2017年6月28日 06:00
毎朝、幼稚園バスのお迎えスポットまで息子と歩いていくのが日課ですが、最近話題のテレビCMの放送が始まったころにこんなやり取りがありました。
息子:うちには窓のない部屋はある?
――うちは全部の部屋に窓はあるね。どうして?
息子:弾道ミサイルが飛んで来たら、どこに隠れたらいい?
――そうだなぁ、1階のトイレの左側の部屋から荷物を全部出して隠れられるようにしようか(※家の構造上収納スペースもついているのです)。
息子:地下室みたいだから大丈夫?
――:たぶん大丈夫だよ。みんなで入るとちょっと狭いけどね。
息子:じゃあ、やっぱりテーブルの下がいいのかな……。
――:そうだね。幼稚園でも練習してるもんね。もっと上手になっておいたほうがいいかもね。
息子:おかーさん、地下室作れるかな?(※妻はDIYが得意)
――:さすがに材料がないから無理だねえ。
息子:じゃあ、隠れられる場所を探そう!
どうやら政府が制作したCM「弾道ミサイル落下時の行動」篇を見たようです。いろいろと話題になっていますが、かなり不安を煽っていますよね……。4歳児には、それはそれは強烈なインパクトを与えたようです。大人の目線からだと、あのレベルのCMに税金をいくら使ってんだよ! という別の文句も出てきますが。まあ、何よりも問題なのは隣国という事実も変わりませんが……。
万が一のときはあのアラートが鳴り響き、自宅の中で怯えながら過ごすことになります。もともと地震大国の日本で暮らしているからには、ある程度の防災対策をしている人が多いと思います。ですが、それは地震などの自然災害に対するものであって、弾道ミサイルなんて物騒なことを想定しているワケでもありません。備蓄している水や食料も弾道ミサイル時に使われたら本望ではないでしょう。
弾道ミサイルに関しては飛んでこないことを願うしかありませんが、いずれにせよ、これまで以上に防災対策をしておくのが安心かもしれません。
先日、「植物工場・スマートアグリ展2017」を見に行ったときに(記事はこちら)、「2017防災産業展 in 東京」という展示会が同時開催されていました。そこで防災対策に役立ちそうな浄水器をいくつか見つけました。実際に製品を借りて試してみようと思いますが、どんな製品なのかご紹介します。
まず、自動車部品の設計・開発などを行うテルという企業が開発した飲料水生成器「泉せせらぎ」。この製品は空気と電気だけで飲料水を作り出すのが特徴です。震災時など水道が止まってしまったときに、電源さえ確保できれば、飲料水を確保することができます。水が生成されるしくみとしては、以下のとおり。
1.空気を取り込み、空気中の水分を吸着する
2.ヒーターで温めて蒸発させる
3.外気温との差で水が発生
4.ろ過してキレイに
このしくみで1日約4リットルの飲料水の生成が可能となっています。使用する環境によっても異なりますが、1リットルあたりのランニングコストは約24円程度。本体価格は162,000円(税込)。とよたエコフルタウンのパビリオン内で本体を展示しているそうなので、気になる人は足を運んでみてはいかがでしょうか。
もうひとつ見つけたのが、センターレス研削・加工メーカーのミヤサカ工業の非常用蓄圧式浄水器「飲めるゾウ」と、ポリタンク型浄水器「飲めるゾウミニ」。
非常用蓄圧式浄水器「飲めるゾウ」は、「RO逆浸透膜」と「MF中空糸膜」という2つのフィルターを採用。NASAで開発されたRO逆浸透膜は、宇宙船内のおしっこも純水としてろ過できるフィルター。水の分子しか通さないフィルターのため、さまざまな不純物や細菌、ウイルスなどを除去できるため、河川や池、井戸、雨水などほとんどの水を飲料水として浄水できるとのこと。
「MF中空糸膜」に関しては、大腸菌をはじめ、サルモネラ菌などの一般細菌、異物や微生物のろ過を目的に、家庭用浄水器に広く用いられるフィルター。通常の水道水か、それと同等の水は飲料水として浄水できます。お風呂の残り湯や期限切れペットボトル水、貯水タンク水などは、原水が水道水であれば飲料水として利用可能。たとえば、色の変わったプールの水などは、生活用水としては問題なく使用できるとのこと。非常時に備えて購入する町内会や自治体などが増えているそうです。価格は200,000円(税込)。
ポリタンク型浄水器「飲めるゾウミニ」は、個人向けの製品。藻やゴミを取り除く「不織紙フィルター」、塩素や泥などのニオイを取り除く「活性炭フィルター」、大腸菌などの細菌やカビなどを取り除く「大型MF中空糸フィルター」のトリプルフィルター構造となっています。こちらも期限切れのペットボトル水や湧き水、お風呂の残り湯などを飲料水として浄水できます。
フィルター部分にコックをつけたら、付属のポンプで軽く圧力をかけて、コックのツマミをひねるだけで、汚れた水を飲料水として簡単に浄水できます。実際に試飲してみましたが、いたって普通の水という感じでした。また、飲料水にできない水(生活排水や海水など)は、手洗いや食器洗いなどの生活用水として安全に使用できるとのこと。家庭用の防災アイテムとしてはもちろん、野外イベントなどで利用されるケースも多いそうです。価格は20,000円(税込)。7月下旬に発売予定となっています。
我が家もペットボトルでたくさんの水を備蓄しているので、かなり気になるアイテムです。また、あらためて製品を試してみたいと思います。