ダイソン、部屋をむらなく暖める“羽根のない”ファンヒーター

~扇風機としても使用可能で、1年通して使える
「dyson hot+cool AM04」

 ダイソンは、“羽根のない”扇風機の「エアーマルチプライアー」の新型モデルとして「dyson hot+cool AM04(ダイソン ホット アンド クール)」を、ダイソンオンラインストアで本日より発売した。価格はオープンプライス。オンラインストアでの販売価格は57,000円。家電量販店の販売は10月20日から。

 羽根のない扇風機 エアーマルチプライアーの技術を活かした暖房器具。エアーマルチプライアーでは、本体に取り込んだ空気をミックスフローインペラー、飛行機のエンジンにも使われているターボチャージャーにより加速。加速された空気の流れを2.5mmの隙間から押しだすことで、吸い込んだ空気の約6倍の風量を生み出す。

 暖房機能を搭載したhot+cool AM04では、風を放出する本体上部の楕円形パーツの両サイドにPTCセラミックプレートを搭載。セラミックプレートで暖めた空気を放出することで、室内を暖める。

製品本体本体側面本体背面
土台部分カットモデルモーターなどの部品は全て土台部分に格納されている
独自の技術により吸い込んだ空気の約6倍の風量を放出する室内をムラなく暖めることができるという

 本体には温度調節を行なう自動制御サーモスタットが搭載されており、最大37℃まで1℃単位の温度調節が可能。室温が設定温度まで達すると自動で電源が切れ、室温が下がって来ると再び電源が入る。

 また、温度を0℃に設定した場合、温風機能が切れ、扇風機として使うことができるとし、冬場だけでなく通年通して製品を使うことができるという。なお、温度調節は1℃から設定可能だが、hot+cool AM04では温度設定をした場合のみ温風が出る仕組みになっており、冷風を出して室温調節することはできない。

温度は最大37℃まで設定可能。温度設定時は本体土台部分に数字が浮き上がる暖房使用時は電源ボタンの周りは赤く光る冷房使用時は青く光る

 そのほか、エアーマルチプライアーシリーズに搭載されている風量調節機能や、首振り機能、風向き調節機能なども搭載する。本体には操作用リモコンが付属し、離れた場所からの操作も可能。

付属のリモコンリモコンには磁石が内蔵されており、本体上部に張り付けて収納できる

 安全対策としては、表面温度が高温にならない独自の構造を採用するほか、本体転倒時に自動で電源が切れる転倒安全スイッチを搭載する。

 本体サイズは200×200×579mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は2.42kg。従来のエアーマルチプライアーシリーズの中では最も小さいモデルとなる。暖房使用時の最大消費電力は約1,400W、扇風機として使用した場合の消費電力は20W。なお、適用床面積は公式には発表されていないが、約8~10畳程度の部屋までは対応するとしている。

 本体カラーは「アイアン/サテンブルー」と、「ホワイト/シルバー」の2色。

「ホワイト/シルバー」土台部分部分をずらすことで風向きを調節することもできる写真は風を上向きに設定したところ
ダイソンのエンジニア マーティン・ ピーク氏

 ダイソンのエンジニア マーティン・ ピーク氏は、「従来の暖房器具の問題点であった、暖かさのムラ、安全性、掃除のしにくさなどを全てクリアした製品。部屋中をムラなく、安全に暖めることができるだけでなく、サーモスタット技術により省エネ性も確保している」と語った。

 会場には、9月20日より発売されるコードレススティッククリーナー「Dyson Digital Slim DC35 multi floor pink(ダイソン デジタルスリム DC35 マルチフロア ピンク」も展示されていた。これは、乳がんの啓発推進を行なう「ピンクリボン」限定モデルで、オンラインストアのみで1,000台販売される。希望小売価格は49,800円。機能などは従来のDC35と同等。

 ダイソンでは、NPO法人日本乳房健康研究会と共にピンクリボンの活動を支援し、ピンクリボンバッジに関する費用を寄付するとしている。

9月20日より限定発売する「ピンクリボンモデル」(右)。左は従来のDC35操作部




(阿部 夏子)

2011年9月15日 15:31