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大小のゴミを残さず吸い取るフェルト製ヘッド搭載のダイソン フラフィ

 ダイソンは、コードレス掃除機の新モデルとして「ダイソン フラフィ コードレスクリーナー DC74」を10月14日からダイソンオンラインストアで、10月23日から全国の家電量販店などで発売開始する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、フトンツール、ハードブラシ、延長ホースなど6種類の付属ツールが付属する「DC74 モーターヘッドコンプリート」が84,800円前後(税抜)、付属ツールが3種類の「DC74 モーターヘッド」が74,800円前後。

「ダイソン フラフィ コードレスクリーナー DC74」
ヘッド部分を大幅に改良した
ナイロンフェルトとカーボンファイバーブラシを採用する
プレゼンテーションを行なったダイソン シンガポール・マレーシア コードレス製品開発部責任者 Kevin Grant(ケビン グラント)氏
専用ブラケットで壁掛け収納に対応

 コードレススティッククリーナーの新モデル。シリアルや米、猫トイレの粒など「大きなゴミ」と、花粉やダニ、髪の毛などの「小さなゴミ」の両方を残さず吸い取れるように、ヘッド部分を大幅に変更した。同社によると、一般的な掃除機は大きなゴミか小さなゴミのどちらかが得意で、両方のゴミを取れる掃除機はないという。特に大きなゴミは、ヘッド部のカバーにより、まるで除雪車のように、ゴミが押し出されてしまう。

一般的な掃除機の場合、大きなゴミは前方のエッジの部分で押し出されてしまい、まるで除雪車のようにゴミが寄せられるだけ
一般的な掃除機のヘッド、エッジ部分
DC74ではエッジ部分を完全に露出させる構造を採用

 新モデルでは、この問題を解決するために前方のエッジ部分を完全に露出。ブラシバーを内側に配置することで、ブラシの幅をヘッドの幅と同じサイズまで大型化した。ブラシ素材としては、柔らかいナイロンフェルトと、従来より採用している静電気の発生を抑えるカーボンファイバーブラシを採用。エッジ部分がなくても、床との密着度を高めることができ、微細なホコリまで取り除くことができるという。

柔らかいナイロンフェルトと、従来より採用している静電気の発生を抑えるカーボンファイバーブラシを採用
カットモデル。モーターを内部に配置し、ブラシの幅をヘッドの幅と同等とした
ナイロンフェルトが細かいゴミまで残さず取り除くという

 会場では、パナソニックのキャニスター型サイクロン式掃除機と、シャープのスティッククリーナーを使ったデモを行なった。2機種のヘッドが大きなゴミを押し出していたのに対し、DC74ではゴミを残すことなく吸引。フローリングの床の溝部分に詰まった微細なゴミも取り除くことができた。

会場で行なわれたデモンストレーション。左からパナソニックのキャニスター型サイクロン式掃除機、シャープのスティッククリーナー、ダイソンDC74
フローリング、溝、畳、カーペットの床面に、木くず、重曹、猫砂、植物肥料などのゴミを散らす
フローリングの上に散らした木くずを掃除する時にダイソン以外の2機種は、前方のエッジのゴミが溜まっている
掃除後の様子。ダイソン以外の2機種が掃除した後にはゴミがかなり残っていた

 ヘッドのナイロンフェルト部分は取り外して、水洗いすることもできる。

 ヘッド部分以外の仕様は既に発売している「DC62」とほぼ同様。モーターにはダイソン独自の「デジタルモーターV6」を採用しており、サイクロン部にはサイクロンを2層に配置した「2 Tiar Radial(ティアーラジアル)サイクロン」を備える。充電時間は約3時間半で、使用時間は最大20分。バッテリーにはデジタルモーターV6との相性が良いニッケルマンガンコバルトバッテリーを採用する。

本体カットモデル。サイクロンを2層に配置した「2 Tiar Radial(ティアーラジアル)サイクロン」と、独自の「デジタルモーターV6」を採用する
充電時間は約3時間半で、使用時間は最大20分

 なお、ナイロンフェルトを採用したヘッド部だけの別売りは行なわない。これはヘッドに内蔵されたモーターの種類が他機種とは異なり、電圧制御などが必要なためだという。

 ダイソンでは、2011年よりコードレススティッククリーナーの発売を開始したが、以降、日本の掃除機市場におけるコードレスティッククリーナーのシェアは年々増加しており、そのうちダイソンのシェアは約65%(2014年現在)を占める。ダイソンでは、今後もスティッククリーナー市場はさらに成長を遂げ、2014年には300億円を超す市場に成長するとみている。

 また、9月17日に発表されたダイソン本社の決算結果によると、ダイソンの2013年度の売上高は約13億ポンド(約2,275億円)で、利益は約3億8,200万ポンド(約668.5億)を達成している。特にアジア地域での成長が著しく、日本の掃除機市場においてはブランドシェアNo.1を達成している。

コードレススティッククリーナーの市場は年々拡大しているが、ダイソンのシェアはそのうち65%(2014年)を占めるという
日本の掃除機市場でブランドシェア(金額ベース)No.1を獲得している

阿部 夏子