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家電製品ミニレビュー
無印良品「ミル&ドリップコーヒーメーカー MC-CM50D」

~ミル機能が付いた真っ白なコーヒーメーカー
Reported by 本誌:阿部 夏子

無印良品「ミル&ドリップコーヒーメーカー MC-CM50D」
 コーヒーは断然ドリップ派だ。一人暮らしが長かったので、カップに直接ドリッパーを乗せて、コーヒーを作るのが毎朝の習慣だったのだが、自宅で作業を進める今の仕事に就いてからは、夜もコーヒーを飲むようになった。作業中に、一杯ずつコーヒーを淹れるのは非効率で、集中力もとぎれてしまう。今までのコーヒーの淹れ方では追いつかなくなったのでコーヒーメーカーを購入することにした。

 どうせ買うならコーヒーがおいしく淹れられるものがいい! ということで購入したのは無印良品の「ミル&ドリップコーヒーメーカー MC-CM50D」。豆を自宅で挽いてコーヒーを淹れるなんてちょっとツウっぽい……というミーハーな理由ともう1つは「白いコーヒーメーカー」って珍しいなと思ったのが購入の理由。コーヒーメーカーというと、黒や灰色など暗めの本体が多いイメージだが、この製品はポット以外は全て真っ白で、一人暮らしの女性の部屋にあっても違和感がなさそうだ。メーカー希望小売価格は7,900円で、直販サイトで同額で購入した。

 本体サイズは174×276×302mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約2.3kg。ミル機能が搭載されていることもあって、単機能のコーヒーメーカーにくらべるとやや大きめな印象。だが、本体カラーが白なので圧迫感がない。ミル機能があるので、スイッチ類がたくさんあるのだろうなと想像していたのだが、スイッチは正面に一つだけというシンプルさ、また本体の凹凸が少ないのも特徴の1つだろう。また、本体には浄水フィルターも内蔵されている。集合住宅に住む人間にとっては魅力的な機能だ。

 パッケージには本体のほかに、フィルター5枚とコーヒー用の計量カップが付属する。


製品パッケージ
製品側面

操作スイッチは正面に1つあるだけだ 本体のほかに計量カップと、フィルターが付属する

 本体の上部には2つのフタがある。手前側が豆を入れて、挽くカップで、奥が水を入れるカップになっている。水を入れるカップの側面には階段のような目盛りが書いてあり、淹れる量に合わせて水を入れられる。容量は最大650mlでカップにすると約5杯分だ。


製品上部。左の小さいボタンが付いているのがミル用カップ。その右側が給水タンク
ミルカップを外したところ
ミルカップの内部。フタもカップも取り外して洗うことができる

ミルカップを取り外したところ 給水タンクの内部。階段状の目盛りあって、タンクに入れる水の目安を表している
水抽出部

 まずは豆を挽いてみよう。実は自宅でコーヒー豆を挽くのは始めてなので、それだけでなんだか特別な感じがしてワクワクしてしまう。

 本体の状態はプラグを差して電源ボタンは「OFF/ミル」の状態。電源ボタンを「ON」にするのはコーヒーを淹れる時だ。

 ミルのカップを開けてコーヒー豆を入れる。量の目安は付属のスプーン2杯で2カップ分、3杯で3カップ分と飲みたい量に合わせて挽けるようになっている。豆は2杯分から、最大で5杯分(40g)まで挽くことができる。

 そのあとフタを閉めて、フタの隅にあるボタンを押してそのまま10秒間ほど待つ。振動は思ったよりもなく、「ギギギー」という豆を挽く音だけがしばらく続く感じだ。10秒というのはあくまで目安の時間なので好みで挽く時間を変えて自分好みの挽き加減を楽しむこともできるという。


その時必要な分の豆をミルに入れる ミルカップのフタの隅にあるボタン ボタンを押して10秒ほど豆を挽く

 ここでまず気になったのがミルのフタがかなり固いということ。もちろん安全面を考えてというのもあるのだろうが、ミルのフタだけ開けようとしてもなかなか開けることができない。まず、となりの給水タンクのフタを開けて、それからミルのフタを開けるようにしなければならなかった。フタを開けるときはそれでいいのだが、問題は開けるとき。かなりフタが固いのでついつい勢いをつけて開けてしまいがちだが、そうするとコーヒーの粉が周りに飛び散ってしまう。慎重に、静かに開けるように注意したい。


ミルカップのフタがかなり固かった なかなか開けることができず、結局給水タンクのフタを開けてからミルカップのフタを開けるようにした 豆を挽いてからフタを開けるときにはかなり注意が必要。力を入れてフタを開けると、周りに粉が飛び散ってしまう

 挽いた豆を使ってさっそくコーヒーを淹れる。本体側面の取っ手を引っ張り出すと、ドリッパーをセットするバスケットが出てくる。そこに、フィルターをセットして挽いた豆を移す。

 次にボトルにフタをして保温板の上に載せて、コーヒーを淹れたい量の水を水タンクに入れる。水タンクには目盛りがついているので、水をあらかじめ計る必要はない。そこまでセットしたらスイッチをONにして準備は完了だ。2杯のコーヒーを作るのにできあがるまでの時間はおよそ5分ほど。豆から挽いても7分ほどで完成する。


ドリッパーを本体からスライドさせるようにして出す 本体にセットされているドリッパー 紙のフィルターをセットして挽いた粉を移す

給水タンクに水を入れる
粉と水をセットしたら電源スイッチを入れる コーヒー抽出部。ポットのフタを伝ってコーヒーが抽出される

できあがったコーヒー。豆から挽いたコーヒーはコクがあっておいしくいただけだ
 できあがったコーヒーはまずコクが全然違う。インスタントコーヒーを飲んでいるとレギュラーコーヒーを飲んだ時に「これがコーヒーだよなぁ」と格段においしく感じるが、挽いた豆を使って入れたコーヒーは更にその上をいく感じだ。豆を粗めに挽いたり、ブレンドしたりして自分好みのコーヒーを作るのことも楽しめそうだ。

 この製品は豆から挽いていれた本格的なコーヒーはもちろん、市販のコーヒー粉を使ってコーヒーを淹れることもできる。朝の忙しい時は市販の粉を使って、ゆっくりコーヒーを楽しみたい時は豆を挽いてと使い分けできるのは便利だ。

 ポットは一般に多いガラスではなく、ステンレス製で、ある程度の保温効果もある。

 残念なのがポットに貼ってある注意書きのシールがきれいに剥がれないこと。真っ白な本体にシルバーのポットでシンプルな外見だけにこのシールがかなり目立ってしまう。使用上の注意があるのは当然としても、それを理解した上できれいに剥がして使うという選択肢も残しておいてほしかった。


ステンレス製のポット。保温性があり、真っ白な本体にもマッチするデザインだ 残念なのが注意書きのシール。これがなかなか剥がれないのだ

 本体のお手入れは簡単。ミルのカップ部分は取り外して洗うことができるし、ドリッパーも取り外しが効くので簡単に洗うことができる。そのほかドリッパーの上部分に設置されている浄水フィルターも月に1回程度のお手入れが必要、とはいっても水ですすぐだけだ。


ドリッパーも取り外して洗うことができる 本体にはまっている浄水フィルター。月に1回ほど水ですすぐ必要がある

 気になったのが、水タンクが洗えないということ。浄水フィルターがついているうえに、コーヒーを淹れる時はお湯を沸騰させているので汚いことはないのだが、神経質な人は気になるかもしれない。また本体が白いので汚れは目立つ。キッチンに置いているとどうしても油が付いてしまうので、本体外側も気づいた時にはマメに掃除する必要がありそうだ。とはいえ、おしゃれな家電を求めて購入したのだったらこのくらいの手間はなんでもないだろう。

 味はもちろんシンプルなデザインが気に入っている。最近はデザイン家電ブームでコーヒーメーカーもおしゃれな製品がたくさん出回っているが、機能と値段、デザイン性の高さを考えると無印良品の製品はバランスが良く、さすがだなと思わずにはいられない。

 ミル挽き機能がついているコーヒーメーカーというとなんとなく敷居が高そうなイメージだが、これならば手軽に、おいしいコーヒーを楽しめる製品だ。





URL
  株式会社良品計画
  http://ryohin-keikaku.jp/
  製品情報(無印良品ネットストア)
  http://www.muji.net/store/cmdty/detail/4945247362381

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2008/04/09 00:06

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