やじうまミニレビュー
ライトセイバーが飛び出て光る! 「スター・ウォーズ」の飛び出す絵本
2016年6月3日 07:00
今回紹介するのは、「スター・ウォーズ ポップアップ銀河ガイド」。映画「スター・ウォーズ」をモチーフにした、飛び出す絵本だ。
「スター・ウォーズ」の最初の3部作が公開された頃、筆者はまだ生まれていなかった。当然として、続く3部作もリアルタイムでは観ていなかったが、DVDを持っている友人になんとなくエピソード4を貸してもらったら、これが面白い。4~6、1~3を一気観し、エピソード7に至っては通常版と4D版の2回、劇場で観るほどのファンになってしまった。
スター・ウォーズは、監督のジョージ・ルーカスが黒澤 明監督の「七人の侍」に強い影響を受け、制作したと言われている。「ジェダイ」の由来も「時代(ジダイ)劇」にあるそうだ。振ると鈍い低音を立て、赤や緑に煌めくライトセイバーによる戦いや、遙か彼方銀河での熾烈な大戦はスター・ウォーズならではの雰囲気だろう。
そういう意味で、どちらかと言うとスター・ウォーズファンには男性が多いと思う。しかし、悲しい運命を背負った親子の物語や、愛らしいドロイドをはじめとしたキャラクターには、女性でも惹きつけられるものがある。
と言っても、グッズに手を出したりするほどではなかった。だが最近、PC Watchのこのレビューを見て、スター・ウォーズの飛び出す絵本があることを知った。かなり凝った作りであるうえ、アート作品としての趣もある。というわけで、購入してみた次第だ。
メーカー名 | 大日本絵画 |
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製品名 | スター・ウォーズ ポップアップ銀河ガイド |
価格 | 4,104円 |
この絵本の題材となっているのはエピソード4~6。見開きで6ページしかないが、各作品の名場面が見事に再現されている。元々は米国で出版されたものだが、日本語化されている(Amzonでは英語版も日本語版も購入可能)。
1ページ目を開くと飛び出すのは、象のような4足歩行型巨大兵器「AT-AT」。絵本の上でも10~20cm四方近い大きさがあり、迫力がある。惑星ホスでの帝国軍と反乱同盟軍の戦いの場面で、よく見ると、AT-ATの周りには周囲を飛行するスノースピーダーもいる。各見開きには、さらに小さなページが折り込まれており、それらも開くと中からキャラクターや乗り物、兵器などが飛び出す。芸が細かい。小さなものを含めると全部で35ものギミックがある。
もちろん、R2-D2、C-3PO、チューバッカ、ハン・ソロ、ヨーダ、そしてルーク・スカイウォーカーやシスの暗黒卿ダース・ベイダーなどの主役たちも登場する。子ども向けではあるが、イラストは変にコミカライズされておらず、クオリティが高い。ちなみに、筆者のお気に入りキャラクターは、ダース・ベイダーとR2-D2、よちよち歩きするアライグマのようなイウォークだ。
中でも感銘を受けるのが最終ページ。飛び出すのはダース・ベイダーなのだが、ページを開くと、飛び出しつつも徐々にマスクの上部分が顔に被さってくるような仕組みになっているのだ。その隙間から垣間見えるのは、かつての大火傷とフォースの暗黒面に蝕まれ醜く歪んでしまったベイダー卿の素顔。
さらに、左上の小ページの中にもダース・ベイダーが、右上の方にはルークがおり、ページを開けると両者が対峙する形となる。そう、エピソード6のクライマックスシーンだ。両者ともライトセイバーを構えているのだが、なんとこのライトセイバーはページを開けた際にそれぞれ赤と緑に光るのだ。
実は裏表紙にボタン電池が入っており、小ページを開くのを感知して通電するようになっている。10秒ほどで灯りは消える。本当によくできている。
本商品はスター・ウォーズ30周年記念で2007年に出版されたもの。しかし、エピソード7が公開され、2017年にエピソード8、2019年にエピソード9が控えている今、この絵本で作品のうんちくを学んだり、あるいは、装丁も豪華なのでちょっとしたインテリアとしてもお勧めできる。
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