【グッドデザインエキスポ2011】
色温度を変えて効率的に勉強できるLEDデスクスタンド

 グッドデザイン賞の候補作品約2,000点を展示する「グッドデザインエキスポ2011」が、26日、東京ビッグサイトで開幕した。会期は28日まで。開催時間は10時から21時までで、28日は16時で終了。入場料は1,000円。家電Watchでは、会場で公開された家電製品や照明機器、日用雑貨品などを紹介する。

色温度を代えて効率的に勉強するLEDスタンド。短時間なら昼光色、長時間なら電球色

ベネッセの「調光式学びライト HGS-1」は、効率良く勉強できるよう、色温度が変えられるLEDスタンドだ

 グッドデザインエキスポでは毎年さまざまなデスクスタンドが展示されているが、今年も面白い製品が多く見られたので紹介しよう。

 まず、ベネッセと日立グループが共同で開発した、脳科学に基づいた調光式学習スタンド「調光式学びライト HGS-1」を紹介したい。これは、太陽の光が人間の生体リズムに影響を与えることを利用した電気スタンドで、場面によって明かりの色温度を6段階に変えることで、より効率的に学習できることを目的としている。光色の切り替えは、デスクの支柱部分のスイッチで行なう。

 例えば、色温度の高い青色の光(昼光色)は、30分間の短時間に集中して勉強するときに、色温度が低いオレンジ色の光(電球色)は、30分以上の長時間の勉強に向いているという。また、標準的な白色の光はカラフルな図鑑を読む際、色温度が3,500~4,000K程度のアイボリー色の光は、物語を読んだり、工作などの創作活動に適しているという。これは実際に20人の被験者に行なった実験を基にしているという。

 現在発売中で、希望小売価格は31,500円。

支柱部のボタンで、6段階の色温度に切り替えられる点が特徴。一番色温度が高い「明るい青色」は、短時間で集中して勉強する際に有効という(ホワイトバランスを約5,200Kに固定して撮影)「青色」は、30分間勉強するための光色。30分間のタイマー機能も付いている標準的な白色の光。図鑑を読む際など、色を重視する場面に使えるという
アイボリー色は読書や工作に向くというオレンジ色は30分間以上の勉強のための明かりとなる濃いオレンジ色は、勉強量が増える小学校高学年以上向けのモード
 

竹素材を採用したレトロデザイン、“ワンストローク”デザインのLEDスタンド

台湾「PEGA CASA」社の「Renaissance P-005」は、セードに竹素材を採用したLEDライト

 デザインで目を惹いたのは、台湾の照明メーカー「PEGA CASA」の、竹素材を用いたLEDスタンド「PEGA CASA LED LIGHT  Renaissance P-005」だ。

 台座と支柱は金属製だが、セードに竹素材を採用し、そこにLEDを埋め込んだデザインが特徴。角度調節の方法はアナログっぽく、支柱とセードに空けられたスリットをそれぞれ噛みあわせることで3段階に変えられる。その一方で、明かりのON/OFFはタッチセンサー。古さと新しさを混ぜあわせた、面白いLEDスタンドだ。

角度調節は、支柱との交差部のスリットを噛み合わせるというレトロなものスリットを入れ替えて、下向きにしたところ

アナログな雰囲気が漂うデザインながら、電源のON/OFFはタッチセンサーで切り替える

 デザイン性に優れた製品では、日本の新しい照明ブランド「Bsize」の「STROKE」もあった。セードから台座までが直径1~2cmほどの細長い素材でできた、まさに“ワンストローク”でできたLEDスタンドだ。

 この細長くシンプルな見た目も特徴的だが、色の再現性を示す数値「平均演色評価数」もRa90以上と高い。デザイン性と明かりとしての性能を兼ね備えたLEDスタンドだ。2011年内に発売されるという。

Bsizeの「STROKE」は、セードから支柱まで、その名の通りワンストロークで作られたLEDデスクスタンドだ光源となるLEDは先端2カ所に埋めこまれているLEDの平均演色評価数はRa90以上と高い
 

LED特有の眩しさを“反射”で抑えるLEDスタンド

台湾CROSSCARF社のLEDデスクスタンド「Traveler」

 デスクライトととしてもベッドルームライトとしても使用できる、台湾CROSSCARF社の「Traveler」は、LED特有の「グレア」と呼ばれる不快な眩しさを軽減するための機構が特徴的だ。

 ランタン形の本体からは、透明部分からほのかな光が漏れているが、LEDの光源がどこにあるかはパッと見では分からない。実は、光源となるLEDは、本体内部から上方に向けて設置されており、それを本体上部のフタで反射させているのだ。同社はこれを「Reflective anti-glare LED」と称しており、台湾、日本、中国での特許を取得しているという。

 また、本体脇のツマミをひねれば調光も簡単にできる。

本体上部の透明部分から光が漏れている光源となるLEDは本体内部に、上向きに取り付けられている
その上向きの光を鏡で反射することで、グレアを抑えたやさしい光に換えているのだこの構造を同社では「Reflective anti-glare LED」としており、台湾、日本、中国で特許を取っているという





(本誌:正藤 慶一)

2011年8月27日 14:15