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家電製品ミニレビュー
パナソニック「ナイトスチーマー ナノケア EH-SA40」

~イオンの力で寝ている間にお肌のケアができる
Reported by 本誌:阿部 夏子

パナソニック「ナイトスチーマー ナノケア EH-SA40」
 “寝ながらできる”というのは忙しい現代人にとってかなり魅力のある言葉だ。古くは睡眠学習から、寝ている間に痩せるという怪しげなダイエットサプリまで――“寝ながら”という冠を付けた様々な製品が登場してきた。

 できたらいいな――という思いとは裏腹に、現実はそう簡単ではないようで、ほとんどの製品はそのまま消えてしまっている。ところが昨年パナソニックから“寝ながら”できるという製品が登場した。しかも、同メーカーでは定評のある美容家電だという。これは放っておけない! というワケでさっそく購入した。

メーカーパナソニック
製品名ナイトスチーマー ナノケア EH-SA40
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格20,000円


製品パッケージ
パッケージ裏には就寝中に製品を使用している女性の写真が
本体正面

 製品の名前はその名も「ナイトスチーマー」。ベッドサイドに本体を設置して、睡眠中にスチームとパナソニック独自のnanoe(ナノイー)イオンを顔にあてることで、肌のハリやうるおいを保つという美容家電だ。

 製品の概要を聞いただけだと、これまでのスチーマーでも出来そうなものだという気もするが、実際にスチーマーを使用したことのある人ならわかるだろう。スチーマーは蒸気を集中的に顔や首などにあてることで、肌に水分をあてるというものだが、使用中は周りにかなり水分が付着してしまう。実際、パナソニックの「イオンスチーマーナノケア」では、防水シートが付属品として付いてくるくらいだ。量はそれほど多くないものの、本体の周りや着ている服にも多少の水分が付着する。寝ながら使ったら、寝具にも蒸気が付着して風邪をひいてしまいそうだ。

 美容家電には定評のあるパナソニックの製品だが、中でもスチーマーに関してはかなり評判が良い。女性タレントのブログにもしばしば登場し、口コミには弱い女性の間ではかなり有名な製品だ。それだけに、ナイトスチーマーへの期待は否応なしに高まる。

 まずは本体の外観から説明しよう。従来のスチーマーとは全く形状の異なる球体の形は、ベッドサイドに置くという用途から安定感を第一に考えたものだという。ころんとした見た目はなるほど、どっしりとしていて横からちょと押したぐらいでは転ばない。

 また、この形なら女性の寝室に置いてあっても違和感がなさそうだ。


本体側面
本体背面
本体裏面

 スチーマーという名前ではあるが、この製品、機能的にいうとナノイー発生器にスチーム機能がついたという言い方の方が合っているかもしれない。

 スイッチを入れるのはベッドに入ってすぐだ。最初の約20分間は上部の赤いLEDが点灯し、スチームが発生する。スチームといってもパナソニックのスチーマーとは全く印象が違うシロモノ。目には見えないし、周りが濡れるなんてこともない。イオンスチーマーナノケアでは、スチームは温かく、肌に浸透していく感じが実感できるが、ナイトスチーマーの場合は、吹き出し口に軽く手を当てると、湿気を感じるので分かるかなといった感じだ。商品の説明によると、就寝中の使用に配慮して、このスチームには風が含まれているという。


スチーム吹き出し口
スチーム発生時は上部のLEDが赤く点灯する 吹き出し口は手動で角度を設定できる

 約20分後、上部のLEDが青に切り替わったら、スチームは停止して、今度は朝までナノイーイオンが発生する。ナノイーイオンはスチーマー吹き出し口の下部分にあるナノイー吹き出し口から出る。ただしこちらも目には見えない。ただ、本体の動作音で、発生しているんだろうな。とわかる感じだ。

 気に入ったのは電源ボタン1つだけというシンプルな構造。寝る前にグチャグチャと操作をするのはイヤなのでこれは嬉しい機能だ。また、本体にはあらかじめ8時間電源OFF機能が搭載されているので、電源を切り忘れても安心だ。8時間という時間設定は就寝中に使うという製品ならではだろう。


ナノイー発生時はLEDが青に点灯する
ナノイー吹き出し口
操作は電源ボタンが1つだけ

 と言うわけでさっそくベッドサイドに本体を設置して、使ってみよう。推奨設置場所は、顔から約50cm程度離れた場所。購入する際には設置する場所を考えてからの購入がお勧めだ。

 使い始めるまでの準備としては、給水タンクを取り出して、水を入れるだけだ。横になって電源を入れると、スチームが出始める。後は、眠りに就くだけだ。


ベッドサイドに設置したところ。顔から50cm離れた場所に置くとなると置き場所を確保する必要がある 給水タンクは本体上部から取り出す 給水タンクの容量は約90ml。1回の使用で全てなくなる

 スチームは目に見えないもので、イオンスチーマーナノケアのように、使用中から「あぁ肌に浸透していく~」というような使用感は得られない。こんなものなのかなと思いつつ、20分たって今度はナノイーイオンに切り替わる。

 電源を付けてから2時間後、そろそろ眠ろうかなと思った時に肌を触ってみると、「あれ、違う」肌がモチモチするのだ。


スチーム発生時の運転音。微かにコポコポという音が聞こえる
nanoe発生時

 ナノイー搭載の加湿空気清浄機のレビューでも触れていたが、モチモチという表現がピッタリ。加湿空気清浄機に比べると、水の粒子が細かいので、そのもちもち感はおそらく数段上のものになっているだろう。手で頬を触ってみると肌が吸い付くような感触だ。

 毎年、この季節になるといくら加湿に気をつけていても、肌の乾燥を感じる。お風呂上がりに化粧水を付けたときに染みるような、痛いようなあの感覚だ。口の周りや、頬当たりが乾燥して、痛い。ファンデーションを伸ばすときに感じる「ヤバイ」というあの感じ。それがこの製品を使い始めてからはほとんど感じなくなった。

 ナイトスチーマーを起動させて眠りに就いた日は次の日の肌の状態が明らかに違う。

 嬉しいのは、ナノイーは肌だけでなく髪にも効果があるということ。パサパサで痛みきった私の髪は、静電気発生の格好の場所になっていたが、ナイトスチーマーを使い始めてから、セーターを切るときのパチパチが少なくなった。髪に潤いが戻ってきたような気がする。

 ここで1つ注意したいのが、この製品はあくまで美容補助家電だということ。説明書にもきっちりと記載されているとおり、いつものケアはしっかりすることも重要。つまり使っている保湿成分が含まれていない化粧水のを使って、効果を求めてもそれは厳しい。この手の製品を買い求める人ならば人並み以上のケアをしているとは思うが、参考程度に記しておく。


説明書には「必ず肌に合った化粧品でお手入れしましょう」と記載がある 使用後は本体を傾けて排水を捨てる
排水口は本体裏面にある

 さて、寝ながら、しかも効果はバッチリ実感できるという最強のようにも思えるこの製品、一点だけ気になる部分がある。

 それは運転中の動作音だ。顔から約50cm話した場所で一晩中運転音がポコポコとなっているので、寝付きの悪い私は当初、かなり気になった。加湿器や空気清浄機の静音モードよりはちょっと気になるかなぐらいの音なのだが、何しろ顔のすぐ横だ。寝ながら使うことを考えると、やっぱりちょっと気になる。

 とはいえ、この製品は寝ながら限定というわけではない。ベッドで、横になって読書するときや、テレビを見ながら使用するのも可能だ。私の場合、寝付きがかなり悪い方なので、寝る前の数時間をベッドの上で過ごし、いよいよ寝るという時には電源を切ってしまうこともある。何かをしながら顔のケアができるというのはやはり大きな魅力だ。

 最後に愛用者には気になるイオンスチーマーナノケアとの効果の違いについて少々触れておく。正直に言ってしまうと、イオンスチーマーナノケアの方が一度に得られる効果としては大きい。謳っている効果もイオンスチーマーナノケアの方が多く、また価格も上なので当然といえば当然かもしれない。ただし、掛かる手間と時間を考えるとナイトスチーマーの魅力は十分なものだ。

 極端な例を挙げると例えば酔っぱらって帰宅した時に、シャワーを浴びて「さて、スチーマーをしようか」とは、なかなかならないだろう。これがナイトスチーマーの場合だと、電源を入れるだけで次の日モチモチの肌が実感できる。これは、忙しい現代女性にはかなり嬉しい機能だ。

 肌のケアをした方が良いのは分かってはいる……事実、最近の美容家電はどれも質が高く、やったらやっただけの一定の成果を得られる。それでも、毎日と言われると、はっきり言って不可能に近いのが現実。ナイトスチーマーはその手軽さと、効果を実感すると、毎日続けてしまう。肌の手入れをなんとかしたい! でも時間がかかるのはイヤ! という人には是非試して欲しい一品だ。





URL
  パナソニック株式会社
  http://panasonic.co.jp/
  製品情報
  http://ctlg.panasonic.jp/product/info.do?pg=04&hb=EH-SA40
  ビューティ&ライフ関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/beauty.htm

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2009/01/19 00:01

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