【LED Next Stage】
白熱電球より優れた配光角、消すと残光が灯るなど、さらに進化するLED電球

 総合見本市「JAPAN SHOP 2012」の一環として、LED照明の展示会「LED Next Stage」が、6日、東京ビッグサイトで開幕した。会期は9日までの4日間。入場料は1,500円で、Webサイトの事前登録で無料となる。

 当記事では、会場にて展示されていたLED電球を紹介する。


白熱電球よりも光が広がるLED電球

 白熱電球との置き換えを狙ったLED電球が登場して今年で3年になるが、各社とも「白熱電球の光をいかに再現するか」がメインテーマとなっているようだ。直線的なLEDの光を、白熱電球のように拡散させるのは容易ではないが、だからこそそれぞれのメーカーに、それぞれの工夫が見て取れる。

PARATHOM(パラトン) 一般電球形 全方向タイプ

 三菱電機オスラムのブースに展示されていた「PARATHOM(パラトン) 一般電球形 全方向タイプ 11.4W」と「8.0W」も、光を拡散するためのこだわりの機構が特徴だ。現在発売中で、量販店での実売価格はいずれも3千円前後となっている。

 この製品では、ランプの天面と側面にLEDパッケージを配置する3次元構造を採用。配光角は330度で、これは同社の白熱電球「ホワイト電球」の310度よりも広い数値となる。同社では“業界トップクラスのビームの開き”としている。

 また、効果的に放熱できるよう、ヒートシンクをグローブ部にも設けることで、外気を取り込むユニークな構造となっている。

グローブ部に突き出たヒートシンクで、外気を取り込んで冷却する会場では、パラトンを“裸電球”状態で点灯させていた。独特の形状が目立つ

 消費電力11.4Wタイプのスペックは本体サイズが62×115mm(直径×高さ)で、重量は190g。口金はE26。全光束は810/900lm(電球色タイプ/昼光色タイプ)で、白熱電球60W形相当。寿命は40,000時間。調光器に対応するが、密閉型器具では使用できない。

 消費電力8.0Wタイプのスペックは本体サイズが62×115mm(直径×高さ)で、重量は165g。口金はE26。全光束は500/600lm(電球色/昼光色)で、白熱電球40W形相当。寿命は40,000時間。調光器には対応しないが、密閉型器具の使用は可能。

 会場では“裸電球”状態で点灯する姿が見られたが、ヒートシンクが電球のグローブに食い込んでいるため、その部分だけは明かりが点灯しなかった。この状態では白熱電球に似ていない。パンフレットでは推奨する照明器具にスタンドやペンダント、ダウンライトなどが挙げられていたように、電球をシェード(傘)で覆う器具に使うのが良いだろう。

明るい「11.4W」タイプは、白熱電球60W相当「8.0W」タイプは白熱電球40W相当の明るさ

 ヒートシンクが特徴的だった電球には、米GE(General Electric)のLED電球「Energy Smart」もあった。こちらも電球のグローブ周囲にヒートシンクが設けられており、放熱を高めるとともに、ヒートシンクの隙間から光を広げている。

 日本はこれから発売されるとのこと。価格は未定。消費電力は9Wで、全光束は525lm。口金はE26。色温度は6,500K。

GEのLED電球「Energy Smart」電球の周りにヒートシンクが付いているパッケージ背景の説明書き

NEC伝統の“残光”を実現したLED電球

 最近のLED電球のもう1つの流れとしては、白熱電球に近づけるのではなく、長い間省エネ照明として支えていた「電球型蛍光灯」に近づける、という流れもある。

NECライティングのブースで公開されていた、残光機能付きのLED電球。通常の点灯では、特にこれといった特徴はない

 その一例が、NECライティングのブースで公開されていた、残光機能付きのLED電球だ。NECライティングといえば、消灯後の蛍光管が緑色にうっすらと光ることで、消灯後や停電時の視野を確保する蛍光灯「ホタルック」シリーズが有名だが、それをLED電球にも継承した点が特徴。LED電球の電源を切ると、瞬時にホタルックのような緑色の光が点灯した。

 ただし、どうして光るのか、という部分では大きく違う。ホタルックでは、蓄光性の蛍光体が点灯中に光エネルギーを蓄え、消灯後にその残光で光っているというもの。一方、今回展示されたLED電球では、電球内部に電池を備えており、消灯後に電池の電気を使って、緑色のLEDを点灯している。色はホタルックに合わせて緑色にしているだけで、蛍光体を変えればほかの色にも変えられるとのことだ。

 参考出品のため、発売日や価格は未定だが、残光が光るLED電球はなかなか見られない。実際に試してみたい製品だ。

しかし、電気を消すと、緑色のランプが点灯する。写真は撮影時にストロボを使用しているストロボなしで撮影したもの。かなり暗いが、それでも残光ライトが点灯していることは分かる
日栄インテックのブースで公開されていた、EFD蛍光灯に置き換えられるLED電球

 東京の荒川区に本社を構える日栄インテックでは、蛍光管がむき出しになったEFD形蛍光灯に置き換えられるLED電球が参考出品されていた。

 EFD形の蛍光灯は、蛍光管を覆うグローブがないため、スリムサイズを活かしてダウンライトに搭載されるケースが多い。このEFD形のLED電球では、蛍光灯のような管、そしてそこから光る光を忠実に再現。グローブがないスリムサイズもそっくりだ。E17口金タイプもE26口金タイプも用意される。

 E17口金タイプの本体サイズは43×120mm(直径×高さ)で、重量は120g。消費電力は8Wで、全光束は720lm(電球色の場合)。寿命は40,000時間。

点灯中のようす。普通のEFD形電球型蛍光灯に見えるが、光源はLEDだダウンライトに入れて使用しているところ。グローブがないため、ダウンライトに設置しやすい





(本誌:正藤 慶一)

2012年3月7日 00:00