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部屋の隅にたまったゴミを風の力で取り除くロボット掃除機「ココロボ」

部屋の隅の掃除を強化

「COCOROBO(ココロボ) RX-V95A」

 シャープは、部屋の隅に溜まったゴミを取り除く機能を搭載したロボット家電「COCOROBO(ココロボ) RX-V95A」を4月下旬より発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は90,000円前後(税抜)。

 独自の人工知能「ココロエンジン」によるコミュニケーション機能を搭載したロボット掃除機。除菌や消臭効果のあるプラズマクラスターイオンを放出する機能も備える。新モデルでは、ロボット掃除機ユーザーの多くが不満に感じていた部屋の隅の掃除を強化した。

 サイドブラシが届かない部屋の隅まできちんと掃除できるように、部屋の隅に溜まったゴミを風で移動させて本体で吸じんする「エアーすみブラシ」を新たに搭載。本体のセンサーで部屋の隅を検知すると、左右に首振り走行しながら、隅に向かって強く風を吹き付け、隅に溜まったゴミをココロボの進行方向に移動させる。その後、本体でゴミを吸じんするという仕組み。本体のサイドには、風の吹き出し口が新たに設置された。

 エアーすみブラシの採用により、部屋の隅のゴミは従来の約2.6倍除去できるようになった。

上部のフタを開けたところ。ダストボックスが入る
付属のリモコン
ダストボックスを取り外したところ
多くのユーザーが不満に感じていた部屋の隅の掃除を強化した
本体サイドから隅に向かって風を吹き付ける「エアーすみブラシ」機能を新たに搭載する
風の吹き出し口
部屋の隅に向かって風を吹き出し、ゴミを進行方向に移動させる
部屋の隅を認識すると、左右に首振り走行しながら、隅に向かって強く風を吹き付ける
従来機種に比べて部屋の隅のゴミの除去率は2.6倍になった

状況に合わせて走行パターンを自動で切り替え

 また、走行パターンも強化した。ココロボは、超音波センサーで室内を検知しながら、縦・横に走行していくが、新モデルでは、状況に合わせて様々なパターンを組み合わせる「縦横無じんシステム」を採用。家具などの物が多い場所ではランダム走行、部屋の隅では首振り走行、ゴミが多い場所では重点的な8の字走行、椅子の脚周りで一周するくるりん走行など、状況に合わせて自動で切り替える。

 本体サイズは直径310mm、高さ90mmで、従来より約10%薄型化しており、ソファの下なども掃除可能。また、20mmの段差まで乗り越えることができる。

運転スタート時は従来同様に縦・横に走行するが、状況に応じて走行パターンを切り替える
ゴミが多い場所は8の字走行して、念入りに掃除する
本体は更にコンパクト化して、狭い場所の掃除に向くという

ますますおしゃべりになって、自分の仕事をアピール!

 独自のコミュニケーション機能では、掃除中もおしゃべりする機能を新たに追加。本体稼働中に「壁際やりまーす!」、「ここは念入りに!」、「ゴミ発見!」など運転状況をしゃべるほか、起動時の挨拶などもバリエーションが豊富になった。また、留守中の働きぶりをしゃべる機能も追加した。本体の音声は、標準語と関西弁が選べるほか、SDカードを使って孫など家族の声を吹き込むこともできる。

 連続運転時間は約100分間で、掃除可能面積は約40畳。本体カラーはゴールド系。

 下位機種として、SDメモリーカードや音声認識機能を省略した「RX-V70A」も同時発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は75,000円前後(税抜)。本体カラーはホワイト系。

留守中の働きぶりをしゃべる機能を新たに追加した
SDカードを使って家族の声を吹き込むこともできる
左から上位機種「RX-V95A」のカットモデル、「RX-V95A」本体、下位機種「RX-V70A」

日本の家屋を研究している点が差別化につながる

シャープ 健康・環境システム事業本部 ランドリーシステム事業部 副事業部長 兼 国内商品企画部長 檜垣整氏

 シャープ 健康・環境システム事業本部 ランドリーシステム事業部 副事業部長 兼 国内商品企画部長 檜垣整氏は、2015年度以降のロボット掃除機の需要について「用途や場所別に掃除機を使い分ける意識が増加していることや、有職主婦の増加からも拡大傾向にある」と話し、前年比121%の増加を見込む。

 また、パナソニックやダイソンなど、他社メーカーの参入が相次いでいる点については「市場が活性化しているのは良いこと。シャープでは、日本のメーカーとして、日本の家屋を研究している。どういう掃除をすれば受け入れられるのか、海外メーカーとは違うアプローチをしている。これが他社とは大きな違い」と話した。

阿部 夏子