やじうまミニレビュー

タカラトミーアーツ「ラップであそぼ! にんげんがっき feat.リズムシ」

~人のカラダが楽器になる“音ゲー”なおもちゃ
by 藤山 哲人


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


タカラトミーアーツの「ラップであそぼ! にんげんがっき feat.リズムシ」

 最近の家庭用ゲーム機には、音やリズムを合わせてスコアを競う、いわゆる「音ゲー」がたくさんある。難しくて複雑なルールがなく、老若男女が楽しめる。必要なのはただ1つ「リズム感」だけ。ゲームセンターでも新作が出ると行列ができるほど人気のジャンルだ。

 そんな中、タカラトミーアーツから、音ゲーのようなおもちゃ「ラップであそぼ! にんげんがっき feat.リズムシ」が発売された。数々の音ゲーを家族でプレイする我が一家にとっては注目の製品。この3月に発売されたばかりだが、さっそく使ってみた。



メーカータカラトミーアーツ
製品名ラップであそぼ! にんげんがっき
feat.リズムシ
希望小売価格3,360円

 「ラップであそぼ! にんげんがっき feat.リズムシ」は、元々あった「にんげんがっき」という子ども向けのおもちゃがベースになっている。「にんげんがっき」は、2~4人で本体を持ち、相手プレイヤーの体に触れると、人の体に微弱な電流が流れて、曲に合わせて音が奏でられるというものだ。

 今回紹介する「ラップであそぼ! にんげんがっき feat.リズムシ」は、よりゲーム要素を高くして、ビートに合わせてリズムよくラップを刻むというもの。「feat.リズムシ」とあるのは、iPhone用のアプリとして100万ダウンロードを記録した人気の「リズムシ」のこと。このアプリには姉妹アプリがいくつかあり、画面をタップするとドラムなどパーカッションの音が出たり、曲を奏でたりできる。

 小さい子ども向けだった「にんげんがっき」が「ラップであそぼ! にんげんがっき feat.リズムシ」(以下、「ラップであそぼ!」)に進化したことで、子どもから大人まで楽しめるようになった。「何が楽しいか?」と言われるとスゲー説明が難しいので、機能を紹介しながらその楽しさを紹介していこう。


「にんげんがっき」のイメージ動画。BGMに合わせてラップを刻む
※動画で本体が揺れているのは演出で、実際には動きません
 

とりあえず「俺たちのミュージック」モードで練習してみよう

 ラップであそぼ! には3つのモードがあるが、その中で「俺たちのミュージック」モードは、練習にピッタリと言っていいだろう。2~4人のプレイヤーが本体の手足にある金属部分を持ち、ビートに合わせて相手プレイヤーの腕など肌に触れることで、ラップのワードをリズムよく刻んでいくというもの。

 登録されている言葉は64ワードで「オレは/お前は/マイケル」、「たかなる/ハート/ゆれる/ビート」、「セッション/パッション/ミッション/ハクション」といった韻を踏むものから、「最強の」「仲間」「うれしい」「きざむ」「たかなる」などに加え、スクラッチ(レコードを擦る音)もある、気分はまさにm.c.A・Tだ(古いか!?)。

本体を片手で持って、空いている手で別のプレイヤーに触ると、ラップを刻む

 モードを選んでスタートボタンを押すと、BGMがビートを刻みはじめ、それに合わせてプレイヤーの肌にタッチすると、ラップワードを奏でる。上手く4分音符部を刻むバスドラムに合わせられると、最後にラップであそぼ! 本体が「So! Good!」と褒めてくれて、合格点が貰える。一方、リズムが狂ってしまうと「Too! Bad…」で不合格になる。リズムと合っていた場合、本体のホッペに仕込まれたLEDが赤く点灯する。

「にんげんがっき」の通常の本体リズムに合わせてボタンをタッチすることで、ライトが点灯する

 やるなぁ~と思わせたのは、バスドラムの刻むリズムから8分音符ずれた「裏打ち」でもOKという点だ。So! Coolを目指すなら、4分音符(裏打ち可)を刻むといい。8分音符の連打や3連符はリズムに合っていないと判断されるようだ。

 またBGMは、ピアノベースのジャズっぽい曲や、エレクトリックピアノベースのアダルトコンテポラリっぽい曲、ハープシコードベースの曲、リズムギターメインのロック系、リリースの長い(弦を弾いても音が長く残る)エレキギターのバラード調のものがあるので、飽きさせない。


【BGM 1】
ラップであそぼ!のBGMは全部で4曲。短いけどカッコイイ
【BGM 2】

【BGM 3】【BGM 4】


パーティで盛り上がる「Let's ABCD」モード

とにかく他のプレイヤーの肌にリズムよく触ればいい。タッチ、パンチ、キックでラップ♪

 パーティーや飲み会の席で断然盛り上がるのは、ゲーム性の高い「Let's ABCD」モードだ。本体の手や足には、A、B、C、DJと記されていて、4人で本体を持ってプレイする。

 BGMが流れ出すと「B、C、A、D」のように音声で指示が出されるので、曲に合わせてBと言われたら、他のプレイヤー3人が同時にプレイヤーBの体のどこかに触れるというもの。ただ3人が同時に1人のプレイヤーに触れようとすると手がぶつかり合ったり、絡んだりするので難易度が高い。


「Let's ABCD」モードは、本体の指示にしたがって他のプレイヤーにリズムよくタッチするゲーム

 曲を終えると、これまた「So!Cool!」と「Too Bad…」の判定がされる。「お前がtoo Bad…の原因じゃー!」などと盛り上がることウケアイだ。

 これは筆者が思いついたことなのだが、ゲームに慣れてない人とプレイするときは、「『B』と指示があったら、プレイヤーBが他の3人の誰かに触れる」というルールに変更すると、難易度を下げてプレイできる。

顔が楽器になる「あの子にタッチ」モード

 3つ目の「あの子にタッチ」モードは、これまでと同様、曲に合わせて相手プレイヤーにタッチしてラップを刻むが、本体からの指示は「おでこ」「ほっぺ」「はな」「みみ」「どこでも」という体の部位に変わる。

本体に指示された通りに、相手プレイヤーのおでこやホッペ、手や鼻にリズムよくタッチする

「あの子にタッチ」モードで実際にプレイしているところ。So cool!

 子どもがプレイすれば無邪気に遊べるゲームだが、大人がプレイすると別の意味を持ってくる。見知らぬ男女が集うコンパなどで使うと、単なるセクハラになってしまうので、ゲームセレクトには十分注意して欲しい。

 このモードで筆者が提案したいのが、“防御”を取り入れたプレイだ。ゲーム中のプレイヤーに触られないように、肌の露出していない腕などを使ってタッチを防御する。激しい戦いで盛り上がるだろう。

歓迎会の盛り上げアイテムとして、家族で遊ぶ音ゲーとして

 ゲームのルールも簡単なので、小学生から大人まで楽しめるゲームとしてファミリーのアイテムとして推薦したい。ゴールデンウィークの車の渋滞などで車内のひまつぶしにもピッタリだ。なにせ画面を見る必要がないので、車に弱いヒトでも乗り物酔いすることもなく楽しめる。

 また、ここ数カ月は、新入社員や新入生などの歓迎会があるので、場を盛り上げる絶好にアイテムになるだろう。パーティーの盛り上げグッズとしてもオススメだ。





2012年4月16日 00:00