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ミーレ、スチーム仕上げでしわを軽減する全自動洗濯機

ドラム式全自動洗濯機「W 5965 WPS」

 ミーレ・ジャパンは、しわを軽減するスチーム機能を搭載したドラム式全自動洗濯機「W 5965 WPS」を4月1日より発売する。希望小売価格は420,000円(税抜)。

 ドイツの家電ブランド、ミーレのドラム式全自動洗濯機。洗濯・脱水容量は8kgで、同社のラインナップでは最高級モデルにあたる製品。衣類を蒸気で加熱し、しわを軽減するスチーム機能を搭載した点が特徴。洗いあがりのしわを減らし、アイロンがけの時間を最大50%短縮できるという。

スチームケア中のドアは、細かい水滴で曇っている
左が洗濯後にスチームケアを施したシャツ。右が洗濯後にそのままにしていたシャツ。スチームケアによってシワが目立たなくなった
操作パネルでスチームケアを選択すると、所用時間が表示される

 スチーム機能は、洗濯後の濡れた衣類のしわを軽減する「スチームケア」と、しわが付いた乾いた衣類をリフレッシュする「リフレッシュ」の2種類を用意するほか、通常の洗濯コースに追加することもできる。衣類の素材に合わせて噴射リズムや、ドラムの回転速度、スチームの温度は設定可能。スチーム機能の対応容量は2kgまで。

 スチームは上下の2カ所から噴射される。ドラム内だけでなく、下部からもドラムにもスチームをあてることで、スチーム効果を素早く高めるという。

カットモデル
ドラムの上下にスチームの噴射口を設けた
衣類に合わせて最適なスチーム加熱を行なう

31種類の洗濯コースを用意

 洗濯コースは計31種類を用意した。コットンやシルクなど繊維の種類に合わせて、水位や洗濯リズム、脱水回転数を自動で設定する。

 このうち、洗濯時間を長く、洗濯温度を低くすることで、通常コースより消費電力量を最大20%抑える「エコプログラム」や、枕やカーテンなどの大きな洗濯物に対応するコース「ホームXLプログラム」も用意している。

素材に合わせて31種類の豊富なプログラムを搭載する
省エネに配慮した「エコプログラム」では、洗濯時間を長く、洗濯温度を低くして、省エネする
大きな洗濯物に対応する「ホームXLプログラム」として、カーテンや枕、バスローブなどのコースを搭載している
通常の「コットン」洗濯コースでは、洗濯温度が75℃でドラム脱水回転数が1,600rpmの場合、洗濯時間は1時間59分と表示される。温度や回転数は手動で変更できる
エコプログラムの「コットンエコ」設定時。所要時間は3時間近くに延びるが、省エネして運転するという

 このほか従来モデルからの変更点として、モーターには業務用タイプを採用。耐久性と静音性を高めたという。また本体設計を揺れに強い構造にし、ドラムの最高脱水回転数を1,600rpmに高めた。

ミーレは業務用の洗濯機も製造しており、新製品にはこの業務用モーターが搭載されている
デリケートなウールを洗うコースでは、ドラムの回転数の上限が1,200rpmに設定されており、衣類を傷めないよう配慮されている

 ドラムには蜂の巣状の突起を設けた「ハニカムドラム」を採用し、凹凸の表面に薄い水の膜を作って衣類を優しく洗う。

ドアの内側には凸部を設けている
蜂の巣のようなハニカム状の突起を設けたドラム。薄い水の膜を張り、衣類を優しく洗えるという
ドアのオープンボタンを押すと、LEDライトが自動で点灯する
ドアはガラス製で、ドアを開けるボタンを押すと、明るいLED灯が庫内を照らす

 デザイン面では、操作パネルを斜め23度に設計し、見やすさと操作性に配慮した。

 本体サイズは、595×610×848~863mm(幅×奥行き×高さ)。定格消費電力は2.2kw。カラーはロータスホワイト。

操作パネル
本体側面
左端が洗剤ケース。右側の窪みには、軽い汚れのコットンや合成繊維を最短20分で洗える

 同時に、乾燥容量7kgの衣類乾燥機「T 8823 C」も発売する。希望小売価格は300,000円(税抜)。機能は従来モデル「T 8822 C」と同じで、操作パネルなどの外観を「W 5965 WPS」に合わせた。

左側が「T 8823 C」、右が「W 5965 WPS」
操作パネルは「T 8823 C」にあわせて斜め23度に設計した

コンセプトは“衣類をより長く、美しく使って欲しい”

 ミーレが日本向けに洗濯機の新製品を発売するのは3年ぶり。同社は、洗濯機や乾燥機のほかにオリジナルの洗剤も販売しており、衣類をより長く、美しく使って欲しいという「トータルランドリーケア」をコンセプトとしている。

ミーレ・ジャパンの松原秀樹社長

 ミーレ・ジャパンの松原秀樹社長は、「ミーレの製品は、世界では洗濯機と乾燥機が1番売れている。日本国内では、食洗機の売上が最も高いが、世界で認められている洗濯機、乾燥機の分野でも、日本でハイエンドモデルを発表し、その良さを伝えたい」と期待を込めた。

 ミーレの洗濯機は、日本メーカー製よりも洗濯時間が長いが、スピードよりも衣類を優しく洗うことにこだわって開発している。希望小売価格は40万円超と高額だが、20年の使用を想定した耐久試験を行なうなどの自社基準を設けている。

小林 樹