ぷーこの家電日記

第177回

新米小姑の葛藤。プレゼントって難しい!

 私は35歳の時に結婚した。いわゆる晩婚だ。お盆や正月に帰省するたびに親親戚から「結婚はまだ?」と、「見たらわかるだろ!」と答えたくなるような、あの何も意味の無い質問を耳にタコができるほどされ、ある帰省の時には結婚紹介所のパンフレットを渡され、東京に戻ってくる度にベッドにつっぷして声にならない声で叫んでた(笑)。

 そんな私には3歳年上の兄がいる。そんな兄もベテランの域に入った独身で、本人に言っても全く堪えないからか、母親は「お兄さんにも誰かいい人いないかねー?」となぜか私にいつも言っていた(笑)。「こればっかりは縁だからねぇ……」と、私もいつも定型句のように答えていたのだが、おそらくこのまま結婚しないのだと私は思ってた。

 そんな兄が、なんと先日結婚したのだ! 嬉しい!

 彼女がいると聞いた時は、夫と二人で「えーーーー!!!!!」と、失礼ながらものっすごく驚いた。半年位前に初めて一緒にご飯を食べに行く事になった時は、「どんな人だろうね?」と言う夫に、「全く想像がつかない。おそらく女性だろうとは思う」なんて答える妹の私。実際に会ってみると、すごく可愛くて素敵な人でこれまた驚いた! そしてこの度結婚! もう私だけじゃなくて、家族中が浮き足立ってるような状態(笑)。正直めちゃくちゃ嬉しいです。

 お祝いはもちろん包むけれど、ちょうど新居に引っ越した所だし、引越し祝いも兼ねて何かプレゼントでも選ぼうと思って色々考えてた。ペアグラスや夫婦茶碗なんてのも考えたけれど、食器系は自分達で気に入ったものを選びたいだろうなぁと思いひとまず却下。

 私が結婚した時に貰ったもので「おぉ! これは盲点! 便利! 嬉しい!」と思ったものは新しい苗字の入った可愛いシャチハタ。シャチハタって結構使うタイミングある! 私の苗字は新旧どちらも珍しく店頭では売ってないので、結構嬉しいかも!

 なんて考えながらハッとした。私の立場は友達ではない。「小姑」なのだ! 友達からだったら嬉しいけれど、シャチハタなんて渡して「これからはこちらの家の人間なんだからね!」みたいな話になったら大変だ!!!

 ルクルーゼのお鍋とかも結婚祝いなんかに喜ばれると言うし、私がこの前買ったヘルシオホットクックもいいかも! なんて思ったりもしたんだけれど、「これで毎日兄のためにちゃんとご飯を作ってくださいよ」みたいに受け取れなくもない!!! やだ、小姑怖い!

 やばい。考えても考えても、むしろ考えれば考えるほど深く考えすぎてもうがんじがらめ(笑)。何も選べなくなってしまった! ここはやっぱり消え物かな。お祝いだしちょっと高いシャンパンでも……。ってお酒全く飲めない人だったー!!!

 ということで、「やっぱ、現金だな」という所に落ち着いたのであります(笑)。

 先日義妹(夫の妹)と飲みながら、この私のプレゼント選びの挫折ネタを話してたら義妹爆笑! 「嫌な小姑になりたくないのー!」と絶叫しながらワインをがぶ飲みする私。義妹は一応私の小姑なのであります。「え? 私って小姑なの? ウケる!」と言っておりました(笑)。

 今週末に義両親と義妹家族が我が家に遊びに来てくれるんだけれど、義妹から「ご飯外で食べない? 旦那の親来ておうちご飯って大変でしょ? 嫁と姑、そして小姑(笑)」って気を使ったLINEが来た。みんなでワイワイご飯食べるのは大好きなので、結局ゆっくりできる家でワイワイとご飯食べることになったけれど、私の小姑めっちゃ優しい(笑)。

 幸い私には嫁姑問題も小姑問題も全く無縁なんだけれど、自分が小姑という立場になった途端に色々考えてしまう、小心者の私なのであります。まぁ、そんな小さな悩みはできたけれど、とてもとても喜びと幸せに満ち溢れている我が家。あー、嬉しい!

 ちなみに、義姉とは何度かご飯一緒にしてるけれど、話しやすいし明るく優しい人で、私の妄想みたいな事を思ったりするような人ではありません(多分)! 発言小町の読みすぎだな。私。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。