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長期不在の空き家や別荘のカビ対策も、水捨て不要の除湿乾燥機「カライエ」はどう使う?
2018年12月4日 13:30
ダイキン工業は、水捨て不要の除湿乾燥機「カライエ」のメディア向け説明会を開催した。2019年2月1日の発売を予定しており、価格はオープンプライス。店頭予想価格は70,000～80,000円前後(施工費込・税込)。
デシカント方式で1年中使える水捨て不要の除湿乾燥機
水捨て不要で24時間365日連続運転できる壁掛型の除湿乾燥機。本体内部に吸着素材(デシカントエレメント)を搭載しており、室内の空気中に含まれる水分をデシカントエレメントに吸着させた後ヒーターが水分を除去、高湿度の空気として気体のまま屋外へ排出する。
一般的な除湿機はタンクを備えており、タンクが満水になると稼働しなくなるため水捨てが必要だが、カライエは水分を気体として屋外へ排出するため、面倒な水捨てが不要なのだ。なおカライエの除湿技術には、同社のルームエアコン「うるるとさらら」に搭載されている「無給水加湿」の技術が応用されている。
「除湿と聞くとエアコンの除湿機能を使えばいいのではという声もあるのですが、基本的にエアコンの除湿は夏向けの機能です。一方カライエは冬場でも能力が落ちにくいデシカント方式なため、年間を通して運転できます」(ダイキン工業 空調営業本部 事業戦略室 商品企画・長内 美鶴氏)
東京・新宿にあるショールーム「フーハ東京」では、稼働中のカライエを展示。加湿器を運転しているだけのスペースと、加湿器を運転しながらカライエを稼働させているスペースの2つが用意されていた。加湿器だけのスペースではミストが充満して白くなっているが、カライエのスペースでは加湿器を稼働しているのにミストが充満していない。除湿している様子が視覚的に確認できるようになっていた。
運転モードは「自動/パワフル自動/ひかえめ自動/ターボ」の4つを用意。自動運転は湿度60%を超えると運転し、下回ると停止する自動制御を行なう。パワフル自動の湿度目標は約50%。
操作は付属のリモコンから行ない、運転切り替えボタンのほか、お手入れボタンや6時間/12時間/2週間の切タイマーを備える。
長期不在の別荘や空き家のカビ対策に
カライエの利用シーンとしては、クローゼットや屋根裏部屋を湿度管理し、服やカバンなどの収納物を湿気から守るほか、長期不在にする別荘や空き家などのカビ対策などが挙げられる。
中でも空き家に関しては、総務省の「平成25年 住宅・土地統計調査」によると日本の住宅は7件に1件が空き家だという。さらに空き家の内訳は賃貸用の住宅が半数を占めているが、残りの4割は転勤などで長期不在にする住宅や別荘が占めている。
こうした空き家は、例えば親から相続した家があるが誰も住んでいないため換気不足で革のソファがカビだらけになった、年間平均湿度が70%以上の軽井沢に建てた別荘だが換気だけでは湿気が取れない、などさまざまな困りごとがあるという。
「空き家の湿度対策やカビに悩む人は多く、こういったところにカライエがうまくはまるのではと思いました。水捨てが不要なので頻繁に家に行く必要がなく、放っておいても自動で除湿できます」と長内氏は話す。
長期不在での利用を想定しているため、急な停電に対応した自動復帰機能も備える。万が一停電が起きた際も、再度通電すれば元のモードで運転を再開するという。2週間の切タイマーも長期不在を想定した機能だ。2019年夏にはスマホの遠隔監視機能も予定しており、ON/OFFなど操作はできないが無人の家をスマホで遠隔監視できるようにするという。
設置には工事が必要だが、エアコンの配管用の穴があれば戸建住宅のほかマンションでも設置可能としている。ウォークインクローゼットや屋根裏部屋、地下室といった湿気の溜まりやすい空間に設置することで手間なく湿気対策ができるという。
なお、除湿だけでなく衣類乾燥なども行ないたい場合は、サーキュレーターとの併用を推奨。カライエで除湿しながらサーキュレーターの風を当てることで、効率よく乾燥できるという。
本体サイズは、437×190×299mm(幅×奥行き×高さ)。消費電力は320W。定格排出水分量は1日10L。使用温度範囲は-10℃～40℃。ワイヤレスリモコン、逆流防止ダンパーセット、排湿ホースが付属する。電源は単相100Vで平行プラグを採用。