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男性の育児休業経験者は、わずか1%!本人は休みたくても職場雰囲気が…

「イクメン」など、育児に積極的な男性は増えていますが、男性の育児休業取得へ注目が集まっているのはご存知ですか。そこで今回は、男性の育児休業取得について有職者へ聞いたアンケート結果をご紹介します。男女ともに、男性が育児休業を取ることには賛成が多いものの、男性自身がいざが取得するときはいろいろなハードルがあり、実際に取得したことがある人は1%、というのが現実のようです。

男性の育児休業取得には、全体の9割が肯定的

育児休業の取得相談や手続情報の提供を行なう「育児休暇取得相談サポート」を運営する日本法規情報が有職者859人(男性412人、女性447人)へ行なった「男性の育児休業についての意識調査」によれば、男性が育児休業を取ることを「大変いいことだと思う」が45%、「まあまあいいことだと思う」が44%と、9割近い人が肯定的な意見をもっていることが分かりました。

 

育児休業を取得したことがある男性はわずか1%!

一方、男性に対して「育児休業を取ったことはあるか」を尋ねると、「ある」と答えたのはわずか1%。99%の人が育児休業を取得していないことが分かりました。これは厚生労働省が2014年に行なった調査結果の2.3%よりも少なく、まだまだ男性の育児休業取得が浸透していないことを示しています。

育児休業を取得したい男性は半数以上!

次に、育児休業を取得していない男性へ「自分に子どもができたら育児休業を取ろうと思うか」を聞いたところ、「取ろうと思う」が52%と半数を上回りました。実際の取得は進んでいないものの、家事や育児に参加したいと思っている男性が半数はいるということです。

 

取得しない理由は、仕事状況、昇給昇進、世間体などさまざま

さらに、男性へ「育児休業を取らなかった理由」を聞くと、「仕事を代わってくれる人がいないから(27%)」「上司が許してくれないと思うから(9%)」と、36%の人が仕事が忙しく休みにくいと感じていました。そのほか「給料に響くから(20%)」「出世に響くから(10%)」と、30%の人は社内での評価が下がることを懸念しており、「職場の男性で育児休業を取っている人がいないから(13%)」「世間体が気になるから(6%)」と、19%の人は男性が育児休業を取りにくい雰囲気があることが伺えます。このほか「育児は母親が中心となるべきと思うから(11%)」という消極的な意見も。いざ育児休業を取得する段階となると、仕事の仕組みや職場の雰囲気など、取得しにくい環境があると伺えます。

 

まとめ

政府は、男性の育児休業について、目標取得率を東京オリンピックが開催される2020年までに13%へ設定しました。この目標を達成するために、すでにいろいろな取り組みが始まっていて、その1つが、過去3年間に男性の育児休業取得者がいない企業に対し、2016年4月1日から男性従業員が育児休暇を取得した場合に助成金を支給するというもの。配偶者の出産から8週間以内に、連続5日以上(大企業は14日以上)の育児休業で、取得1人目で60万円(大企業は30万円)だそう。企業内で育児休業取得の第1号になるのは、勇気がいるかもしれませんが、より多くの企業で男性の育児休業取得者が増えることが望まれています。

 

◇「相談さぽーと通信 相談者実態調査」育児休業を取ったことがある男性はわずか1%!明らかになった育児休業制度の実態。育児休業を取りたいのに取れない。その理由は職場環境に!(日本法規情報)
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000115.000006827.html

 

qufour(クフール)編集部

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