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北海道、東北、四国の3電力会社が9月1日から電気料金を値上げ

~家庭用は7.73%から8.94%の値上げ幅

 経済産業省(経産省)は6日、北海道、東北、四国の3電力会社から提出されていた電気料金の値上げ申請を認可した。電力会社3社は、9月1日から値上げを行なう。

 申請内容については、国による審査や公聴会などの内容を踏まえ、経産省から修正指示が出されており、当初の申請内容に比べて値上げ幅が圧縮された。なお、規制分野である家庭向け電気料金の査定に合わせ、企業向けの自由分野の値上げ幅も圧縮された。

 北海道電力の家庭向け電気料金の値上げ幅は、当初の10.20%から7.73%に削減された。家庭向けの3段階料金では、生活に不可欠とされる第一段階料金が抑えられ、使用量が多い第三段階料金が大きく値上げされる。

3段階料金の値上げ幅

 モデル料金とされる「30A契約で平均使用量が260kWhの家庭」の場合、従来の月間6,626円から6,939円へ、4.72%の値上げとなる。しかし、使用料が多い「50A契約で平均使用量が420kWhの家庭」では、11,391円から12,166円へ、6.80%の値上げとなる。

アンペア契約別の値上げ幅モデル

 東北電力の家庭向け電気料金は、当初の11.41%から8.94%に抑えられた。北海道電力同様に、家庭用の3段階料金では、使用料が多いほど値上げ幅が大きくなっている。

3段階料金の値上げ幅

 平均的な「30A契約で平均使用量が240kWhの家庭」では、従来の月間5,796円から6,067円へ、4.68%の値上げとなる。使用量が多い「50A契約で平均使用量が450kWhの家庭」では11,516円から12,422円へ、7.87%の値上げとなる。

アンペア契約別の値上げ幅モデル。使用量が増えるほど、値上げの影響が大きくなる

 四国電力の値上げ幅は、当初の10.49%から7.80%へ抑えられた。使用量が大きいほど、値上げ幅が大きくなるのは、他の2社と同じ。

3段階料金の値上げ幅

 平均的な「平均使用量が300kWhの家庭」では、従来の月間6,876円から7,227円へ、5.1%の値上げとなる。「平均使用量が500kWhの家庭」では、従来の12,264円から13,137円へ、7.1%の値上げとなる。

四国電力で一般的な「従量電灯A」契約ではアンペア契約がない。電気の使用量が大きくなるほど、値上げ幅が大きくなるのは同じだ

 東日本大震災以降の電気料金の値上げは、東京電力、関西電力、九州電力の3社に続くもの。値上げ申請をしていないのは、北陸電力、中部電力、中国電力、沖縄電力の4社となった。

伊達 浩二