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UVランプでダニを死滅させるためには1スポット60秒の照射が必要―ダイソン微生物学者

シニアパフォーマンスエンジニアのToby Saville氏

 ダイソンは、ハウスダストとその対処法に関するメディア向けセミナーを都内の保育園で開催した。ダイソンは、「小さな子ども達が生活する環境を清潔に保つため」に、キャニスター型掃除機「DC63」を都内の51カ所の保育園に寄付しており、今回はその中の1つのこども園でセミナーを開催した。

 ダイソンでは、掃除機の研究開発を進める上で、ハウスダストがどのようなものかを知る必要があるとして、2001年にハウスダスト研究所を本社内に設立。当時は、今ほどハウスダストの研究が盛んではなかったため、自社内に施設を作ったという。

 セミナーはハウスダスト研究所の微生物学者で、シニアパフォーマンスエンジニアのToby Saville氏が行なった。同氏によると、掃除機で取れるゴミのほとんどは「人の皮膚」で、その量は1週間約28gにもなるという。人の皮膚は家ダニのエサとなり、ダニは1日に20回以上フンをし、それらダニやダニのフンは、ひとたび舞い上がると30分以上も空中を浮遊しているという。これらのハウスダストは、特に小さい子供が反応しやすく、こまめな除去が必要になる。

掃除機で除去したゴミの塊にはダニやカビ、抜け毛など様々なものが含まれる
しかし最も多いのは人の皮膚だという
その量は1週間で28gにも及ぶ
人の皮膚はダニのエサになる
ダニはソファや寝具に潜んでいる
一度ダニやそのフンが舞い上がると30分以上空中を浮遊する

 最近、UVランプや振動で布団やマットレスのハウスダストを除去するという製品が注目されているが、同氏によると、それらの製品でダニを除去するのは難しいという。

 「例えばUVランプを使ってダニを死滅させようとしたら1つのスポットに対して約60秒ライトを当て続けなければなりません。また、ライトが照射するのはマットレス表面のみで、奥に潜んだダニには全く効果がありません。振動でダニやゴミを浮かせて取るという製品がありますが、ダニには脚があり、繊維にしがみついています。少し振動したくらいでは、表面に出てきません。また、これらの製品は振動やランプという付加価値機能にフォーカスしているあまり、掃除機の本来の性能である“吸引力”が不十分です」(Toby Saville氏)

UVランプや振動による布団掃除機でダニを除去するのは難しいという
ダニには脚が付いているので、少し振動させたくらいでは、表面に出てこないという

 布団やマットレスのダニを効果的に取り除くためには、吸引力と分離が大事だという。

 「まずはマットレスの奥に潜むダニを除去できるくらいの吸引力が必要です。また、細かいハウスダストと空気をしっかり分離できる構造も大切です。ハウスダストはとても小さいので、しっかり分離しなければまた排気として外に吐き出されてしまう。それでは意味がありません」(Toby Saville氏)と話し、ダイソンの掃除機はハウスダストを除去するツールとして有効であることを語った。

 また、同社ではハウスダストの一因として、人の皮膚のほか、昆虫の死がいなども挙げる。「それらを防ぐためには、まず窓を掃除して、室内の上から下へ掃除するのが有効」(ダイソン 赤野景子さん)とし、会場ではキャニスター掃除機「DC63」、スティック掃除機「DC62」を使った実際の掃除方法などがレクチャーされた。

外から入ってくる要因を防ぐためにまず窓周りから掃除するのが良いという。先端にDC63付属のブラシを取り付けており、窓などを傷付ける心配がない
次に高いところを掃除。スティック掃除機「DC62」であれば腕に負担なく、掃除できる
棚の上なども専用ツールで掃除する

(阿部 夏子)