パナソニック、“世界最高水準”の演色性を持つ有機EL照明を出荷

「有機EL照明パネル」

 パナソニック電工と出光興産の合併会社、パナソニック出光OLED照明は、“世界最高水準”の演色性を持つ「有機EL照明パネル」の出荷を9月1日より開始する。パナソニック電工とパナソニック出光OLED照明は、有機EL照明デバイス事業をグローバルに展開するとし、今回の出荷も国内だけでなく、海外も対象としている。

 “世界最高水準”の演色性を持つ有機EL照明パネル。演色性とは、照らされる物が持つ本来の色がどれだけ表せるかを示すもので、平均演色評価数(Ra)という数値で表される。白熱電球を基準とする「Ra100」に近いほど、色の再現性が高いとされる。一般的なLED電球ではRa80台のものが多い。

 今回、出荷を開始した有機EL照明パネルの演色性はRa90以上と高く、量産されている有機EL照明パネルとしては“世界最高水準”であるという。また、単位面積あたりの光源の明るさを評価する輝度も3,000cd/立方m(カンデラ毎立方m)で、発光面積80×80mmのパネル1枚でも、実使用に耐える充分な明るさを得られるという。

 消費電力1Wあたりの発光効率は30lm/Wで、寿命は白熱電球の約10倍の1万時間。色温度は3,000k。パネル1枚当たりのサイズは、97×90×2.11mm(幅×奥行き×高さ)で、発光部分は80×80mm。重量は38g。

 パナソニック電工では、今回出荷を開始する「有機EL照明パネル」用の有機EL照明モジュールを同時に発売する。制御回路を内蔵しながらも、本体の厚さを9mmに抑えた点が特徴。薄型の照明器具へ組み込みがしやすいほか、器具のデザイン性や照明プランの幅が広がるという。

有機EL照明モジュール制御回路を内蔵する厚さは9mm

 また、モジュール表面の非発光部分を抑えるため枠幅を約11mmにした。これにより、有機EL照明パネルを複数使った器具にも違和感なく使用できるという。本体は「スライドイン構造」で、発光部の取り換えが簡単にできる仕様になっている。

枠幅は約11mmスライドイン構造で、発光部取り換えが簡単に行なえる




(阿部 夏子)

2011年8月31日 17:03