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北海道電力、数値目標を持った節電期間が終了

~目標7%に対して、実績は約4.7%

 北海道電力は、数値目標をもった節電期間が8日で終了したことを受け、節電実績などを公開した。

 北海道電力は、2012年12月3日から2013年3月29日までを節電要請期間としており、12月10日から3月8日の平日については、2010年度比で「7%以上」の数値目標が設定された。今冬に数値目標を持った節電期間が設定されたのは、北海道電力のみ。

 節電による電力需要の減少量は約23万kWで、降雪による影響を考慮すると約25万kW、節電率では約4.7%に相当するとしている。

約4.7%の節電実績となった

 北海道電力では、今冬の供給力を596万kWとしていた。節電期間中に、供給予備力が70万kW以下となる「やや厳しい」状況となった日は15日間あった。また、12月からの節電期間における最大電力については、7%の節電目標の基準である538万kWを超える日が8日発生し、1月18日には今冬の最大電力である552万kWとなった。

電力需給の推移。「やや厳しい」状況だったのは15日間

 一方、供給力面では発電設備の計画外停止等により、最大で78万kWの計画外停止等が発生する状況もあった。火力発電所への負担が高まったため、故障による計画外停止や出力抑制は増えており、2010年度の45件に対して、86件と約1.9倍に達している。これは、泊原子力発電所が停止しているため、火力発電所の利用率が上昇したことが背景にあるという。

 北海道電力では、最大需要と計画外停止が重複していた場合は、電力の需給が逼迫していたとしている。

計画外停止や出力抑制によって減少した発電量
北海道電力の火力発電所では、苫東厚真火力発電所だけがベース電源として高い利用率を想定している。しかし、原発の停止後は、他の火力発電所も苫東厚真と同等の高い利用率となっている
利用率の上昇で設備への負担が高くなり、計画外停止や出力抑制の件数が増えている
最大需要日と最大計画外停止が重なっていたら需給が逼迫していたという

伊達 浩二