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日立、10kgを39分で洗う縦型洗濯乾燥機「ビートウォッシュ」
~自動お掃除機能も引き続き搭載
(2013/5/23 17:08)
洗浄方法の改良により洗濯時間が大幅短縮
日立アプライアンスは、衣類10kgを約39分で洗う縦型洗濯乾燥機「ビートウォッシュ BW-D10SV」を6月22日より発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は23万円前後。
洗濯容量10kg、乾燥容量6kgの縦型洗濯乾燥機。同社の縦型洗濯乾燥機で最も高機能なモデルで、洗濯槽や排水ホースの汚れを抑える自動お掃除機能や、洗剤液を循環させることで、縦型洗濯乾燥機でありながらドラム式洗濯乾燥機並みの節水性能を実現させた「エコビート洗浄」を搭載している点が特徴。新モデルでは、本体サイズはそのままに洗濯容量を従来の9kgから10kgに変更したほか、洗濯時間を大幅に短縮した。
同社の調査によると、ユーザーの多くは現在使用している洗濯機の容量に不足感を抱いており、洗濯容量10kg以上を求める人は65%にものぼったという。また、時間短縮へのニーズも根強く、35~39分を最適な洗濯時間として考えている人が最も多かったという。これらの結果を受けて、新モデルでは、容量を10kgに変更するだけでなく、時間短縮も実現した。
ビートウォッシュでは、従来より節水性能に優れたエコビート洗浄を採用。これは、洗浄工程中に高濃度の洗剤液をシャワー状にして衣類にかけるもので、節水循環ポンプを使うことで、少ない水でもしっかり洗うことができるという。従来の縦型洗濯機のように洗濯槽に水をかける必要がないので、使用水量が少なく、洗浄性能も優れている。
新モデルでは、シャワーの幅を広げ、流量も増やした「循環ワイドシャワー」を採用した。ステンレス槽全体にシャワーが行き渡り、工程時間を短縮できるため、新モデルでは10kg/39分で洗濯可能となり、9kg/47分だった従来機種より時間が大幅に短縮された。なお、10kg洗濯時の使用水量は約80L。
自動おそうじ機能も引き続き搭載
ビートウォッシュの代表的な機能である「自動おそうじ」機能も引き続き搭載している。同機能はユーザーからの注目度が非常に高く、12年度モデル購入者の多くが、購入時の重視ポイントとして自動お掃除機能を挙げたという。
自動お掃除機能は、洗濯するたびに、洗濯槽と外槽の間に専用ノズルでシャワーを放出して、洗濯槽を高速回転させることで、洗濯槽に付着した菌や黒カビの胞子を洗い流し、黒カビ発生を抑えるというもの。ハイエンドモデルでは、外槽の底面や羽根の裏側の汚れを洗い流す機能や、汚れが付きにくい排水ホースを採用。内側に凹凸のない「内面フラットホース」を使うことで、ホース内に排水や汚れが残りにくいという。
7つのセンシングで自動でエコ運転
省エネ機能では、自動で節水、節電する「[ECO]水センサー」システムを搭載。新モデルでは、従来より搭載していた硬度、水温、布質、布量、すすぎ具合、脱水具合の6つのセンシングに加え、洗剤のすすぎやすさも新たに検知。洗剤のすすぎやすさとは、洗剤の成分や投入量によって変わるもので、濃縮液体洗剤などすすぎ1回でも十分に洗剤が落ちる場合は、自動ですすぎ回数を本来の2回から1回に減らすというもの。
これら7つのセンシングにより、最大6%の節水、最大17%の節電効果が期待できるという。
使い勝手の面では、文字が大きくて見やすい「大型ホワイト液晶」を新たに搭載したほか、出し入れしやすい広く浅い洗濯槽形状を継承する。
本体サイズは650×645×1,040mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約64kg。本体カラーはシャンパンとパールホワイトの2色。10kg洗濯時の消費電力量は140Wh、6kg洗濯~乾燥時の消費電力量は1,840Wh。
「節水循環ポンプ」などを省略した洗濯容量9kg、乾燥容量5kgの「BW-D9SV」と、洗濯容量8kg、乾燥容量4.5kgの「BW-D8SV」も同時発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に19万円前後、17万円前後。
いずれも自動おそうじ機能を搭載したモデルで、洗濯時間も上位モデル同様に短縮されている。9kg洗濯時の目安時間は35分(BW-D9SV)、8kg洗濯時の目安時間は34分(BW-D8SV)で、使用水量は順に100L、93L。本体カラーは2機種とも共通でシャンパンとホワイト。
また乾燥機能を省略した全自動洗濯機4機種も同時発売する。容量10kgの「BW-10SV」、容量9kgの「BW-9SV」、容量8kgの「BW-8SV」、容量7kgの「BW-7SV」で価格は全てオープンプライス。店頭予想価格は順に13万円前後、12万円前後、11万円前後、10万円前後。
全機種で自動おそうじ機能を搭載する。
白物家電主要5商品について2年連続トップシェア
日立アプライアンスの金子友通 常務取締役 家電事業部長は、2012年度の白物家電主要5製品(冷蔵庫・洗濯機・クリーナー・電子レンジ・ジャー炊飯器)の同社シェアが前年より2%アップの28%を占め、2年連続トップだったことを明かした。2013年についても、引き続きプレミアム戦略を続ける意向。
また、洗濯機市場においては「自動おそうじ機能が非常に好調で、同機能を搭載した洗濯機は縦型・ドラム型合わせて100万台を達成した。引き続き、消費者の方に喜んでいただけるような製品開発を進めていきたい」と話した。
会場からは2014年の消費税増税前の駆け込み需要についての質問があった。金子氏は「駆け込みがあっても大丈夫なように供給能力の準備はしているが、ラインナップについては特に影響ない。また駆け込み後の減少についても施策を考える必要がある」と説明した。