proとの区別は本体側面に書かれている電池容量の表記で確認する。

 単三形の本体サイズは14.5×50.4mm(直径×高さ)で、重量は30g。公称電圧は1.2V。本体カラーはブラック。

単四形もラインナップに追加

 今回からeneloop proのラインナップに追加した単四形の電池容量は900mAhで、通常の単四形エネループの容量750mAhよりも約150mAh容量が大きい。パナソニックによると、単四形エネループの所有本数は、5年前の約6倍に増加しており、単四形の充電式ニッケル水素電池を使う人が増えているという。

 パナソニックでは、ワイヤレスマウスや電子辞書など使用時間が長い機器での使用を推奨している。

 単四形の本体サイズは10.5×44.5mm(直径×高さ)で、重量は約13g。公称電圧は1.2V。

今回からラインアップに加わった単四形4個パックの「HR-4UWXB-4」eneloop proは単三形と単四形の2種類になった
eneloop proと同じブラックカラーを採用した急速充電器セット「BC-KJR1WB40」

 eneloop proと同じブラックカラーを採用した急速充電器セット「BC-KJR1WB40」も同時発売される。

 充電器とeneloop pro単三型4本が同梱されたセット品で、単四形の充電にも対応する。電池1本を充電する場合は3倍速、2個の場合は2倍速の充電が可能。単三形eneloop pro1本の充電時間は約95分、2本は約140分、4本は約285分。単四形eneloop pro1本の充電時間は約80分、2本は約120分、4本は約240分。充電時には、本体のブルーのLEDランプが点灯し、1本ずつの充電状況を知らせる。

 本体サイズは65×28×105mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約95g。

2013年4月から「充電式エボルタ」と「エネループ」のダブルブランドを展開

 パナソニックは、充電式ニッケル水素電池の自社ブランドして2013年4月から「充電式エボルタ」と「エネループ」のダブルブランドを展開していくことを決定した。パナソニックは、エネループを展開していた三洋電機を2011年4月に完全子会社化、それ以降に発売したエネループは「SANYO」ブランドで発売していた。

 パナソニックでは、充電式ニッケル水素電池のブランドとして、「エボルタ」を展開していため、エネループの展開については、注目されていたが、いずれのブランドの販売も好調なため2013年4月からは「充電式エボルタ」と「エネループ」のダブルブランドを展開していくという。これにより、エネループは2013年4月以降「eneloop by Panasonic」として展開する。


ニュースリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/2012/10/jn121005-1/jn121005-1.html




(阿部 夏子)

2012年10月5日 13:00