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会社分割及び吸収合併により、ハイアールアジア株式会社設立へ

 ハイアールアジアインターナショナルは、同社の調査研究・企画開発に係る事業を7月24日にハイアールアクアセールスの完全子会社として設立したハイアールアジアR&Dに継承すること、および、ハイアールアクアセールスがハイアールアジアインターナショナルを吸収合併することを発表した。10月1日を持って、存続会社である現ハイアールアクアセールスは、商号を「ハイアールアジア株式会社」に変更するという。

 ハイアール アジア インターナショナルは、日本を含むアジア地域の統括本社として、ハイアールグループが2012年1月5日に設立したもので、日本並びにアジア地域向けの商品開発及び、販売を行なっている。現在日本では、高付加価値製品を扱う「AQUA」と、スタンダードでベーシックなエントリーモデルを扱う「Haier」のダブルブランドで展開している。

 一方、ハイアールアクアセールスは、ハイアールが三洋電機から買収した洗濯機、家庭用冷蔵庫事業を活かして設立された会社で、家庭用の冷蔵庫、洗濯機のほか、業務用の洗濯機など「AQUA」ブランドの製品を担当していた。

 現ハイアールアジアインターナショナルでは、今年2月に伊藤嘉明氏が代表取締役社長兼CEOに就任して以降、人事制度や組織の改革、事業戦略や事業領域の見直し、拡大、amadanaとの業務提携などに取り組んでいる。今回の本会社分割及び、合併は、今後の経営改革をより迅速かつ、強力に推進し、グループ一体となった経営体制の構築と競争力強化を目的として行なうという。

 調査研究・企画開発に係る事業を継承するハイアールアジアR&Dは、各地域に「製造」「販売」「研究・企画開発」の機能が独立して、事業展開を行なうというハイアールグループの方針に基づいて会社分割された。今後、ハイアールアジアR&Dではユーザーや取引先との距離をゼロにするゼロディスタンスを実現させ、収益構造を明確化しながら事業を推進するとともに、将来的には他企業からの研究・開発に関する受託や技術の外販にも取り組んでいくという。なお、代表取締役はハイアールアジアインターナショナルと同様、伊藤嘉明氏が務め、本店所在地もハイアールアジアインターナショナルと同じ大阪府大阪市に構える。

 ハイアールアクアセールスと、ハイアールアジアインターナショナルの会社合併に関しては、グループ全体の総合力をより一層高め、経営の効率化や事業強化のための戦略的人員配置を行なうことを目的とする。会社合併後は、ハイアールアジア株式会社のマーケティング部門が中心となってAQUAブランドの戦略策定を行ない、日本およびASEAN地域が一体となり、新しいブランド価値の構築を推進していくとしている。

阿部 夏子