パナソニック、節水しながらがんこ汚れも落とす縦型洗濯乾燥機

~“本格的に泡立てできるのはパナソニックだけ”
NA-FR80S5 ピンク

 パナソニックは、節水・省エネ機能とがんこ汚れを落とすモードを搭載した縦型洗濯乾燥機「NA-FR80S5」の製品説明会を、報道関係者向けに開催した。発売日は5月15日で、店頭予想価格は18万円前後。

 洗濯は8kg、乾燥は4.5kgまで対応する、同社の縦型洗濯乾燥機の最高級モデルに当たる製品で、高い洗浄・節水・省エネ能力にこだわった点が特徴。同社のユーザー調査によると、洗濯機の次回購入時に重視する点として、「洗浄能力」「節水・省エネ性」が上位となっており、また洗濯物で困っている点として「エリ・ソデの汚れが蓄積する」「ソックスの汚れが完璧に落ちない」が挙げられるなど、洗浄や節水、がんこな汚れ対策がニーズとなっているという。

 節水については、従来から採用する洗浄方式「エコウォッシュシステム」を強化。同システムは、パルセーターをきめ細かく制御して、衣類に揉み洗い効果を加える“ダンシングかくはん水流”と、少ない水を勢い良く循環する“循環ジェットシャワー”で、少ない水でも高い洗浄力を確保するというもの。

 今回は、循環ジェットシャワーの洗濯槽回転数を、高速・低速の2段階に制御した。高速回転では水が繊維を勢い良く通過し、洗剤成分を振り飛ばし、低速回転では、水を衣類に浸透させ、衣類の奥に残る洗剤成分をすすぐ。これにより、すすぎ水の透過効率が向上するため、8kgの定格容量洗濯時の場合、使用水量は従来よりも2L少ない97Lとなった。

同社の調査によると、洗濯機に高い洗浄能力と節水・省エネ性を求める声が多かった。また、がんこな汚れが落ちないという不満も挙げられた新しいエコウォッシュシステムの採用で、すすぎ水の透過効率が向上。使用水量は97Lとなった

カットモデルによる、NA-FR80S5の洗浄中のようす
洗濯時に加えて、乾燥時にもエコナビを搭載した

 省エネ機能では、洗濯時に衣類の量や汚れに応じて省エネ運転する「エコナビ」を、乾燥工程にも新採用した。

 乾燥時のエコナビは、洗濯槽内を循環する風の温度変化をセンサーで検知することで、衣類の量や布質による乾き具合を見分けて、検知結果に応じてプログラムを自動で制御。化繊など乾きやすい衣類が多い場合、エコナビなしの場合と比べ最大で約5%の省エネになるという。この結果、衣類の乾かしすぎも防げるため、布傷みも軽減できるという。

がんこ汚れを落とすための「パワフルコース」も新たに採用した

 がんこ汚れ対策としては、新コースとして「パワフルコース」を設けた。これはパナソニック独自の洗浄方法「泡洗浄」と循環ジェットシャワーを組み合わせて、「予洗い」→「循環ジェットつけ洗い」→「仕上げ洗い」という3つの洗浄を行なうというもの。これにより、泥や皮脂汚れといったがんこな汚れも、しっかり落とせるという。同コースの最大洗濯容量は4.5kgまで。

 予洗いでは高濃度の洗浄液で、衣類表面の固形汚れを落とす。続く循環ジェットつけ洗いでは、循環ジェットシャワーによって発生する泡と高濃度の洗浄液で、洗剤のパワーを衣類の中まで浸透させてつけ洗いする。循環ジェットシャワーとつけ洗いは10回繰り返され、繊維内のがんこな汚れも落としやすくなるという。仕上げ洗いは、水流を強めた攪拌洗いで汚れを落とすというもの。これらが完了した後、すすぎと脱水が行なわれる。

 会場では、泥のついた野球のユニフォームを、通常の洗濯とパワフルコースで洗った比較が披露された。通常の洗濯では泥の色が薄く見えたが、パワフルコースでは汚れは判別できなかった。

野球のユニフォームを使った、汚れの比較写真は一般的なおまかせコースで洗ったユニフォーム。全体的には汚れは落ちているが、胸のあたりに泥の色が残っているように見えるパワフルコースで洗ったユニフォーム。左の写真にあった胸のあたりの色が落ちている

 パナソニックでは、洗濯に必要な3要素として「水」「機械力」「洗剤」を挙げており、これに泡が加わることで、洗剤の界面活性剤が球体となり、より洗浄力が活性化されるという。パナソニックではさらに、「本格的に泡立てできるのはパナソニックだけ」としている。

パナソニックの洗濯機は、泡を使った洗浄方法が特徴。写真はNA-FR80S5の洗浄途中のフタを開けたところ「洗濯に必要な3要素」は「水」「機械力」「洗剤」の3つとのこと。これに泡洗浄が加わることで、洗浄力が活性化されるという洗いにくい衣類も洗えてしまう人気の「上質おうちクリーニング」も引き続き搭載
 

マンション向けドラム式洗乾「プチドラム」は30~40代の単身・2人暮らし層に人気

 会場ではまた、マンション向けに幅と奥行きを60cmに抑えた「プチドラム」、投入口を通常よりも10cm高くした「トールドラム」など、ななめドラム式洗濯乾燥機の新製品も展示された。プチドラムは本日4月15日、トールドラムは5月15日に発売される。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はプチドラムの「NA-VD100L」が15万円前後、トールドラム「NA-VT8000」が30万円前後。

写真はプチドラム。右は“アラサー”世代向けの「ナイトカラー」シリーズとして販売される「NA-VD200L」がトールドラム。右の通常モデルの洗濯乾燥機よりも、洗濯物の投入位置が高くなっている

 プチドラムはすでにモニター販売が開始されているが、パナソニックによると、使用者の33.9%が一人暮らし、31.5%が二人暮らしと、少人数世帯に人気という。また、年齢層では「女性・30代」が18.3%、「女性・40代」が16.7%、「男性・30代」が13.5%、「男性・40代」が12.7%と、30~40代が多くなっているという。

 また、モニターが挙げた「プチドラムの魅力点」としては、「スリム&コンパクトサイズ」が68.5%で1位となっている。

「プチドラム」は30~40代の単身・2人暮らし層に人気というプチドラムの広告キャラクターは、モデル・女優の土屋アンナさん。テーマソングも歌っており、本日より着うたが配信されている




(正藤 慶一)

2011年4月15日 19:26