東北電力、9日も「大変厳しくなる見通し」

~東京電力から枠一杯の140万kWを電力融通

 東北電力は9日、電力供給の不足に伴い、東京電力から最大140万kWの電力融通を受けると発表した。140万kWは、東京電力が東北電力用に用意している供給枠一杯となる。

 140万kWの内訳は、東京電力が北海道電力から受電している電力を譲るのが30万kW、東京電力からの直接融通が最大110万kWとなっている。

 受電する期間は、30万kWが8月8日6時~11日22時、最大110万kWが8月9日8時30分から20時30分。

 東北電力では「でんき予報」で、予想最大電力を1,250万kW、ピーク時供給力を1,303万kwとしている。使用率は95.9%、予備率は4.2%となる。東北電力では「電気の供給は大変厳しくなる見通し」としており、朝9時から夜8時までの節電を呼びかけている。

 東北電力は、東日本大震災による津波などの影響で太平洋岸の発電所の大半が停止した状態の上、先日の大雨によって二沼沢発電所(45万kW)を始めとする水力発電所が被害を受けており、供給力が約100万kW減少している。

 また、東京電力は、本日の見通しとして、予想最大電力が4,800万kW、電力融通後の供給力を5,460万kW、予備率13.8%としており、電力融通を行なっても余裕のある状態としている。

東北電力「でんき予報」午前11時台の状況
東京電力の8月9日の状況。予備率は13.8%と余裕がある





(伊達 浩二)

2011年8月9日 11:23