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パナソニック、最先端のデジタルサイネージ技術で「フエルサ ブルータ」の空間を演出

 パナソニックは、東京・品川で開催されている体験型エンターテイメント「フエルサ ブルータ」の最新作「Panasonic presents WA! -Wonder Japan Experience」の会場空間演出を全面的にサポート、会場のエントランスやロビーの空間演出を担当している。今回、メディア向けに同技術のセミナーを開催した。

東京・品川の品川プリンスホテル ステラボールで9月30日まで開催されている、フエルサ ブルータ「Panasonic presents WA! -Wonder Japan Experience」

 パナソニックによると、デジタルサイネージの市場は、2020年に向け、需要が急拡大しているという。主な用途としては、観光にまつわる様々な情報をサポートする「観光」、訪日外国人に向けての「多言語」、災害発生時などに情報を発信する「安心・安全」、タッチパネルや色覚調整、音声案内などを使用することにより障がい者や高齢者向けに情報をわかりやすく伝達する「バリアフリー」などが挙げられる。

デジタルサイネージ市場は2020年に向け、需要が急拡大している
パナソニックシステムソリューションズジャパン クラウド・サービス事業センター IoTプラットフォーム部 部長の佐村智幸氏

 パナソニックシステムソリューションズジャパン クラウド・サービス事業センター IoTプラットフォーム部 部長の佐村智幸氏によると、中でも需要が伸びているのが、災害発生の情報発信だという。

 「例えば、商業施設にいる際に火事などが起きた場合、すぐに火災が発生したこと、避難経路などが館内放送されるわけですが、それが多言語になるととても時間がかかります。最初に日本語、次に英語、中国語、韓国語、スペイン語など、最後まで聞いていたら大変なことになるので放送を聞かずに各自が行動することになってしまいます。デジタルサイネージならば多言語を一度に表示できるので、タイムラグも少なく、避難経路なども分かりやすく表示できます」

防災機器と連動したデジタルサイネージも展開。商業施設などで災害が起きた時に、多言語を一度に表示できる
パナソニックではデジタルサイネージの新ブランドとして、「AcroSign(アクロサイン)」を展開

 パナソニックは、デジタルサイネージ分野で15年以上の実績があり、現在は先進的なサインという意味を込めた「AcroSign(アクロサイン)」というデジタルサイネージのブランドを展開している。

 「デジタルサイネージというと、駅などでよく見かける長方形のディスプレイがたくさん並んだ光景を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、AcroSignではディスプレイだけでなく、照明やプロジェクターなども併用して、空間全体をサイネージすることを目指しています」(佐村部長)

デジタルサイネージのトレンド。空間を演出するためのツールとして使用するケースが増えているという
ミラノサローネ2016に出品したデジタルサイネージを使った作品

 同社ではこれまで市立吹田サッカースタジアムで映像演出をプロデュースしているほか、ミラノサローネ2016においても、デジタルサイネージを使った作品を出品している。今回の「フエルサ ブルータ」においては、特別協賛に加えて、技術協力、出資もしており、会場のエントランスやロビーの空間演出をパナソニックが担当している。

 「フエルサ ブルータ」は、アルゼンチン発の体験型エンターテイメントで、これまで世界30カ国、500万人の観客を魅了してきた。最新作の「Panasonic presents WA! -Wonder Japan Experience」では和をテーマとしており、空間を360度使ってのアクションに加え、ダイナミックな音楽、光と映像、さらに最新テクノロジーを駆使した装置がスピード感ある演出によって1つの作品に仕上がっているという。

 AcroSignでは、液晶モニター34枚を使ったゲートや、55インチ液晶を組み合わせたマルチサイネージから成る「エントランス空間」、レーザープロジェクター6台と55インチ液晶モニター13台を設置した「ロビー空間」、照明型プロジェクター「Space Player」を複数台使ってラグジュアリーなスペースを演出した「ラウンジ空間」の演出を担当している。

エントランス空間。床面に設置したLEDボードと組み合わさり立体的な映像空間を体感できる
エントランスのゲート部分。映像が変わることで雰囲気もガラリと変わる
ロビー空間。レーザープロジェクター6台と55インチ液晶モニター13台を設置している
映像が変わったところ
VIPチケット購入者向けに用意されたラウンジ空間。壁面の映像は全て照明型プロジェクターで投影している
のれんの家紋が次々と変わっていく演出も

 記者も実際に会場を訪れたが、間近に迫るような圧倒的な映像に、光と音の演出が加わることで、日常生活では感じられない「ワクワク感」を体感できた。映像の種類によって、空間の雰囲気があっという間に変わるというのも、これまでにない体験だ。

 さらに会場では、ネットワークカメラによる、人数検知も行なっている。これはTシャツなど、専用グッズが販売されている物販コーナーの上に設置されているもので、コーナー前にいる人が少ないと判断した場合、物販を促進するような映像が流れるというもの。

 「日常生活とはかけ離れた光と音に満ちた場所なので、人を検知するのが難しく、設定に苦労した」(佐村部長)という。

ロビー天井部に用意されたネットワークカメラ。これで物販コーナー前にいる人数を検知している
管理画面。カメラで人数が少ないということを検知すると、物販を促すような映像が流れる仕組み
Tシャツなどのグッズ販売を促すような広告映像が流れる

 「フエルサ ブルータ」も鑑賞した。特筆すべきは光と音による演出だろう。間近に迫る演者と観客が一体になって盛り上がる感覚はこれまでになかったもの。屋内で涼しく楽しめる「大人向けのサーカス」として、この夏オススメのイベントだ。

「Panasonic presents WA! -Wonder Japan Experience」の様子